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パリオペ・ガラ公演 @ トレヴィーゾ (10/5)
去る10月に北イタリア・トレヴィーゾで開催された、パリオペの熟年エトワール(!)3人を中心とする・男性ダンサーのみのガラ公演。鑑賞記録を途中まで書いたもののその後次々邪魔が入ってすっかり頓挫してたのですが・・・なにも残さないよりはいいだろうってことで、尻切れトンボ風だけど、この際あげちゃいます。

☆☆☆

"Le Gala des Hommes"

Teatro Comunale, Treviso
Domenica 5 Ottobre

「オーニス」
ブルーノ・ブシェ、ニコラ・ポール、シモン・ヴァラストロ

「エンジェル」
マニュエル・ルグリ

「トレ・デュニオン」
ローラン・イレール、ウィルフリード・ロモリ

**Intervallo**

「アベルはかつて・・・」
カイン: ニコラ・ポール、アベル: ブルーノ・ブシェ

「牧神の午後」
ウィルフリード・ロモリ

"Akathisie"
ニコラ・ポール

「さすらう若者の歌」
ローラン・イレール、マニュエル・ルグリ


まずは会場のテアトロ・コミュナーレについて。街中のごく普通の通りに商店やレストランと並んで位置していて、注意していないと見過ごしそうな控え目な外観。入口を入ると共用スペースはそれほど広くなくて、すぐ目の前にオーディトリアムへと通じるドアが。内部に足を踏み入れると平土間部分は座席数が少なくて、一瞬、ちょっと豪華な映画館ぐらいの規模かな~という印象。でもレベルは4階まであり、平土間より上のレベルは全てボックス型の造りになっていて、わ~なんて可愛らしい、小さな歌劇場・・・と感動する(収容人員750人)。修復・オープンしたのが5年前ということで、どこもかしこもまだピッカピカで、綺麗だった。内装は柔らかなパステル・カラーが基調で天井にはロココ風の絵が描かれ、各ボックスにはお菓子の包装紙に使われそうな可愛らしい・花柄?のデザインがあしらわれていて、とてもフェミニンな雰囲気。

http://www.teatrispa.it/fondazionecassamarca/teatrispa/images/photo/popup/comunale.html

この夜はオケピ部分を取り払ってあって、ステージと客席が危険なほど近かった(笑)。平土間の前から6列目(3列目と4列目の間に通路あり)・中央よりやや右サイド、の好位置で鑑賞。開演時刻の8時45分(!)より10分近く遅れて、幕が開いた。

オープニングは、若手ダンサーによる「オーニス」。昨夏のチヴィタノヴァでのガラと同様、ここでも特筆すべきはシモン・ヴァラストロのスタイリッシュなダンス。小ぶりな劇場でステージも決して広いとは言えず、伸び伸びと踊るにはちとスペースが足りないかなぁなんて感じたりもしたけど、ヴァラストロは素晴らしかった。シャープな身のこなし、ポーズの付け方が洗練されていて、何より踊ることが楽しくて仕方ない・・・と全身からオーラを発してる・・・本当に、人を惹きつける魅力のあるダンサーだ。(正直ヴァラストロのことしか見てなかった・・・。そういえば、この作品をロモリ、ベラルビ、Jean-Claude Ciapparaの3人が海辺で踊っている<気持ちいい~>映像があるのだけど、これ、まさにアウトドアのセッティングがぴったりの、開放的なダンスなんですよねえ・・・やっぱりちょっと狭かったかなぁ ぶつぶつ。)

続いて、ルグリの「エンジェル」のはず・・・なんだけど、ここで暫し異変が。なかなか幕が上がらないなぁ・・・とじりじり暗闇の中で待つこと数十秒?と、客電がついて途端にざわつく場内。"ひえー もしやルグリの身に何か??"と胸騒ぎ・・・ほどなく男性の声でアナウンスが入るも、勿論何て言っているのかわからない(泣)。ルグリとかイレールとかダンサーの名前には言及していなかったようだけど、何事か、テクニカル・プロブレムでも??ここで隣席のmariaさんが件のアナウンスを通訳して下さり、『15分後には"このまま"続行するということでしたよ・多分大丈夫でしょう』と落ち着き払って仰ったので、パニック状態解除。(あぁ~心臓に悪い、この種のガラ公演は何度か見ているけど、こんなこと初めて・・・。あの一瞬、mariaさんがマリア様に見えました~>当り前?・笑。感謝です・・・)

で、結局10分もしないうちに再びオーディトリアムの灯りが落ちて、幕が開くと、薄暗い舞台にダンサーのシルエットが。舞台が明るくなって、中央で仁王立ちしている(そう見えた)ルグリの気迫のこもった表情に、一瞬にしてオーディトリアムが緊迫感に包まれる。(思わず居ずまいを正したくなるような、そんな迫力があった!)この作品は初見。今となっては振付がどんなだったか、まるで思い出せないのだけど(割とありがちなコンテンポラリーというか、特に印象深いものではなかったような・・・)、マニュエル・ルグリとはなんと非凡なダンサーであることか・・・と数分の間舞台を見つめながら、(今更ながら)しみじみ感慨に浸っていたような。

・・・ううんと、いや、ちょっと違うな。感慨に浸るというよりは、もっとなにか、舞台から迫ってくる強い感情に押しまくられるような、そんな感じがあった。ルグリの舞台を見るのは久しぶりだったのだけど、ここ数年彼のパフォーマンスに接するたびに感じることがまた頭を掠めて・・・近年のルグリは、かつてのMr.パーフェクトだったノーブルそのもののダンサーから少し変わってきているな・・・と。アーティストとしてのエゴがストレートに出てきて、それがいい意味で舞台にかける情熱・というか執着につながってるような。

