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ベジャール関連
今日も引き続きベジャール関連のサーチを続けてたのですが、映像が驚くほどたっくさんあるんですね。それを見るとあらたに喪失感に襲われて力が出てこないんで、ベジャールと同じ・"big love"のアーティスト、スティーヴィー・ワンダーの音楽をガンガンに鳴らしながらこれを書いてます。("In Square Circle"というアルバムなんですが、まったく、天才っていうのはこういう人のことですね。ベジャールなら、ワンダーの音楽でダンス作品を創ってくれたかもしれない・・・。)

さて、一昨日の記事で、「パリオペの追悼公演はなぜ一年以上先なのか?(もっと早くやればいいのに)」と書きましたが、それに対して一読者より、「急遽公演を打つのが無理なのは、冷静にお考えになればお解りでしょう」とお叱りを受けました。

で、冷静に考えてみましたが、私にはなぜ一年先といわず・もっと機動的に特別公演を打つことが"無理"なのか、どうしてもわからない・・・。おそらく、コメントされた方は、”常識的範囲内で考えれば無理だろう"という意味で仰ったのであろうと思いますが、この事態を重く(&常識外と)受け止めるなら、然るべき"特別措置"を講じても不思議ではないのでは?パリには会場用のハコはごろごろあるし、肝心の資金だってベジャールの追悼公演目的ならファンドレイジングがそれほど難航するとは思えないし、要は意識の問題じゃないかなあ。(決して安易に言ってるのではありませんよ。)

しかし、”やる気の問題かなあ やっぱり”とつらつら考えてたら、げっ 思わぬところに地雷が潜んでいるかも・・・と気づいてしまったことが。ご存知の方も多いかもしれませんが、故人と現オペラ座総裁のモーティエは因縁の間柄なんですよね。

ベジャールがベルギーのモネ劇場で20世紀バレエ団の活動を開始したのは1960年。以降、この劇場をベースにベジャール芸術の豊穣の時代が築かれたが、1987年にバレエ団はスイス・ローザンヌに拠点を移す。この背景にあったのがベジャールと81年にモネ劇場の総裁となったモーティエの間の確執だった。

・・・というのがよく聞こえてくる話で、ただこの件に関しては詳しいことはあまり知らなかったのだけど、今回サーチしてみたら、モーティエが自らの劇場構想に合わないベジャールを駆逐した、という背景だったよう。(そういえば、以前ブラッセルのバレエ・ファンが、「ベジャールをモネ劇場から追い出したモーティエを私は一生許さない!」と英フォーラムにエモーショナルな書き込みしてたなあ・・・) この件でNYタイムズ紙のアーカイヴに記事がありましたのでリンクを貼っておきます。最初の記事ではモーティエがベジャールのことを「ニーチェのような人物」と評しています:

http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9B0DE4DD1F30F933A2575AC0A961948260

http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9B0DEEDD1038F931A15755C0A961948260

まあ20年前の話だし、結果的にベジャールにとっては新天地で創作活動できたことが新たなインスピレーションを生んだのでしょうけど・・・わざわざモーティエが積極的に、ムリしてまでパリオペでの追悼公演実施にむけて音頭取るとも思えないかも・・・。

続いて、イギリスの主要紙に出揃ったobituaries(訃報欄/追悼記事)について。ベジャールは英米では一般の知名度は非常に低いためニュース・ヴァリューはあまりないということか、情報としてはあまり取り上げられていませんでしたが、訃報欄では充実した記事が読めました。イギリスの新聞の隠れたウリでは?と思わされるほど、このobituaryは読み物として充実してるんですが、たとえば The Guardianの長文記事(ワード数にして2,141、文字数15,000超!)は情報として有益、かつフェアな内容です。Balllet.coにまとめてリンクが貼ってありますので、ご興味ある方はこちらをご覧ください:

http://www.ballet.co.uk/dcforum/happening/6567.html#17

この中では、バリバリ保守系のThe Daily Telegraphの記事が英国人のベジャールに関するスタンスを最も端的に表しています。これと見解が近いのが、NYタイムズのベテラン・クリティック、アンナ・キッセルゴルフによる追悼記事。モーリス・ベジャールという振付家を形容する際に、まず"ポピュリスト(大衆迎合主義)"という言葉が使われ、"(モダン・ダンスの歴史の長い)アメリカの振付家に比べたら、彼なんて大して新しくないよね"という、アングロ・サクソン系クリティックの一種典型的な見方を示していると思える内容なので、私自身は反発しか感じられない文章ですが、一応リンクを貼っておきます。

http://www.nytimes.com/2007/11/23/arts/dance/23bejart.html?_r=1&oref=slogin

まあ~しかし、ベジャールに対する評価、仏語圏および日本 vs 英語圏でここまで違うと研究対象になるのでは?って思えるぐらい。面白い現象ですねえ。(多分フランス語圏以外のラテン語圏でも人気があるのではないか、という気がするんですが、ドイツ語圏ではどうなんでしょうね?)

