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ボリショイ・バレエ 「明るい小川」 (8/18)
ボリショイ・ロンドン・ツアー2007、千秋楽の昨夜は初日以上に舞台と客席が熱く盛り上がって、にぎやかな幕切れでした。コミック・バレエのせいもあるけれど、今夜が最後・・・というこちらの一抹のさみしさをも吹き飛ばして・暖かな気持ちで家路につかせてくれたのは、やはりボリショイならでは。ツアー最後の夜、大いに楽しませてくれた主要キャストはこちらです。

ジーナ: スヴェトラーナ・ルンキナ
ピョートル: ウラジーミル・ネポロージニー
バレリーナ: マリヤ・アレクサンドロワ
クラシカル・ダンサー: セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者: ゲンナジー・ヤーニン
ガーリャ(女学生): クセニア・プチェルキナ
老夫婦: アナスタシア・ヴィノクル、アレクセイ・ロパレーヴィチ


最終回で皆ノッていたけど、私的ハイライトは、やはり、マーシャとフィーリン!二人とも役に怖いくらいにハマっていて、もう~魅せてくれました。加えて芸達者なヤーニン、この三人は2003年4月の本拠地での初演時・ファーストキャストでもあり、踊りこんでいる上に既に芸風も確立しちゃっている感があるほどの充実ぶり。で、どうしても三人に目が吸い寄せられしまって、お陰で一幕の老夫婦のずっこけpddも乳搾り女とトラクタードライバーのダンスも昨夜は殆ど見てませんでした。(ベンチに腰掛けて「コルホーズ構成員」の踊りを鑑賞している三人の様子が気になって気になって・・・。)

マーシャのThe Ballerinaはいかにも首都・モスクワから派遣された花型スターの香りぷんぷん。カリスマティックでグラマラス、大きな瞳をくるくるせわしなく動かしたり・見開いたり、目の演技も秀逸。農民たちの踊りを見ているときの表情が、「んま!なんて粗野な人たちでしょう・・・ワタクシ、場違いな所に来ちゃったみたい・・・」という驚きと戸惑いから急にお愛想笑いに変わったり、ヤーニンと意味ありげに目配せ交わしたり、小芝居を見るのが楽しい。フィーリンとはずっと仲良さげに肩寄せ合っていてこの三人の並びを見るのが堪らない喜びでした。農民とコサックの男たちのダンスにグラン・ジュテで飛び入りするシーンでは目をランランと輝かせて、雄雄しくスリリングなダンスを披露。最後に男たちにリフトされて女王様然と艶やかに微笑むマーシャを、パートナーのフィーリンが、やれやれ・・・という表情で見守っていたのが可笑しかった。

そのフィーリンは・・・

もう、ほんっとにワン・パターンで申し訳な~~いのですが、ただひたすらにカッコ良くてエレガントでチャーミングで・・・ため息・ため息・ため息の連続でした。カーキ色のミックス・ツイード風のジャケット&ニッカーボッカーにワインレッドのソックスがあまりにもお似合いで、"あーフィーリンのジェームス見たかったなあ さぞかしキルトが似合うだろうなあ・・・"と考え始めたが最後、二度と立ち直れなくなりそうでした(笑)。最後の夜とあって初日より芸も細かくて、農民たちの踊りを見ながらベテラン活動家のガヴリリーチに気を遣ったり、時々立ち上がって女の子の一人に話しかけたり忙しい。(よくよく見てみたら、フィーリンが話しかけていた綺麗~な女の子はレベツカヤでした。)

ニ幕ではそれぞれ男装・女装して達者な踊りと演技で沸かせてくれた二人。マーシャは初日のオーシポワよりも長身で手足が長いのでより男装が映えるし、(男っぽい)決めのポーズがサマになってカッコいい。フィーリンのシルフィードは後半、あまりに女役に入り込みすぎてパートナーのマーシャに諌められるようなシーンがあって可笑しい。二人のパートナーシップの素晴らしさを存分に堪能させてもらいました。

さてさて忘れちゃいけないのがもう一組の主役ペア、ルンキナとネポロージニー。ルンキナのジーナはこれまたハマリ役、みずみずしくて若奥様の雰囲気たっぷり。ネピー(と、ロンドンでは呼ばれている)のピョートルは頼りがいのある誠実な青年という風情で、あまり浮気心起こしそうには見えなかったんだけど・・・。二幕で顔を隠してバレリーナになりすましたジーナと自分の妻とは気づいてないピョートルが踊るシーン、とてもロマンティックなpddなんだけど、ジュリエットのネグリジェ?風の衣装で踊るルンキナがとても美しかった。踊り終わると感極まったピョートルが"バレリーナ"に花束を捧げるのだけど、受け取ったルンキナのふてくされたような怒った表情がすごくナチュラルで可愛らしくて、演技巧者だなあ~と改めて感心。

最後に、ショスタコーヴィチの音楽について。昨夏、今年と都合4回このバレエを見たわけですが、昨夜は音楽の面白さに猛烈に惹きつけられてしまって、今日はずっと頭の中で鳴りっぱなし。わざとらしいほどシアトリカルなところとか(パロディー風)、素朴なフォーク音楽を一味捻って出してくるところとか、一筋縄でいかない面白さがある。妙に懐かしい・郷愁をそそるメロディーに身をうずめていると、モダンでカオティックな音が襲ってきたり・・・と、個性的なスコア。昨夜はニ幕が始まる前、指揮者(パーヴェル・ソロキン)が観客の拍手に応える時に楽譜を掲げていたのだけど、作曲者への賛辞を促していたのかな。それを見ながら、この魅力的で個性的なバレエ曲を復活させたということだけでもラトマンスキーの功績は大きいかも・・・とふと思ったり。

