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シルヴィ・ギエム "6000 miles away"
Sylvie Guillem "6000 miles away"
Sadler's Wells, July 2011

フォーサイス: Rearray (Guillem, Le Riche)
キリアン:  27'52" (Aurelie Cayla, Kenta Kojiri)
エック:  Ajö (Bye) (Guillem)


今月初めに見たシルヴィー公演の備忘録、最近とみに物を書くことが億劫になっていてなかなか先にすすまなかったのだけど、明日からマリインスキー@ROH公演が始まってしまうので、ムリヤリあげてしまいます。

- 公演タイトルの「6,000マイル離れて」だけど、6千マイルとはイギリス~日本間の距離。あの大地震が東北を襲ったときシルヴィはちょうどフォーサイスの新作を創作中だった。おそらく、この報を受けてかなり早い時点で、シルヴィはこのサドラーズ公演を地震で犠牲になった人たち・被災した人々に捧げることを決めたのではなかろうか。当初休息日?にあてられていた公演中日をチャリティ・ガラにあてただけでなく、各日幕が上がる前に公演主旨についてアナウンスが入り、会場内でも募金をつのっていることをアピール。(懐かしの英赤十字の募金バケツとここで再会した!)プログラムにも大々的に赤十字のページが挿入されていて、シルヴィの"本気度"がひしひしと感じられる。一日本人としてただただ感激、感謝の気持ちで一杯に・・・(Thank You Sylvie... 後日新聞が伝えるところによると、この公演から総額約8万ポンドが英赤十字のツナミ・アピールに寄付されたらしい。)

- 一本目はフォーサイスの新作・"Rearray"。地味~なトラックスーツに身を包んだシルヴィとニコラが薄暗い舞台(奥)に姿を現したとき、暗いのとあまりに地味すぎて一瞬彼等と気づかなかったほど。シルヴィーはいつにも増して細い?化粧っ気全くナシで中性的、一方のル・リッシュはがっしりした体躯でマスキュリン。No-nonsenseな風情で身体能力の極限に挑む二人の卓越したダンス・アーティストを、観客はただただ口をあんぐり開けて見つめるのみ。しかしまぁ、創りも創ったり・踊りも踊ったり、というか、よくぞこの二人にこれを振付けたもんだなあ・・・と感心。色々実験的な面白いムーブメントが使われていたけど、驚くほどクラシック・バレエのパがベースになっているものが多かった。そして、このクラシック風の振付を踊る二人の動きの美しいことよ・・・見惚れました。

- 二本目のキリアン作品は二人のゲスト・ダンサー(元NDT)によって踊られた。作品自体あまり感心しなかったのと、まあこれはオマケってことで、ノー・コメント。

- 最後はエックの新作・”Bye"。この夜最も面白かった・そして感動した作品。評者の多くの解釈によると、これは、「凡庸な日常から脱却をはかろうとする(あんまり)イケてない中年女」を描いたもの、とみるべきらしい。確かに、見た目そのままに受け取ると、まあそんなところかも。私は舞台上で必死にあがく・時にハイパーテンションで時にヨレヨレの、あまりカッコよくないフツーの女を演じるシルヴィーを見ていたら、なんとも言えない気分に襲われた。

なんというか、そうなんだよね ほんっとーに、人間ってどうしようもない生き物なんだよね・・・とつくづく・しみじみと感じてしまったのだ。中年女といわず、シルヴィーは人間そのもの、人間であることのどうしようもなさを表しているように見えた。

実はこういう感慨に襲われた理由の半分近くは音楽にあったかも・・・ベートーベンの最後のピアノソナタが使われていたのだが、これが、見事に黄昏た音楽でありまして・・・。達観してるというか、侘びサビ入ってるし。途中Jazzyなフレーズがあると、シルヴィーもランラン~って軽やかにステップ踏んだりして、そういう時は幼児っぽかったりして、なんか自由がある。(こんな風に感じられたのは演奏者の解釈が影響してるのかも?ちなみにピアノ奏者<録音>は、イーヴォ・ポゴレリッチ。)

ニ回見たのだけど、見終わったあとにヤレヤレ・・・ってどうしようもなさと同時に優しさが残る。シルヴィー・ギエムのレパートリーの中で最も人間くさい作品なんじゃないかな・・・。今から十年以上前、シルヴィーが"外来の女王"としてロイヤルバレエに君臨していたときに、こういう作品を見る日が来ようとは想像すらできなかったけど。表現者であっても自分をあそこまで曝け出すって、なかなか出来ないと思う。46歳の今、これだもん・・・シルヴィーはやっぱり、どこまでも、カッコイイ人なのでありました。
2011-07-25 11:15 | その他のバレエ・ダンス公演 | Comment(8)
Comment
Naokoさま
Silvieの公演のレポ、Upしてくださってありがとうございます^^
ありますよね・・・書くことを億劫に感じてしまうことって・・(わたくしも、ルグリガラで同様の状態に・・・^^;)
それにしましても、とても魅力的なプログラム!
特にマッツ・エックのその作品、音源ポゴレリッチに反応!ソナタ32番ですよねv
自由な芸風のポゴレリッチが弾くと実直なベートーベンがJAZZの台頭を遥か昔に予言していたのではないかと思わせたあの演奏と今のシルヴィーって絶妙な取り合わせかも・・・。
日本公演でも踊ってくれるかしら?
一層楽しみになって参りましたv