あーあ、だらだら書き綴っていたらすっかり長くなってしまった・・・まだまだ書きたいことはあるのですが、一旦切ります。
2007-11-24 09:55 | 情報系(ニュース、公演) | Comment(4)
Comment
私も、この3連休は、ネット検索で終わってしまいそうです。バレエフォーライフの最後の場面は、いつ見ても感動的ですが、今回は涙無しでは見られない。。。

私もモルティエ氏のこと少し頭よぎりました。彼は、オペラに興味があるらしく、モネ劇場でもバレエ団の予算を削った事でベジャールと揉めたと聞いています。現オペラ座でも、バレエファンの間では、あまり好まれていない模様。もっとも、ベジャールだって、パリオペの舞台の上で、勝手にエトワルを任命してしまうくらいなので、天才がなせるがゆえの常識はずれがあるのかもしれませんね。(これを、ルグリがSBLで演目に選んだ時は少し驚きました。)

ラテン語圏と英語圏の違い、ほんとに研究対象になりますね。ちょっと、アカデミー賞とその他のヨーロッパの映画賞の違いの様?
そう言えば、確かベジャール自身がアメリカの批評家の批評をしていました。大衆迎合主義だとか。。。

とにかく、変な行きがかりを捨てて、本当にバレエファンの為になる公演をしてもらいたいですよね。
テス 2007/11/25(日) 18:10:04) 編集


>>私も、この3連休は、ネット検索で終わってしまいそうです。

そっかー日本は3連休でしたね いいなあ・・・イギリスなんて公休日が少ないので8月末に一日祝日があったきり、次はクリスマスまでないんですよ!

>>バレエフォーライフの最後の場面

そう、これです 昨日YouTubeで見てわんわん泣いてしまいました・・・私はクイーン・ファンでもあるので、フレディーが歌ってるっていうのがまた・・・

>>私もモルティエ氏のこと少し頭よぎりました。

あ、やっぱり・・・。彼はバリバリ・オペラ畑の人ですよね(オペラ座の後はNYシティ・オペラのADに就任することが決まってるようですよ)。どうでもいい話ですが、両者の関係についてサーチしていたら、モーティエ氏はモネ劇場のあと《華々しく》ザルツブルグ・フェスティバル総裁に就任するわけですが、彼が去ったあとモネ劇場には多額の負債が残ったとか・・・。(赤字はいけませんよね 赤字は!)

>>もっとも、ベジャールだって、パリオペの舞台の上で、勝手にエトワルを任命してしまうくらいなので、

この件も私は詳しいことを知らないのですが、以前ヌレエフの伝記を読んだときに、"ベジャールには周到な政治的計算があってやった"というようなことが書いてありました。まあヌレエフの伝記だから彼の側に立った意見だとは思いますが。(この事件も、研究の余地あり?笑)

>>ラテン語圏と英語圏の違い、ほんとに研究対象になりますね。

テスさん、是非研究なさってください!(他力本願・・・)

>>ちょっと、アカデミー賞とその他のヨーロッパの映画賞の違いの様?

イギリスのバレエ・ファンのベジャールに対する反応で私が過去に遭遇して興味深かったのは、「ベジャール」って名前を出すと当惑顔する人が結構いたこと。「何故そんなにベジャールだめなの?」って聞いたら、ある男性ファンが苦渋の表情を浮かべて、"...erm... he's too European!!"とうめいていたことがあります。

>>とにかく、変な行きがかりを捨てて、本当にバレエファンの為になる公演をしてもらいたいですよね。

まったく!ファンとダンサーと、なにより故人のために・・・
Naoko S 2007/11/26(月) 00:59:39) 編集

>>イギリスのバレエ・ファンのベジャールに対する反応で私が過去に遭遇して興味深かったのは、「ベジャール」って名前を出すと当惑顔する人が結構いたこと。「何故そんなにベジャールだめなの?」って聞いたら、ある男性ファンが苦渋の表情を浮かべて、"...erm... he's too European!!"とうめいていたことがあります。

私がベジャールが苦手な理由はまさにそれです。イギリス人やアメリカ人には好かれないだろうなって思います。

とはいっても全部苦手というわけではなく、「くるみ割り人形」は大好きです。今ちょうどくるみの季節なので、ベジャールのくるみがすごく観たいです。
本当に偉大な振付家であり、多くの人に愛されたことは間違いありませんよね。
naomi 2007/11/26(月) 10:46:16) 編集


そうそう naomiさん、ベジャール苦手でしたよね。(でも、「ヨーロッパの香りふんぷんたる」のはダメですか?映画とかも??)日本だとベジャール好きな人が多いから、結構肩身狭かったりするのではないですか?(イギリスに来れば立派なマジョリティーなのにね~。)

勿論英米にも(隠れ?)ベジャール・ファンはいると思うんですけど、総じてウケないみたいですね・・・アメリカのBalletTalkには複数好意的な書き込みがありましたが、ballet.coはほんと少なかったなあ・・・。

>>とはいっても全部苦手というわけではなく、「くるみ割り人形」は大好きです。

苦手なのにちゃんと色々ご覧になってて偉いわー 私、「くるみ割り人形」は見たことないの・・・。(ロンドンでは勿論上演されてません←のはず)ロンドンに住んでてベジャール作品を見たかったらローザンヌかパリ(か東京)に行くしかないって感じです。それでパリに見に行ったことありますが・・・何千人入ってる?という大きな会場が一杯になって、ムンムン凄い熱気だったのを憶えています。
Naoko S 2007/11/27(火) 07:06:48) 編集

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