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ロイヤル・オペラ 「タンホイザー」 (12/13)
Hallelujah! 久々にとーーーーっても満足のいくオペラ公演を見ました。昨夜オープンしたロイヤル・オペラの新作・タンホイザー。もう序曲が始まるやいなや、"ああ、やっと素直に音楽に浸れるオペラを聴ける・・・"とすでに胸が一杯。(注:前回見たのが「軽やかな音楽付きの芝居」風で音楽的には空っぽのAdriana Lecouvreurだったので)

長~い序曲はヴィジュアル的にはダンスシーンで解決していて、ヴィーナスの洞窟で愛の交歓にふける若い男女の姿?が描かれていたような。振付的には単純で幼児の遊戯みたいな動き、やたらと走り回ったり椅子を使ったりしているところ、ちょっとル・パルクを思い出した。

セットは比較的シンプルで、冒頭のヴィーナス登場のシーンではROHの緞帳と舞台の枠のコピーがそのまま舞台上に出現。二幕で(人間の世界で)歌のコンテストの舞台となる劇場は、同じデザインの舞台枠が崩れ落ちたまま放置された状態で、タンホイザーの出奔後すっかり荒れ果ててしまった劇場、と印象付けていてこれは面白いアイデアだと思ったのだけど、その後はエコノミカルで色彩に乏しい美術にちょっとがっかり。舞台は常に薄暗くて、衣装も、暗い色でやや小汚い系の現代服。(ちょっと「オランダ人」を思い出したほど。あれほど汚くはなかったが・・・)人物達の動きも抑制されていて、こんなに聴きやすくて美しい音楽なのに、こんなグルーミーで活気のない舞台じゃ勿体無いんじゃないか・・・と。

しかし、美術や演出に多少不満があろうとも、いいんです 歌手さえよければ。この演目は10数年ぶり?(もっと?)という久々の上演だけあって、キャストは揃えてくれてました。タイトル・ロールはお馴染みのヨハン・ボタ。やや歌い方が一本調子に聴こえないこともないけど、ともかくまあ声量のすごいこと。でも声質が綺麗なのでただボリュームだけが突出することはなくて、まあ良かったんじゃないでしょうか。タンホイザーを救う聖女?エリザーベトはエヴァ=マリア・ウェストブルック。大変立派な、プロフェッショナルな歌唱を披露してくれました。(この方は舞台姿がいいですね 大柄で金髪、ワグナーのヒロインのイメージにぴったり。)脇を固める歌手達も出来がよく、合唱も元気で、レベルの高い歌唱を楽しませてもらったのですが、ここに一人、朱字大書して特筆すべき歌手が・・・

その人の名は、じゃじゃーん、クリスチャン・ゲルハーエル!!
(Christian Gerhaher。日本語の表記がこれで正しいかどうかは不明です・・・)

"スター誕生"と言っていいんじゃないか、もう、びっくりしました。なんたる美声、コントロールの効いた知的な歌唱、空恐ろしいほどのリリシズム。"一体、今の今までどこに潜んでたのーー!"(いや、私が知らなかっただけですが・・・)一幕で彼が歌い始めたとき(あ、役柄は、騎士・ヴォルフラムです)、生まれて初めてドイツ語の音を心から美しいと思えたほどで・・・wow。二幕の歌のコンテストのシーン、これがもう凄かった。Show-stealerと化してましたね。愛の本質はプラトニックなものと切々と謳い上げるのだが、微妙なニュアンスに富んだ表現、そしてあの美声!さらに狂喜したのが三幕のとっても有名な美しいアリア。実は私、このアリアっててっきりタイトル・ロールが歌うものと思いこんで見ていたんだけど(タンホイザーは初見、音楽もまともに聴いたことなし)、流れからして、ひょっとしてあのアリアはヴォルフラムが歌うの??と気づいた時点でもう~ドキドキ。「夕星の歌」透明な哀しみを湛えた美しい歌声、とても静かでひそやかな空気が舞台に満ちていて、滂沱の涙状態でした。こんなことは、本当に久しぶりです・・・。

カーテンコールでは当然ゲルハーエルへの拍手が一番盛大でした。主役のボタ、オケと指揮者も沢山拍手貰っていたな~プロダクション・チームにはブーイングも飛んでました。

(ああ、もう一回見たい!!)

