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ロイヤル・バレエ ダブル・ビル (1/4)
昨夜は私の今年のバレエ始め、ロイヤルのミックス・ビルを観て来ました。

演目は、”Les Patineurs"(スケートをする人々)と"Tales of Beatrix Potter"(ベアトリクス・ポター物語)。どちらも振付はフレデリック・アシュトン

皆さんご存知かもしれませんが、ポター物語の方はダンサー全員着ぐるみで登場します。こういう趣向のバレエ作品って、世の中には他に存在するんだろうか・・・一流の、プロのバレエ・ダンサーたちが動物の気ぐるみを着て踊る姿に、真剣そのもので見入る観客。客観的に見ると、なんともエキセントリックな光景なんだけど、最後には感動してしまった。(アシュトン、おそるべし!)新年早々こういう作品を見せてもらえて、ロンドンに住んでてよかったなあ~と思えたほど。

”Les Patineurs"はタイトル通り、スケートに興じる男女の情景を描いた小品(24分)。セットと衣装はレトロでビクトリア時代風?いかにも氷上を滑っているような動きをユーモアたっぷりに見せてくれて、超絶技巧技も盛り込まれているので見応え十分。この手の、遊び心があってバレエ作品として面白い小品を創らせると、アシュトンってほんとに上手い。

女性のメイン・パートを踊ったモレーラレーンの小気味良いダンス、そしてpddを踊った平野亮一君(お相手はマクミーカン。平野君、最近登用されてますね!)のパートナリングもなかなか、と感心しましたが、一日たって鮮やかに憶えているのは、実はこの人だけ・・・スティーヴン・マックレー

マックレーは男性のメイン・パート、ソロで超絶技巧を連発する役。沢山盛り込まれた回転技をどれもバッチリ決めてくれて胸のすく思いだったけど、それよりさらに目に焼きついているのは、バットゥリーの美しさ。もともと彼の技巧の確かさと冴え方はこのバレエ団の若手の中では群を抜いてるけど、ここのところ踊りやポーズの決め方がぐっと洗練されてきてますねえ・・・ちょっと痩せたかな?という気もしたんだけど、昨夜はただ技の披露に終わるのではなく、一つ一つの動きをきちっとエレガントに見せてくれて、はっとしました。(いや~もう、スティーヴン・マックレーかマチアス・エイマンか・・・)

最後のシーンも楽しい。暗めの舞台中央に一箇所だけスポットライトがあたっていて、そこで回転技を見せるマックレー。彼が一人でくるくる回り続けるまま幕が下り、観客が拍手喝采するとまた幕が上がって、マックレーはまだ回転している!カーテンコールでは、勿論彼に盛大な拍手とブラヴォーが飛んでました。


"Tales of Beatrix Potter"は、お馴染みピーター・ラビットほかポターの生んだ動物キャラクターが登場。私自身はこの愛すべきキャラクターたちに格別思い入れはないんだけど、それでも動物たちが絵本から抜け出して動いている(踊ってる!)光景には頬が緩みっぱなし。一体全体気ぐるみを着てまともなバレエを踊れるのか?と疑問だったのだけど、アシュトン独特の細かなステップや上体の使い方はかなり取り入れられていて(女性ダンサーはポワント・シューズ着用)、かなり過酷!(この作品の初演は1971年ということだけど、昨夜で《まだ》57回目の上演。前回の上演はたしか1996年、やはりダンサーへの負担が大きいからそうしょっ中は上演できない、ということか?)

音楽はジョン・ランチベリーのオリジナルと他のバレエ音楽からの借用のようだった。ドン・キのドライアドの情景からかなり使われていて、最初は変奏曲だったんだけど後半は"そのもの"で、あの音楽にのってねずみやリスが舞台を跳ね回ってる光景には・・・ちょっと頭がクラクラした。

着ぐるみ着ていてもダンサーの個性はしっかり出るもので、いかにもズルそうな狐の演技が上手いギャリーとか、いたずらっ子の雰囲気一杯のルーツ&チリアッチのペアとか(彼等は"bad mice"の役で、お皿割ったり羽毛枕の羽をむしったり行動が過激!)。ダンス・シーンで特に喝采をさらっていたのは、Johnny Town-Mouse役のセルヴェーラと、Mrs. Tiggy-Winkle役のハウエルズ。セルヴェーラは"まちねずみ"だけあって、洒落たジャケットを着てコウモリ傘を片手に素早くシャープな踊りを披露(私がダンス・シーンで一番好きだったのはこれ)。"ティギーおばさん"役のハウエルズは買い物籠片手にしずしずと、派手さはないけど何気にしなを作って見せるところとかが可笑しい(さすがキャラクター・アーティスト!)。何度か「見返り美人」風のポーズをとる場面があるのだけど、これが観客に激ウケしていた。

