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ボリショイ・バレエ 『ドン・キホーテ』
ロンドン・ツアーいよいよ大詰め・・・ドン・キホーテの初日を見てきました。
CAST

Kitri/Dulcinea: Natalia Osipova
Basil: Denis Matvienko
Don Quixote: Alexei Loparevich
Sancho Panza: Alexander Petukhov
Juanita & Pilliliya (Kitri's Friends): Anna Rebetskaya, Olga Stebletsova
Gamache: Viktor Alekhin
Street Dancer: Maria Allash
Espada: Artem Shpilevsky
Mercedes: Irina Zibrova
Lorenzo: Egor Simachev
Queen of the Dryads: Ekaterina Shipulina
Cupid: Nina Kaptsova
Spanish Dance: Ekaterina Barykina, Anna Balukova, Evgenia Rozovskaya
Gypsy Dance: Yuliana Malkhasyants
Bolero: Evgenia Rozovskaya, Vitaly Biktimirov
Grand Pas 1st variation: Ekaterina Krysanova
Grand Pas 2nd variation: Nelly Kobakhidze

はああ・・・・とっくに深夜をまわってるけどあまりに幸せで眠れそうにないので感想を書いてしまおう。

三度の飯よりボリショイのドン・キが大好きな私にとって、このバレエ団をこの作品で見るのはいつだってとっても特別なイベントなんですが・・・今夜の公演は、10年後にロンドンのバレエ・ファンが昔を振り返ったとき、「あの公演を見たか?」って語られること間違いなしの、本当に極上のドン・キだった。

もうね、何しろ全てが完璧。何もかもが素晴らしい。ダンサーは勿論、怒涛のテンポのオケもセットも衣装も・・・。使い古された言葉かもしれないけど、この振付と音楽はこのバレエ団のダンサー達全員の血の中に流れている、としか言いようが無い。舞台上の全てのものが生きていて、全ての要素が完璧にとけあって一つの生命体(シアター)を産み出していた。

ファースト・ナイトの今夜、主役を踊ったのはナタリヤ・オーシポワとデニス・マトヴィエンコ。オーシポワは入団してまだ3年・・・ということはせいぜい二十歳?ランクはまだコール・ドだけれど、驚嘆すべきダンサー。このキトリはまさに生命力の塊。小柄で、最近の標準からいえばむやみに手足が長いタイプではないけれど、空間を大きく・充分に使うダイナミックで柔軟な踊り。まさに、小柄だけれど舞台の上でとんでもなく大きく見えるタイプのダンサー。キトリのヴァリエーションの見せ場は、どれも完璧・お見事としかいいようのない出来。一幕の終盤、回転しながら舞台を斜めに突っ切るれいのシーンはもの凄いスピードと確実なステップに、大喝采。若いだけに二幕のドライアドのシーンの表現力はもう一つだったけれど、テクニックは完璧。お手本のように美しいアティチュードのバランス、高速のシェネ・・・・そうそう、ビッグ・ジャンプの着地でポワントシューズの音が殆どしないことにも驚嘆しました。最終幕のgpddのコーダのグラン・フェッテは・・・私はこの技を見てこれほど舌を巻いたことは近年ありません・・・。最初からダブルでずっと回って途中シングルにかえてトリプルも入れて。勿論スピードはボリショイ仕様の超最速。これが、勢いだけで回っているような粗雑さがまるでなくてあくまでスムーズで軸が全くぶれず、形が美しい。フィニッシュでぴたりと美しくランディングすると会場大騒ぎ。若くてイキのいいキトリを見る楽しみというのはこの上ないものがあるけれど、若さゆえの荒削りさはこのダンサーにはない。もう既にこの役を何年も踊っているかのような安定感と、舞台に興奮をもたらし観客をしっかり引き付けて味方にする力強さに、賞賛を通り越して畏怖の念さえ抱いてしまうほどでした。

バジル役のマトヴィエンコも素晴らしいダンスとコミカルな演技を見せてくれて大満足。この役はキエフでも沢山踊っていたのかな?完全にものにしていて踊りにも演技にも余裕が感じられ、コミック・タイミングも絶妙。パートナーへのサポートも着実でとても紳士的で、好感を持った。

