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RO・カプレーティ家とモンテッキ家 (3/7)
土曜の夜初めて見たこのオペラ、とっても面白かった。先週鑑賞した「オランダ人」の100倍楽しめました。

実はこの夜はちょっとしたドラマがありまして・・・オペラ・ハウスに着いてキャストシートをピックアップしようとしたら、横に"last minuite cast change"を告げる紙切れが置かれてる。げげっ誰が降りたの~?

一目見て、"ヤラレた・・・!”。ネトレプコ降板、まぁそれ自体はさして驚くに値しないんですが、代役が、なんと日本人の中村恵理さん。お名前だけは聞いたことあったけれど<ROH主催のオペラ歌手養成プログラムの参加者の一人>、ひぇ~この方がネトレプコの代役~~!

開演前にオペラハウスのスタッフが幕前に登場。「すでにご存知の方も多いかもしれませんが、今夜の公演、アンナ・ネトレプコは出演しません」。(概して)お行儀のいいコヴェント・ガーデンのお客のこと、あからさまなブーイングこそ出ないものの、不満気などよめきとブツブツ呟く声が。「降板の理由は、第一子出産後体調が完全復活しておらず、今夜全幕を歌いきるにはスタミナ不足と判断したからです」と続くと、場内には更にぶーたれた空気が流れたけど、「代役はジェット・パーカー・プログラムの参加者で、今夏カーディフ音楽祭に日本代表として出演することが決まっているEri Nakamuraです。みなさまどうか楽しい一夜をお過ごしください!」と挨拶を終えて消えていく彼女を拍手で送ってあげる人もいて・・・優しいなあ。

このオペラは初見。ストーリーは、オルタナ版・「ロメオとジュリエット」というか、あの物語の一ヴァージョン。事前にざっと目を通したWikipediaで、ベッリーニがこのオペラに採用したリブレットの原典はシェークスピア作品とは別物、と読んではいたけど、慣れ親しんだヴァージョンとはかなり違っていて、興味深かった。モンテッキ家の子息・ロメオとカプレーティ家の令嬢ジュリエッタは劇中恋に落ちるのではなく、既に相思相愛の間柄、という前提。ジュリエッタの兄を抗争の最中殺害した過去をもつロメオが、数年間の潜伏生活の末ヴェローナの街に戻って来る。モンテッキ家の使者になりすましてカプレーティ家に乗り込み、和平の提案(ロメオとジュリエッタの婚姻による和睦)をするも、ジュリエッタには既に婚約者テバルドがあり、復讐心に燃える家長のカペッリオはまるで聞き入れない。使者(ロメオ)をすげなくあしらい、ジュリエッタとテバルドの結婚を急がせる。

この一幕一場、男声はまったくぱっとせず・・・(まぁ結局最後までそうだったけど)エリーナ・ガランチャのロメオが登場して、やっと舞台が活気づいた。

噂のガランチャ、ようやく見ること叶いましたが、よかったです。スター性ありますね~特別演技派には見えなかったけど、舞台に立ってるだけで絵になる、そういうタイプ(まさに、スター!)。しっかり麗人していたけど清潔感があって、美少年風。"わ~リボンの騎士だ~!”とコーフンしてしまった(ははは 古過ぎ・・・)。歌唱は堂々たるものでした。初日を見た友人が、「ちょっとカサロヴァにタイプ似てるかも・・・」とコメントしていたんですが、こちらの方が端正です(笑)。見目麗しく・整った歌唱とくれば、イギリスの観客に特に愛されるタイプではないかしらん。

場面変わって、ジュリエッタの寝室。愛するロメオの行方は知れず、政略結婚を強いられる我が身を嘆くウェディング・ドレス姿(?衣装替えはなし、全幕通じてこの純白のドレス着用)のジュリエッタ。ここでの中村恵理の第一声は、小柄な身体に似合わずボリュームがあり、かつ緊迫感に満ちたもの。ロメオへの思いを切々と訴え(でも決して弱弱しくない。ジュリエッタの意思の強さを感じさせる音楽)、運命の非情さを嘆くこの場面のアリア、目を閉じて聴いていたら彼女の歌が本当に"泣いて"いて、びっくりした。こんな感じ方は滅多にできることではないので、かなりぐっときた。

私の耳にはこのアリアが(彼女に関しては)この夜一番よかった。後半はややスタミナ切れ?という印象があったけれど、なかなかの美声だし、表現の細やかさに女らしさが感じられてよかった。エモーショナルな表現という意味では中村の方が役への入り込み方が凄くて、比べるとガランチャはクールというか、彼女には様式美の方をより強く感じたというか(いや、私はこのアプローチも好きですけどね~)。

この版の特徴のひとつに、ロメオとテバルドのライバル関係を強調している点がある。二幕の見せ場に、この二人の直接対決のシーンがあるんだけど、テバルド役のダリオ・シュムンク、うーん声質自体は悪くないと思うのだけど、どうもぱっとしない。ガランチャは凛々しく男前な表現が益々冴え渡って、カッコイイなあ。(しかし、舞台上の端正なロメオを目にしながら、モーレツにカサロヴァのロメオを見たくて見たくて悶々としてしまった私。勿論帰宅するや速攻YTでビデオ探してしまいましたよ・・・舞台の短い抜粋映像しか見つからなかったんだけど、それでも一発KO。頼むから、誰か全編あげてくれ~~!)