私的には65分という上演時間はちょっと長すぎで途中ややダレたかな・・・と感じたのですが(30~45分位に縮めた方がもっとすっきりするのでは)、観客の大半は長いなんて全然思わなかったでしょうね。昨夜もいつものアンフィ・サイドに座ってたんですが、満員の観客の熱気というか集中力が凄く伝わってきて、やや圧倒されてしまったほど。子供向けの作品なのかと思いきや、少なくとも私の周囲は子供は殆どいなくて皆立派な大人。この人たちが、通常のバレエ作品の時には滅多にしないようないい反応を見せて、シーンが変わるごとに盛大な拍手を送ってるんですよ。そしてこのノリのいい観客から、カーテン・コールでは拍手の後に手拍子まで飛び出した!これはコヴェント・ガーデンではかなり珍しいことだけど、大変な重労働で観客をこれだけハッピーにしてくれたダンサー達への賞賛としては、これぐらい当然!ってところかな。(皆さん お疲れ様でした!)

【1/6追記】 ballet.coのギャラリーでこのプログラムの写真を見られます:

http://www.ballet.co.uk/gallery/jr_rb_patineurs_potter_roh_1207

「ポター物語」の全キャストはこちら:

Johnny Town-Mouse: Ricardo Cervera
Mrs. Tittlemouse: Victoria Hewitt
Four Mice: Gemma Bond, Caroline Duprot, Kevin Emerton, Fernando Montano
Mrs. Tiggy-Winkle: Jonathan Howells
Jemima Puddle-Duck: Gemma Sykes
Fox: Gary Avis
Pigling Bland: Bennet Gartside
Pig-Wig (a Berkshire Black Pig): Laura Morera
Five Pigs: Yuhui Choe, Celisa Diuana, Kristen McNally, Ludovic Ondiviela, James Wilkie
Mrs. Pettitoes: David Pickering
Mr. Jeremy Fisher: Zachary Faruque
Two Bad Mice - Tom Thumb: Giacomo Ciriaci
Hunca Munca: Iohna Loots
Peter Rabbit: Joshua Tuifua
Squirrel Nutkin: Michael Stojko
Four Squirrels: Sabina Westcombe, Emma Maguire, Romany Pajdak, Gemma Pitchley-Gale
Eight Country Mice: Junior Associates of the Royal Ballet School
2008-01-06 10:29 | ロイヤル・バレエ | Comment(5)
Comment
こんばんわ。今年も宜しくお願いします。

 僕は初日(12月23日)も観たんですが、初日は観客の半分以上が子供だったのでカーテンコールでの拍手はあまり長く続かず、客席の熱狂は、4日のほうが凄まじかったです。
 マックレイは、初日は「ポター」で栗鼠を踊りました。あのもこもこのきぐるみを着てなお、マックレイでした。彼がシーズン途中でプリンシパルに昇格しても、誰もが納得でしょう。

>初演は1971年ということだけど、昨夜で《まだ》57回目の上演
 これ、僕も疑問に思っていました。今日のサンデー・テレグラフのダンス・クリティクのレヴューから察するに、どうやらこの作品が舞台化されたのは1992年、のようにも読めました。
 アシュトンの死後から4年経った92年に、当時の監督であったダウエルが舞台化した、と読めるんです。実際、どうなんでしょうね。
守屋 2008/01/07(月) 05:49:47) 編集

Naokoさん、あけましておめでとうございます!

私はこのダブルビル、12月30日のマチネに見てきました。
崔由姫ちゃんのPatineurが抜群に奇麗でしたー。
キャスト表によるとLes Patineursのパ・ド・ドゥの男性は
Pennefatherだったのですが、舞台に登場したダンサーはとっても
背が高くて、あれーこれは違うよなぁ。。。って、どう見ても
エイヴィス様ではないですか!!!なんてラッキー。普段一癖ある
というか味のあるキャラクター役で見なれてしまっているので、
こういう騎士的な役もやるんだなぁ、(って失礼ですが)と
びっくりしました。バレエマスター自ら助っ人を買って出たと
いうことなのでしょうか。開演前のアナウンスもなかったのです。
まわりのダンサーがみんな若手なので一人で大人してましたが
余裕のサポートぶりがお見事でした。衣装とかちゃんと
用意してあるんですねぇ、とか変な所に感心してしまいました。