ボリショイの日本公演、2月なのに、今、先行発売が始まっておりまして・・(早いよxx)
わたくしは例によって、3演目ともマーシャの日、作戦でおさえてみました^^
マリインスキー・レポも楽しみにしております♪



maria 2011/07/27(水) 05:26:19) 編集


mariaさん こんにちは。ルグリ・ガラのレポ、楽しませていただいてますよ~。(毎度読み逃げでスミマセン・・・)

エック作品、音源ポゴレリッチに反応されましたか。私はベートーベンのこの曲、聴いたことがあったかどうかすら定かでなく、ピアニストも知らない人なんですが、面白い曲だなあ・ベートーベンってこんなの書いてたんだ~と目から鱗でした。(クラシックど素人なもので・・・)

たしかこれは日本公演の演目にも入っていたと思いますよ。乞うご期待!

ボリショイ来日公演は全てマーシャでおさえられたんですか~立派立派<パチパチ。(それにしても、ほんとにチケット発売早いですねえ・・・)

さて、こちら昨夜マリインスキー@ROHシーズンが開幕しました。初日のロパートキナの白鳥、とーーってもよかったですよ!!例によって失語症を患い中で感想をいつupできるか定かではありませんが・・・。次は明後日、ヴィシニョーワの白鳥(ロンドン初お披露目)です。楽しみ~~!
Naoko S 2011/07/27(水) 09:30:21) 編集

Naokoさん!
ロパートキナの白鳥、ほんとに、ほんっとに素晴らしかったですね~。
言葉になりませんが、わたしもしかすると「奇跡」に立ち会うことが
できたのじゃないか?と思ってます。
ベートーヴェンのソナタはポゴレリチだったのですか。
あれも良い演奏でした。情報ありがとうございます!
土曜日はシェエラザード見に行きます。またお会いしましょうー。
とと 2011/07/28(木) 08:03:26) 編集


ととさん こんばんは。

ロパートキナの白鳥、楽しまれたようで何よりです!

実は私、この涼しい気候のせいか、水曜の夜から高熱を発して寝込んでしまい、昨夜のヴィシニョーワの白鳥を泣く泣くキャンセルするはめに・・・。今夜はまたヴィシの登板で、しかもゼレンスキーとの共演なので、これは這ってでも行かねば、とムリして行ってきたんですが、結果咳が酷くなり熱もぶり返してしまいました・・・。明日のロパートキナのシェヘラザードは見られないかもしれません(泣)。もしそうなってしまったら、私の分も楽しんできてくださいな・・・
Naoko S 2011/07/30(土) 09:03:07) 編集

NaoKoさん、お具合良くないとの事、いかがでしょうか?マリインスキー楽しまれていらっしゃるだろうと思い、おじゃましたら、お風邪で熱まで出されていらっしゃると。
Londonは涼しい(寒い)そうですね。お大事にされてください。でも復活されたらば是非ともROHへ駆け込んでくださいね 。最近、あまりバレエを観ていない私ですが、ABT公演RJ,オシポワ@ジュリエットを観に行き、がああああんとKOされました。あまり好きなバレリーナではないし、実は興味半分で行ったのですが。今まで観たことのない、誰のものでもないオシポワのジュリエットがいました。まあ、ところどころ?な部分ありましたが、そんな事はNo.problem、新しいジュリエット誕生!ブラボー。
かなりまだイカレています。
まりあ 2011/08/03(水) 18:17:38) 編集


まりあさん こんにちは。お見舞いコメントいただき有難うございました。まだ完全には復調していないのですが、頑張って昨夜ドンQ、今夜はバランシン・ロビンス・プロを観てきました。イン・ザ・ナイトがよかったです~。

ところで、ABT来日公演にオーシポワがゲスト出演していたんですか。相当鮮烈な印象を残すジュリエットだったようですね。オーシポワはワシーリエフと先月コロシアムでアシュトン版R&Jを踊っていたんですが、私はパスしちゃったんですよね 行っておけばよかったかなあ・・・。
Naoko S 2011/08/05(金) 09:31:55) 編集

Naokoさん。
>頑張って昨夜ドンQ、今夜はバランシン・ロビンス・プロを観てきました。イン・ザ・ナイトがよかったです~。
少し、復活されたのですね、御覧になられて良かったです。
でも、ロパートキナのゾベイーダはご覧になることは出来たのでしょうかか?私も、もう一度観たいです~。
>アシュトン版R&Jを踊っていたんですが、私はパスしちゃったんですよね 行っておけばよかったかなあ・
そうでうよね、ballet co で写真見ましたよ、でも、ワシリーエフ君とでしたよね・・どうかなあ。あの二人の他の演目は観たことありますが、あまりに濃い~んでうううううむ、やはり観てみないとなんとも。しかし、マクミラン版Jの彼女にはどっか~~~んトキメキましたよ。フェリ以来のしかもフェリとは違うJを作ってきたオシポワは素晴らしいい~。

まりあ 2011/08/05(金) 15:18:02) 編集


まりあさん

ロパートキナのゾベイデは見られませんでした・・・(涙)。でも、この演目ならいつかまた機会があるんじゃないかな~と望みを託しています。

そっかABTのR&Jはマクミラン版なんですね。まだまだ興奮さめやらぬ、というところでしょうか フェリと比較したくなるなんて、ほんとによかったんですね!!
Naoko S 2011/08/08(月) 05:23:36) 編集

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