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ラ・フィーユ雑記
前回書き忘れたことを少々付記しておこう・・・

昨年春、今シーズンの演目が発表されてこの作品がパリオペのレパートリーに入るって聞いた時は、正直 えーっ何でまた・・・とネガティヴな反応をしてしまった私。どうせラ・フィーユをやるなら自前で創ればいいのに、この作品はもともとフランスのバレエなんだし、アシュトン版はあまりにも作風がイギリス的だから・・・と思ってしまって。大体常日頃フランスのコンテンポラリーの振付家を登用して育てるのにあれだけ貪欲なんだから、たまにはクラシックもので同じことをしたっていいじゃない 特にこれなんてフランス生まれの作品なんだから、自分達の手で再演してみればいいのに・・・という気持ちもあって。

まあ、何よりも自分の貧しい想像力ではパリオペのクールでシックなダンサー達がこの作品を踊る姿を想像できない、というのがあったんだけど。でも実際の舞台を見てみると、このアシュトン版がいかに優れているか、'20世紀の古典'として世界中のカンパニーが上演しているのも理由のないことではないんだなぁ・・・と思えた。

今回のパリオペのプログラムにこの作品の上演史が載っていて、パリで一番最後にこの作品が上演されたのは80年代前半とわかった。ジュネーヴのグランド・シアターで81年に初演されたHeinz Spoerli版が同じ年にパリオペのレパートリーに入る。初演者はリーズがポントワ、コーラスがアタナソフ、アランがデュポン(!)。この4年後にエコールでクロード・ベッシー版が初演されている(この時の初演キャストはピュジョルとベランガール)。前回も外からの輸入版だったということは、やはり自前で新しいヴァージョンを制作する(&それが成功する)というのは、よほど大変なことなのかな・・・・。

フランス生まれのバレエといっても、フレデリック・アシュトンをインスパイアした田園風景はフランスではなく、彼の愛したサフォーク(コンスタブル・カントリーのある地方)のものみたいですが。のどかな田舎のシンプル・ライフを描いたこの作品、エコブームの今の時代にも合っているのでは?なんてことも舞台を見ながら思ったりしました。何よりも、リラックスして・楽しんで見られて、暖かい気持ちにさせられるヒューマン・ドラマはパリではなかなか見る機会はないので、レパートリー入りしたのは、うん 喜ばしいことですな。次回再演時には、私的にパリオペで最もナチュラルなリーズとコーラスを演じられると思われる、ピュジョルとティボーがキャストされることを切に祈りたいです。

さて・・・衣装はロイヤル版とほぼ同じでしたが、主役二人に関してはちょっと変えていました。私にわかった違いは以下の通り:

☆一幕、登場シーンでコーラスが着ているベスト。パリオペのは黒のベルベットみたいな素材に金糸があしらわれていて、やけにノーブル。ロイヤルのは、確か暗緑色系のミックス織製だったような・・・

☆一・二幕でコーラスの着ているブルーのジャケット。パリオペのはロイヤルよりも’シック’。色は空色と呼びたくなる落ち着いたもので素材もマット。ロイヤルのブルーはもっと明るいアクア・マリン系だったような・・・素材もサテン?ではないと思うけど、ちょっと光沢があったような。

☆二幕でコーラスの着ているベスト。花柄なのは同じだけど、パリオペのは白地にややアブストラクトなタッチでさらっと描かれた花模様、ロイヤルのは白地にくっきり・ブライトな花柄。

☆一・二幕でリーズの着ているよそゆきの服。ボディス部分はダスティー・ピンク(ロイヤルのは明るいピンク)、スカート部分は白いチュチュの生地に模様が入っている(ロイヤルのは真っ白のチュチュに小花を散らしたデザイン)。

衣装デザインにクレジットされているのはオズバート・ランカスターのみなので、彼がデザインしたものにいくつかのパターンがある、ということなんだろうか?過日ballet.coで目の肥えたポスターが新聞のレビューについていた写真(下記リンク参照)を見て、「女の子達の被っているボネットの形がちがう」、「収穫のシーンの背景画の空の色が違う」と指摘していましたが、私は全然気づきませんでした・・・。セットはロイヤルのものと殆ど同じに見えましたが、ウィーン国立バレエ製作のものだから、若干違うのかもしれません。

http://www.nytimes.com/2007/06/28/arts/dance/28fill.html?_r=2&adxnnl=1&oref=slogin&ref=dance&adxnnlx=1183022214-mp/304lYfiXvFe+Rg7h9Pw&oref=slogin