ベアトリクス・ポターも良かったですよね!ちょっと長かった
かも、という点は同感ですが、まず子供達は大喜びだし、古典バレエの
パロディのような場面などあって大人も楽しめて、わたしは
大満足でした。今年もどうぞよろしくおねがいします!
とと 2008/01/07(月) 07:50:00) 編集


守屋さん こんばんは。こちらこそ、今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

スティーヴンの鮮やかなダンスにはほんとに舌を巻きましたよ。ナトキンのファースト・キャストは彼だったんですね 納得~。(見たかったなあ・・・)プリンシパル昇進は、どうでしょうね??私も彼がシーズン途中で昇進しても、全然驚きませんが・・・

>>これ、僕も疑問に思っていました。今日のサンデー・テレグラフのダンス・クリティクのレヴューから察するに、どうやらこの作品が舞台化されたのは1992年、のようにも読めました。

アシュトンの死後から4年経った92年に、当時の監督であったダウエルが舞台化した、と読めるんです。実際、どうなんでしょうね。

これ、守屋さんが書いてくださった説の方が正しいかもしれません。私は初演年の情報をダンス辞書で見たのですが、今もう一度見てみたら、"film-ballet"と但し書きがありました!今度ちゃんと調べてみなければ~~。


ととさん 新年おめでとうございます!本年もどうぞ宜しく~。

>>私はこのダブルビル、12月30日のマチネに見てきました。
崔由姫ちゃんのPatineurが抜群に奇麗でしたー。

お~そうでしたか。いいなぁ 私も由姫ちゃんは5匹の豚ちゃんの一人よりもこっちで見たかった!

>>キャスト表によるとLes Patineursのパ・ド・ドゥの男性は
Pennefatherだったのですが、舞台に登場したダンサーはとっても
背が高くて、あれーこれは違うよなぁ。。。って、どう見ても
エイヴィス様ではないですか!!!なんてラッキー。

えええーっ それはまたなんてラッキーな・・・(羨望!)ギャリーはどんな役でも見事にこなしますよね 騎士的な役も勿論オッケーでしょう~。そうそう、彼は両作品のアシスタント・バレエ・マスターにクレジットされてたんですよね。(バレエマスターは常に自ら衣装を用意して、スタンバイしてるのかしら??)

>>まず子供達は大喜びだし、古典バレエのパロディのような場面などあって大人も楽しめて、わたしは大満足でした。

私は座っていたエリアのせいか、子供の姿をあまり見かけず、舞台を食い入るように見つめて歓声をあげていたのが皆大人だったことに感動しました(笑)。ととさんも楽しまれたようで何よりです~。
Naoko S 2008/01/07(月) 09:25:22) 編集

このコメントは管理人のみ閲覧できます
- 2008/01/10(木) 16:55:07) 編集

ポターの方は、映画で見たことがあるのですが、湖水地方ロケが美しく、着ぐるみ完璧に絵の世界を再現していたのとバレエが物語にしっくりと溶け込んでいる様に、この絵本がどれほどイギリス人の心に染み込んでいるものなのかが伝わってきたことを思い出しました。
ちょうど日本でもお正月のNHK衛星でポターのアニメーションが紹介されたのを見ましたので、それぞれのキャラクターは目に浮びますよ~。
ズルイ狐のギャリーとか、街ネズミジョ二ーのセルヴェーラのシャープなダンス!見たいです!
男女や家族愛についての表現は控えめで慎み深いとされるイギリス人の動物に対するエモーショナルと言っていいほどの愛情やその熱狂振りにはいつも驚かされ、その文化に興味深いものを感じますが、Naokoさまがレポされた客席の反応の良さにも国民性が見受けられますね。
それにしてもあの着ぐるみ!を着て細やかなステップを踏むダンサーのそれを微塵も感じさせないだけにどれほどの負担かと思うとめまいがしますね!

そんななかで頭一つ抜き出た踊りのマックレー、彼は日本公演のオベロンでその素晴らしさをしかと目に焼き付けていますので納得、です。充分プリンシパルとして中央で踊れるダンサーですよね。
実は先日、日本公演の申し込みをしなくてはならなかったのですが、「シルヴィア」では真っ先にギャリー・エイヴィスがオリオンの日、ということで選んでしまいました。
maria 2008/01/11(金) 04:17:53) 編集

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