その他、当たり役・ストリート・ダンサーで色香に溢れた素晴らしい舞を見せてくれたアラーシ、ちょっと表情は硬かったけれど抜群の柄のよさで将来性を感じさせたエスパーダのシュピレフスキー、キトリの友人には凄い別嬪さん・かつ流麗なダンサーの二人(レヴェツカヤのキトリも見てみたい!)、イキのいい踊りでぞくぞくさせてくれたバルセロナの街の群集。そして、ボリショイ・スペシャルのキャラクター・ダンサーたち!ロンドンのバレエファンの中にはこの方目当てで足を運んだ人もいるであろう・ジプシー女のマルハシャンツ、酒場のシーンでエキゾチックな情緒を堪能させてくれたメルセデスのジブロワとスパニッシュ・ダンスのトリオ。
さらに、ひたすら可愛すぎるキューピッドのカプツォーワ(頭に花輪?みたいのをのせてるんだけど、文字通りこれが「天使の輪」に見える可愛らしさ!)、ドライアドの情景で踊ってくれた全てのダンサーたち(ぱっと舞台が明るくなってこのタブローが目に飛び込んできた途端、あまりの美しさに涙してしまった・・・客席からはさざ波のような拍手が沸き起こっていた)。3幕のgppdに挿入された、非常に踊りにくいであろうヴァリエーションで主役二人の輝きに掻き消されることなく凛とした踊りを見せてくれたクリィサーノワとコバヒゼ(優雅でおっとりとした第二ヴァリエーションがネリーちゃんの持ち味にぴったり!美しい舞にブラヴォーも飛んでいました)。

ああ しあわせ・・・これをあと2回見られるのかと思うとまた嬉しさがこみ上げてきて眠れなくなってしまう!(しかも明晩はアレクサンドロワ&フィーリン!!)
2006-08-18 01:33 | ボリショイ・バレエ | Comment(8)
Comment
**For the record**

「オーシポワは入団してまだ3年」と書いたのは、プログラムのバイオにバレエ団入団は2003年と記載があったので。が、ボリショイの公式サイトによると入団は2004年となっていて当然こちらが正しいと思われます(とすると入団してまだ2年!)。このプログラムはグダーノフの入団年を1985年と記載していて(公式サイトは1994年!)取り扱い要注意かも・・・。
Naoko S 2006/08/21(月) 07:59:17) 編集

N・オーシポワに関してですが、彼女はこの9月から始まるシーズンが入団3シーズン目です。それと日本では彼女がバレエ・アカデミーの7年生だった時に撮影されたドキュメンタリーDVDが発売されています。彼女だけが主役ではありませんが、自宅での両親のインタビューとかもフューチャーされています。
けいちか 2006/08/21(月) 15:04:57) 編集

けいちかさん 色々と情報を有難うございます!

このプログラム、やっぱり問題ありますねえ・・・今日批評家の一人もこれを信じてか、彼女は2003年入団と書いていました。

日本ではドキュメンタリーDVDが!すごいなあ何でもありますね 日本には。ご紹介頂き深謝です。
Naoko S 2006/08/22(火) 07:40:05) 編集

只今エジンバラフェス&プロムス真っ盛りのせいか、ドン・キの公演評は主要紙ではFTとDaily Telegraphしか出ていませんが、どちらも大絶賛調。テレグラフ評によると、オーシポワはロンドン公演直前にコール・ドからソリストに昇格したんですね。

この道50年(?)の名物評論家・FTのクレメント・クリスプ氏は持ち前の情熱的な筆致で延々オーシポワへの賞賛を書き綴っています。彼の目には、オーシポワは40年以上前のマイヤ・プリセツカヤ以来の鮮烈なキトリだったそうで・・・20歳そこそこの若いダンサーにとっては最高の賛辞ですね。
Naoko S 2006/08/23(水) 07:03:03) 編集

こんにちは!はじめまして。
私も一昨年のボリショイの公演を見て以来ボリショイのドンキに夢中です。
今年は3回見に行きました!(金曜日は仕事で行けず、最終日昼、夜・・。
また訪問させていただきますね!
YUMMY 2006/11/01(水) 00:47:05) 編集

YUMMYさん はじめまして。ロンドンにお住まいなのですか?きっと知らずにオペラハウスで何度もすれ違っているかもしれませんね。ボリショイのドンQは、本当に特別ですよね。いつ見ても・何度見ても決して期待を裏切られない、何をとっても天下一品、世界一のドンQ!と思っている私です。来年もまた持ってきてくれるといいのですが~。楽しみに待つことにいたしましょう!
Naoko S 2006/11/01(水) 06:43:44) 編集