Royal Opera in "Tannhäuser"

11 December 2010

Music and libretto: Richard Wagner


Conductor: Semyon Bychkov
Director: Tim Albery
Set Designs: Michael Levine
Costume Designs: Jon Morrell
Lighting design: David Finn
Choreography: Jasmin Vardimon

Tannhäuser: Johan Botha
Elisabeth: Eva-Maria Westbroek
Venus: Michaela Schuster
Wolfram von Eschinbach: Christian Gerhaher
Herrmann, Landgrave of Thuringia: Christof Fischesser
Biterolf: Clive Bayley
Walter: Timothy Robinson
Heinrich: Steven Ebel
Reinmar: Jeremy White
Shepherd Boy: Alexander Lee
2010-12-13 08:36 | オペラ | Comment(9)
Comment
このコメントは管理人のみ閲覧できます
- 2010/12/15(水) 19:12:02) 編集

はじめまして。
ロンドンに留学中のともこと申します。

今までバレエしか観てこなかったのですが、こちらの記事を拝読して『オペラも見なければ!』と思いました。
チケット取らねば!!
今日はこれから『シンデレラ』の当日券を買いに行きます。
当日券の存在もこちらのブログに教えていただきました。
ありがとうございます。
これからもお邪魔させていただきます!
ともこ 2010/12/17(金) 13:49:21) 編集


ともこさん はじめまして。

タンホイザー、多分見て損はないと思いますよ。チケットは、先日チェックしたときには完売ではなかったけど、相当高い席しか残ってなかったです・・・ご覧になれるといいですね!
Naoko S 2010/12/18(土) 10:56:19) 編集

おはようございます。クリスティアン、来年の初夏にウィグモアでマーラーのリサイタルがありますよ。
守屋 2010/12/20(月) 15:55:05) 編集


ウィグモアですか??私が調べたときにはロンドンでの予定は5月のサウスバンク以外には見つからなかったのですが・・・(5/28のマーラー・アニバーサリー・コンサート、これはすでにブック済みです!)

今またウィグモアのサイトを見てみたのですが、キーワード検索ではひっかかりませんでした。詳細ご存知でしたら教えてください~~。
Naoko S 2010/12/21(火) 05:23:17) 編集

おはようございます。

 5月14日の予定になっています。ただ、チケットの発売がまだ先ですのでウェブに反映されていないのかもしれないです。6月13日には、トーマス・ハンプソンもマーラーのプログラムで出演予定になっています。
守屋 2010/12/21(火) 15:41:14) 編集


守屋さん、現時点では5/14の出演者はWolfgang Holzmairという人になってます:

http://www.wigmore-hall.org.uk/whats-on/productions/wolfgang-holzmair-baritone-imogen-cooper-piano-25965

これ、もしかして当初はゲルハーエルの予定だったのが変更になってしまったのかもしれません・・・過日ゲルハーエルの名前でググったときにウィグモアで一件ひっかかったのですが、そのページからリンクされていたウィグモアの該当ページが確かこれだったんですよ。はて??とその時は誤リンクかと思ったのですが、予定されていたのが変わっちゃったのかなあ・・・・がっかり。(復活してくれないかなあ・・・)
Naoko S 2010/12/23(木) 08:29:53) 編集

なんどもすみません。

 リンクのホルツマイアーは、12月14日のようです。今シーズンは、110周年ということでかなり力の入ったプログラムを用意しているウィグモアですが、ここに来てキャンセルが多いので僕も心配になってホールに電話してみました。一応、5月14日の予定は変わっていないようです、現在のところ。

 もうひとつ。僕も気になっていたので、クリスティアンの苗字の発音を恩師に尋ねたところ、以下の返事をもらいました。

「(クリスティアン)・ゲーアハーハー(昔の標記なら、ゲールハーヘル)」でしょうか。rh が Rhein (ライン)のような読みだと、「ゲラーハー」でしょうね。

 ドイツ語のプロの恩師をして、なじみの薄い苗字とのことでした。
守屋 2010/12/24(金) 05:01:49) 編集


守屋さん たびたび書き込んでくださってありがとうございます。

リンクページはなんと12/14の公演のもの・・・大変失礼しました。サイトのトップページにあるカレンダーで5/14を選んでもこのページが表示されてしまうのは、まだ5月のコンサートはチケット発売されてないからなんでしょうか。ブローショアを開けてみてみたところ、116ページにやっと!詳細が出ていました(嬉涙)。たしかに5/14です これ絶対に行きたいな~ でもチケットとれるかなあ・・・。

苗字の発音の件もありがとうございました!私もドイツ人の同僚に訊こうと思っていたのですが、この人が休暇中で不在で、結局きけずじまい。発音、難しいですね。珍しい名前なんでしょうか・・・
Naoko S 2010/12/24(金) 09:07:01) 編集

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