・・・さて時間の都合上以降ばっさり割愛しちゃいますが、最後が悲劇で終わるのはこの版も同じ。ただし、シェークスピア版と決定的に違うのが、死を偽装したジュリエッタが仮死状態から目覚めると、まだロメオは生きていて、二人が再会を果たすこと。ロメオが毒をあおった直後にジュリエッタが目覚めて、ロメオの取った行動を知り半狂乱になる(悲痛な別れのアリア)。ジュリエッタの腕の中で息絶えるロメオ、ジュリエッタもすぐに後を追う。両家の男達が入ってきて、二人を取り囲む。責めを負うカペッリオ。

幕が降りるや盛大な拍手と歓声、カーテンコールで二人一緒に登場した主役ペアはしっかり抱き合って、お互いの健闘を讃えあって?いました。(このオペラ、主役二人の二重唱のシーンが結構あるので、急にパートナーが変わったガランチャも合わせるの大変だったでしょうねえ 立派立派。)ガランチャは特別上背がある方ではないような気がするけど(170cm前後?)、その彼女の腕の中にすっぽりおさまってしまう中村さん、可愛らしい~。一旦引っ込んで一人ずつ登場したときに、ブラヴォーをうけた中村さんが"えっ!?"とびっくりした表情になって、そのあと胸に手をあてて深々とお辞儀していたんですが、その姿がとっても初々しかったです。そして、颯爽!と幕前に登場したガランチャは、これぞスタア~♪のレセプションをうけていました。

The Royal Opera in "I Capuleti e i Montecchi"

Music: Vincenzo Bellini

Libretto: Felice Romani

Director, Designs: Pier Luigi Pizzi

Lighting: Bill McGee, Pier Luigi Pizzi

Conductor: Mark Elder

Giulietta: Eri Nakamura

Romeo: Elina Garanca

Tebaldo: Dario Schmunck

Capelio: Eric Owens

Lorenzo: Giovanni Battista Parodi

The Orchestra of the Royal Opera House

(The 33rd performance at the ROH)

☆主役お二人のバイオ:

http://www.roh.org.uk/discover/artistdetail.aspx?id=1382

http://www.elinagaranca.com/en/biography2009.html
2009-03-11 11:01 | オペラ | Comment(11)
Comment
お久しぶりです。仲村さんの話題、なんと、くぼキリコさん(くぼ、が変換できない)のブログでみたばかりでした。漫画家のキリコさんは年下のイギリス青年と結婚して現在イギリス在住。だんなさまのご両親が舞台関係のお仕事をされているそうで、下宿人が仲村さんだそうです。私の説明がへたなので、詳しくはキリコさんのブログをみていただけると嬉しいです。キリコさんの漫画大好きなので、ブログもチェックしてるんですけど、ここでNaokoさんとつながるとは・・興味のある人がつながるのは嬉しいです。

バレエは夏のベジャール・プロを楽しみにしているのですが、私もチケットとれるかどうか。今から演目発表が楽しみです。
コメントはおひさでしたが、Naokoさんのブログは毎日楽しみに読んでます。
かぼちゃ大王 2009/03/11(水) 13:39:57) 編集

中村さんの漢字まちがってました。ごめんなさい。
かぼちゃ大王 2009/03/12(木) 13:39:27) 編集


かぼちゃ大王さん、お久しぶりです。

>>仲村さんの話題、なんと、くぼキリコさん(くぼ、が変換できない)のブログでみたばかりでした

興味深い情報をありがとうございました。くぼキリコさん・・・?お名前は聞いたことあるけど、どんな漫画を描く方だったかなーとブログ検索して、ああこの絵、見覚えあるわ~と思い出しました。(英国在住でいらしたとは!)

キリコさんは公演をご覧にならなかったようで残念。近々また中村さんの話題が登場するかもしれませんね~オペラ・ウォッチャー必読のブログかも??