Naoko S さん、はじめまして。いつもすばらしいレビューをありがとうございます。
実は、先週、ワシントンDCのボリショイ公演で、連日2日間オシポワのキトリを観て来ました!!素晴らしいの一言です。
Naoko S さんが、ロンドン公演でのレビューに記されたとおりのキトリでした。最近、ベテランダンサーのキトリを見慣れているせいか、彼女のようなフレッシュでエネルギッシュで、純粋なキトリを観て、最初の登場から最後まで、胸がドキドキしました。自分が一番最初に観たバレエ公演の時のように、心から楽しめましたよ。

ロンドン公演では、相手役はマトヴィエンコだったのですね。
今回、彼は、ザハロワとアレクサンドロワの相手を務めておりました。
オシポワの相手は、イワン・ワシーリエフ という若手です。
パンフレットを見ると、オシポワと同じソリストらしいです。
それがですねー、彼、とてもハンサムだし、バジルのコミカルな役がピッタリなんですよ。顔の表情やマイムが、素晴らしい!
勿論、踊りもすごいです。ジャンプが特に素晴らしかった。アメリカ人の観客にも大うけでしたよ。
後で知ったのですが、新聞に彼の紹介として、「2006-2007シーズンに入団。18歳。Belarusian State Choreographic College 卒業」と書いてありました。
風貌がいかにも『若い』という感じでしたが、まさか18歳だとは!
本当にこれからが楽しみです。

それと、闘牛士を踊った(メリクリエフの代役で)ヴィクティミロフ(と発音?)が、色気もありハンサムで、踊りもダイナミックでいかにもボリショイダンサーという感じで、心に残りましたねー。

このワシントンDCのドンキホーテですが、フィルム撮りされていました。(オシポワの2日連続のマチネ公演を、です。)
DVD化されるのでしょうかね?とても楽しみです。

それでは、これからもNaoko Sさんの色々なバレエ団の公演レビューを楽しみにしていますね。
pigu 2007/03/02(金) 02:43:10) 編集


piguさん はじめまして!

ボリショイ・ワシントン公演の様子、気になって英米フォーラムで動向を追っていましたが、実際ご覧になった方からお話を伺えるとは思いもよりませんでした 感謝感激です!(ブログやっててよかったああ・・・)

>>最近、ベテランダンサーのキトリを見慣れているせいか、彼女のようなフレッシュでエネルギッシュで、純粋なキトリを観て、最初の登場から最後まで、胸がドキドキしました。

うわあ これまさに、私が昨夏彼女のキトリを見て感じたことです。ボリショイ・ツアーのキャストが発表されたとき、ドンQ初日を踊ることになったオーシポワは当時コール・ドで全く無名でしたから、ロンドンのバレエファンはやや懐疑的だったんですよ。まさか、こんな凄いダンサーがあらわれるとは予想だにしていなかったので、蓋を開けてただただ驚愕・・・舞台を見ている間中、まるで何か夢を見ているような、不思議な感覚に襲われていました。

>>自分が一番最初に観たバレエ公演の時のように、心から楽しめましたよ。

これは、パフォーマーにとって最大の賛辞ですね・・・。確かに、私にとってもあのときの興奮というのは、他にちょっと思い出せないくらい特別なものでした。

>>オシポワの相手は、イワン・ワシーリエフ という若手です。

地元で「バリシニコフの再来」と噂されているらしい(?)彼ですね!今回の公演ではクリティックとファンの評は割とわれているみたいでしたが、私も早く彼を見たいです!多分今夏のロンドン・ツアーでこのペアを沢山見られるであろう・・・と期待しているのですが。

>>それと、闘牛士を踊った(メリクリエフの代役で)ヴィクティミロフ(と発音?)

あ、この方たぶん私が見た時はボレロを踊っていました。あまり記憶にないのですが・・(汗)。今度は是非、エスパーダで見てみたいです~。

>>このワシントンDCのドンキホーテですが、フィルム撮りされていました。(オシポワの2日連続のマチネ公演を、です。)
DVD化されるのでしょうかね?とても楽しみです。

この件、米サイト・balletalertのフォーラムで話題になっていましたが、ロシアのTV局のカメラではないか?という説もあるようです。できることならこのペアのドンQをDVD化してほしいですけれどね!

piguさんは米国にお住まいなのでしょうか。よろしかったら、是非またそちらの様子など教えてくださいね。
Naoko S 2007/03/02(金) 10:27:02) 編集

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