前半最後は、 「トレデュニオン」。イレールが舞台に登場してくるときのライティングが・・・やや黄味というか黄金色がかっているのはいいんだけど、暗すぎる。照明を背にして立ってるイレールの顔がほとんど判別できない場面があって、うーむ。・・・まあそれは置いといて、この夜のイレール、すごく熱っぽくて、最初気迫でロモリを追い詰めていたように見えるほど。が、勿論ロモリも負けてない。スリリングな男と男の対決に、またも痺れる。おそらく観客の大半がこの日初めてこの作品を目にしたのだろうと思うけど、れいのアクロバット技のシーンでは、客席がかなり派手にどよめいていて、おかしかった。(今回も「延長ヴァージョン」だったのかなあ・・・最後に手信号みたいな動作を繰り返すところがやや冗長に感じられたんだけど、私的にはここは無い方がいいなぁ。)

☆☆☆

以上が公演後に書いた感想。後半分を駆け足で付記・・・

ニコラ・ポールとブルーノ・ブシェの「アベルはかつて・・・」は、見た直後=無感想、今となっては、無記憶。ニコラ・ポール振付・自演(新作?)の"Akathisie"は、バリバリのアマチュア作品で、ちょっと絶句ものだった。(この夜唯一睡魔に襲われた。こんなこと言っちゃ本当に申し訳ないけど、この方って振付の才能ないんじゃ・・・)

ロモリの「牧神」は初見。淡々とした表情、どこか透明感があって、獣性は感じられない。その佇まいからおのずとエロスが立ち上る・・・というタイプではないけど、あのがっしりとした体躯が(でも少し痩せていたような・・・)動きにしっかりとした量感を感じさせて、それがなんともセクシーだった。(大人でした。う~益々シブ専になってるかも 私・・・)

最後は「さすらう若者の歌」。これは本当に見るたびに変わる・・・というか、こちらの感じ方が変わってきているということか。初めて見た時に感じた、あの重厚な文学性から、今はより音楽的になってきているような・・・。二人のダンサーの表現がより自由になって、作風が軽やかになっているような印象が。イレールの表現がなんとも言えずリリカルで(あらためて、この人のラインの美しさに嘆息・・・)、胸を衝かれた。あとよく憶えているのは、直前にニコラ・ポールの作品を見たから・・・というわけではないだろうけど、ベジャールってつくづく凄いな・・・と感じたこと。この夜は特に、行間ならぬ曲と曲の間のつなぎの部分ではっとさせられた。無音でアクションが少ないこういう部分でも一貫してドラマが流れているというか、一瞬たりとも作品世界が途切れることがない(演じているのがこの二人だったからかもしれないけど・・)。この作品だけ別格感を漂わせていたなぁ・・・勿論客席の反応も一番大きかった。

<終!>
2008-12-28 23:03 | パリ・オペラ座バレエ | Comment(4)
Comment
Naokoさま!Paris行き直前という絶妙なタイミングでのUP,ありがとうございます!
今年を振り返るに当って欠かすことの出来ない殿@Treviso。
なのにわたくしったら、未だシュツットガルドのオネーギンを終えてホッとしている段階でボリショイ・マーシャ祭さえ執筆しておらず。今年最後のブログはVenezia旅行とTrevisoでの殿、と予定していたのが果たして果たせるのか・・・。危うい状況になっております(汗)

いや・・・蘇って参りました。
わたくしにとってはヴァラストロくんの発見、というTopicはあったものの、なんといってもこの夜は殿・ルグリ先生・ロモリさん、という熟年エトワールの圧倒的な個性の饗宴でございましたね。
思いがけず爽やかなセクシーさが立ち上るロモリさん、怖いほど研ぎ澄まされた迫力のルグリ先生、そして色々な意味で美しすぎる殿、というコントラストに酔いしれました・・・。

あの瀟洒なロココ空間とそこだけぽっかりと開いた暗闇の中の2人の男の駆け引き・絆を見せた2作品の記憶は2008年の白眉でした・・・!
maria 2008/12/29(月) 03:50:39) 編集


mariaさま

その節はパニックから救って頂き、本当にありがとうございましたv

ちょっと乱暴かな~とは思いましたが、これ以上放置すると一生おクラ入りすることになりそうだったので、upしちゃいました・・・。「ユニオン」が終わった直後、客席で固まっていらした(ようにお見受けした)mariaさんのご感想をお聞きしたくてウズウズしておりますので、できれば是非貴ブログでのレポupを!なにとぞよろしく~~。(年越しちゃってもOKではないかと・・・??)
Naoko S 2008/12/29(月) 05:52:10) 編集

こんにちは
実はいつアップしてくださるかと待っていました。
(シモン君のファンなのでどんな事を書いてくださるかなー?と)

シモン・ヴァラストロは22日に捻挫してしまって
ライモンダは残念な事になってしまいました。

パリ、楽しんでくださいね。
erin 2008/12/29(月) 18:52:21) 編集


erinさん あけましておめでとうございます!

いや~ここ数日のパリは寒かったですね。ロンドンは多少緩いだろうと(それだけを)楽しみに戻ってきたら、ほとんど同じぐらい寒くて、がっくりです・・・。

そうそう、erinさんのブログでヴァラストロ君のことが記事になっっていたのを何度か目にしていましたよ。今回は彼のダンスを見られなくて残念でした・・・。今年も彼の益々の活躍に期待したいですね!
Naoko S 2009/01/02(金) 08:22:13) 編集

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