えっここ毎日覗いてくださってるんですか ろくに更新してないのにかたじけないです・・・(色々と忙しくて・・・と言い訳・汗)

夏のベジャール・プロ、チケット取れますように!(羨ましいですわ・・・)
Naoko S 2009/03/13(金) 10:26:04) 編集

ネトレプコ降板・・・それはショッキングな出来事!
にもかかわらず、大満足の舞台とは、よほど良かったのですねv
ガランチャ未見ですが、Naoko様のレポで興味を惹かれました。
今度チャンスがあったら馳せ参じなければ!
そして中村さん、日本人の活躍、というだけでなんだか嬉しくなりますが、玖保キリコさんって確か「シニカルヒステリーアワー」というちょっとひねた子供たちの活躍する漫画を描いていらしたかたですよね。不思議な繋がり、面白いものですね~

夏のベジャールプロ、ルグリ先生のHPによると、「さすらう~」がかかるらしいんですよね・・・ということはもれなく殿がSETでご来日?!(突如HeatUp!)
maria 2009/03/14(土) 05:12:33) 編集


mariaさん、ネトレプコの降板自体はROではさほどショッキングな事態ではないんですよ・・・私は彼女に振られたのは今回が初めてだったけど、これまで何度もキャンセルしてるし。このプロダクション、数週間間を置いてまた4月に上演されるんですが、ネトレプコ戻ってこられるかなあ?彼女が退いちゃったらまた中村さんにチャンスがまわってくるかもしれませんね。(今回代役に彼女が抜擢されたのは指揮者・マーク・エルダーのたっての希望で、とキリコさんがブログに書かれてましたが、見事その期待に応えたわけで、チャンスは十分あり!)

>>(突如HeatUp!)

夏のベジャールプロ、「さすらう~」を上演するならルグリとイレールしかいないですよね??欧州ではご予定ないのかな~踊ってくれないかなあ・・・。私が知る限りでは、イレール今年一度も踊ってませんよね。これが今年最初で最後・なんてことにならないといいけど・・・(嘆息)
Naoko S 2009/03/14(土) 23:55:44) 編集

最近ガランチャに狂っていてわざわざロンドンまで追いかけて行きました。ネトレプコはベルリンで聴いているので今回はガランチャ一点集中!仰るとおり中村恵理さん、とても良かったです。お陰で隣の人から僕が日本人だと解ったのか祝福を受けました。
芝居がはねた後楽屋口でガランチャにサインを貰い二人の記念写真を撮って貰って帰りました。僕の宝物です。
ササキ 2009/03/16(月) 11:31:55) 編集


ササキさん はじめまして(?)。ガランチャ追っかけでロンドンですか 無事登場してくれてよかったですね~。

>>お陰で隣の人から僕が日本人だと解ったのか祝福を受けました。

この種の話をよく聞くんですが、誰も私には祝福してくれませんでした・・・とスネる(笑)。常連のオジさんに、『彼女(中村さん)、悪くないね』って言われたくらいで。(『それだけかよ~』と心の中で突っ込んでしまった・笑)

麗人にサインを頂いたのですね~(&写真も!)どうぞ、末永く家宝になさってくださいませ。
Naoko S 2009/03/17(火) 09:27:53) 編集

忘れた頃にコメントで、スミマセン。
新国立の「チェネレントラ」感想UPしました・・・v

で、そういえば前回新国立でOPERAを観たのっていつだったかしら・・・と思い出していたら、2007年の10月の「フィガロの結婚
」だったことに思い当たり。
急に両親がOPERAを観たい、と言い出し、即購入できる良さそうなプロダクションは・・と慌てて最後の3枚のS席を押さえた公演だったのですが、これが思わぬ拾い物で。
このとき、スザンナ役が日本人か~とやや気を抜いてみていたらとても良い!容姿も歌も演技もゲストと比べてなんら遜色がなく、伯爵夫人のマイヤ・コヴァレヴスカ(背の高い美人)と並んでのシーンなど、とても華があって良かったのです。
今回の意地悪お姉さんは今ひとつ・・あの時のスザンナは良かったなぁと調べてみるとなんとそのスザンナが中村恵理さんだったことが判明!

あ、それだけなんです(笑)
嬉しくてご報告、でした。
maria 2009/06/08(月) 13:03:16) 編集


mariaさん、コメントありがとうございますv

中村恵理さん、新国に登場されていたんですね!フィガロのスザンナですか ふむふむ似合いそうだわ~。

そういえば、どこかで見た中村さんの紹介文に、オペラハウスの若手育成プログラムに参加することについて、『彼女のように既に実績のある歌手にとっては賭け』というようなことが書かれていたのを思い出しました。日本(&他の外国?)ではすでに活躍されていたのですね。

>>新国立の「チェネレントラ」感想UPしました・・・v

わっ!カサロヴァ、ちゃんと出たのかな??ただいまからお邪魔いたします~~v
Naoko S 2009/06/09(火) 09:08:08) 編集

中村さんの話題、またキリコさんのブログにアップされています。
なんとタイムリー!直前にこちらのブログをみたばかりなので。
優勝するといいなあ~。
かぼちゃ大王 2009/06/09(火) 13:12:34) 編集


かぼちゃ大王さん こんにちは。

"優勝"って、察するに、歌のコンペティション@カーディフのことでしょうか??私も今からキリコさんのブログにお邪魔してきます~。
Naoko S 2009/06/10(水) 07:12:15) 編集

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