カーテン・コールでは暖かい拍手が続き、ストールズの最前列と舞台横のボックス席からいくつも花束が投げ込まれていました。そのうちの一つをマーシャが客席めがけて思いっきり投げ返すと、他のダンサーたちも一斉に客席・オケピットに花を投げ出して、しばし舞台と客席の間を花が行き来するという、楽しい幕切れ。他のバレエ団では見たことのない光景で、やっぱりボリショイは熱い・楽しい・暖かい!と、拍手しながら胸が一杯になりました。
2007-08-20 09:10 | ボリショイ・バレエ | Comment(4)
Comment
3週間お疲れ様でした。Naokoさんがボリショイを十分堪能されている様子が、物凄く伝わってきました。

私はもうずいぶん長いこと、この「明るい小川」を見てないので、久し振りに見たくなりました。数年前のシーズンオープンにロシアのTVで舞台がライブ放映されたんですよ。でも、2幕の頭でテクニカル・トラブルがあって、5分間くらい切れてるんです。ロシアのブラックマーケットでは、この放映がDVD化されて売られてるらしいです(あくまでもコピー商品ですので)。

自慢させていただくと、フィーリンのジェームズ、3回以上見てます!キルトがお似合いでした。足捌きも素晴らしいです。あれも映像として残して欲しいものの一つですね。
けいちか 2007/08/20(月) 18:46:24) 編集


けいちかさん ねぎらいのお言葉を有難うございます。3週間あっという間でした・・・昨日から完璧にボリショイ・ロス状態で気もそぞろです。今回はツアー途中にいきなり「フィーリン最後のロンドン」というショックキングなニュースを知らされて、まだそのショックから回復できてないのかもしれませんが・・・。モスクワに戻られたダンサーの皆様に、"London loves you all - please do come back soon!!"と、宜しく伝えて下さいませ。

「明るい小川」は昨夏ロンドン初演で大ヒット、批評家賞も受賞してますが、こちらのファンの間では早くからDVD化を熱望する声があがってたんですよ。フィーリンとアレクサンドロワとヤーニンで絶対に映像に残しておくべき!と思ってたんですが、ロシアではちゃんとTV放送されてるんですか・・・映像があるなら商業販売してほしい~~。

>>自慢させていただくと、フィーリンのジェームズ、3回以上見てます!

くーっ 羨ましいですう~ 見たいよーフィーリンのジェームス!完全に引退されてしまう前に、何とか一目拝みたいものです・・・(祈願)。



Naoko S 2007/08/21(火) 05:20:43) 編集

うわぁ~!
なんて楽しそうな舞台なのでしょうか!!
「明るい小川」
日本でも見られそうなオハナシがモレ聴こえてきますのでもうワクワク。願わくばこの日、Naokoさまがご覧になったCASTで観たい~と今から予約準備に入らんばかりのわたくしです。

3週間のBOLSHOI WEEKSですか・・・。
わたくしもほぼ同じ期間、Ferri引退公演、ルグリガラを駆け抜けて参りましたが・・・(ほぅっ・・遠い目)。

観客と舞台の花束合戦といい、フィーリンへのサイン帳といい、LONDONのバレエファンの温かさ、Bolshoiへの愛情が伝わってきてさぞかし、連日熱い舞台だったのだろうな(客席の熱狂も含め)と想像致しましたv

フィーリンのジェームズ、わたくしも観ているかも・・・。
確か、2003年のバレフェスで、マーシャのシルフだったような・・・。素晴らしい脚でした(^^)
全幕でも観たいものでございます。
maria 2007/08/21(火) 23:03:36) 編集

maria様 酷暑の東京で数週間にわたるバレエ・マラソン、お疲れさまでございました~!(お互い、夏が終わってしまいましたね・・・。)

「小川」は踊るダンサーによって違う味わいがあると思うのですが、取敢えずデフォルトとしてアレクサンドロワ/フィーリンの”スター・ダンサー・ペア"(&ヤーニン)はおさえて頂きたいかと・・・絶対後悔はさせませんよー。(←強気!)多分フィーリンも参加してくれるのじゃないかと期待込みで想像してるのですが。だってこの演目を持っていくのにフィーリンが出ないなんて、立派な犯罪ですわよ!!

ああ それにしても、アレクサンドロワとフィーリンは私が今見ることのできるバレエ・ペアの中で一番好きなカップルかもしれません・・・この二人の舞台を見ていると、と~っても幸せな気分になれるんですよ。(特に、演技面を楽しめる演目だと最高です!)次はいつ見られるのかしら・・・その日が遠くないことを祈るばかり(涙)。

>>フィーリンのジェームズ、わたくしも観ているかも・・・。
確か、2003年のバレフェスで、マーシャのシルフだったような・・・。

おおっmaria様も!いいですねえ~ しかもマーシャのシルフなんて、すごく珍しいものをご覧になったのでは??ボリショイがロンドンにラ・シルフィードを持ってくる可能性はほぼ皆無と思われるので、この二人をこの演目で見られる機会はもはやなさそうですわ・・・(さめざめ)。
Naoko S 2007/08/22(水) 09:18:10) 編集

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