ネットで見られる今回のラ・フィーユの舞台写真は今のところ、これとAltamusicaのものだけみたいです。なぜか今そのAltamusicaのサイトが不通?になっているのですが、あとで見られるようになったらリンクを貼ります(マチューが”シックなベスト”を着てポーズしてる写真だった)。

その他・・・リハーサル指導にロイヤルから二人のベテラン・スタッフが招聘されていますが、いつかこの方々にパリオペと仕事された体験談など伺ってみたいものです。(C.カー氏はロイヤルのリハーサル・ディレクター、G.コイル氏は同プリンシパル・ダンス・ノーテイター。)オケはとても良かった。特に弦の甘い響きにははっとさせられました。ハッキリ言って<本場>ロイヤル管の演奏よりはるかによかったなあ。今回ドーヴァー海峡渡って指揮を務めているマエストロ・ワーズワース氏が終始ご機嫌良さそうだったのもムリはない・・・。


【追記】Altamusicaのレビューへのリンクです(マチューの写真つき):

http://www.altamusica.com/danse/document.php?action=MoreDocument&DocRef=3468&DossierRef=3101
2007-07-05 09:13 | パリ・オペラ座バレエ | Comment(5)
Comment
Naokoさん、素晴らしい奥の深い記事を有難うございます!!

ダンソマニ日本語版の方に、6月28日、7月2日の記事と共にこちらのブログをご紹介させて戴き、さらには私の感想も僭越ながら添えさせて頂きました。

ルンキナは本当にガニオとお似合いで、もう、それはそれは可愛いラ・フィーユ・マルガルデでした。ご機会があれば、7月11日または14日の公演をパリに観にいらっしゃって下さい。フルステーの時のガニオとはかなり違いましたので、ご覧になる価値請け合いです!!
お菊 2007/07/06(金) 22:26:35) 編集


お菊さん こんばんは

今回の上演、お菊さんも楽しまれているようで何よりです!(パリのバレエ・ファンにもまずまず評判がいいのかな?と手ごたえが感じられるのも嬉しい限り。)

ルンキナとマチューは美しいペアでとってもいい雰囲気だった・・・と私も公演を見た方から伺いました。でも、見たいのはやまやまですが、さすがに行けそうにありません~。

ところで、お菊さんがお知らせ下さっていますが、11日はストになってしまう可能性があるとか??回避されるといいのですが・・・ルンキナはせっかくゲストで来ているのに公演がキャンセルになってしまうなんて勿体無さすぎ!


Naoko S 2007/07/07(土) 08:33:46) 編集

ラ・フィーユ速報続々とありがとうございます。
今となっては、パリオペに・・・?どうかしら?と思っていたのが嘘のよう。
魅力溢れる舞台であったことが、どのキャストもそれぞれの味を出していたとの舞台レポでしっかりと伝わって参りました。
それにしてもポントワのリーズ、デュポンのアラン、というのもちょっと興味がありますね。
田園生活の香りをそのまま活き活きと見せてくれそうなピュジョル、ティボー組にしても、プチ・トリアノンのように貴族の田園遊び風・夢の世界を味あわせてくれそうなルンキナ、マチューにしても、意外とキャスト替りで連日鑑賞も楽しめそうな演目。
衣装のロンドン・パリの違いも、さもありなんと想像して楽しませていただきました!
リンク先も拝見。マチューのシックなベスト姿お似合いでしたわ~v
エルヴェの怪我でのルグリガラ降板に泣いている日本のバレエファンではありますが、マチューはご無事に8月にお目にかかれることを祈っております。。。
maria 2007/07/10(火) 05:48:28) 編集


mariaさま こんにちは(&お帰りなさいませ~)。

>>今となっては、パリオペに・・・?どうかしら?と思っていたのが嘘のよう。

ほんとですねー 私もいい意味で想像を裏切られて嬉しいです~。

>>エルヴェの怪我でのルグリガラ降板に泣いている日本のバレエファンではありますが、マチューはご無事に8月にお目にかかれることを祈っております。。。

ダンソマニ情報によると、オレリーも怪我で脱落してしまいそうだとか・・・なんてことでしょう。時期的に本拠地でのシーズンが終わった後ですから怪我人が多少出るのはやむを得ないことではありますが、エルヴェとオレリーが抜けるのはなんともさびしいですよね・・・。せめて他のメンバーは全員無事に日本で踊ってくれますように、お祈りしていますわ。



Naoko S 2007/07/10(火) 08:18:31) 編集

このコメントは管理人のみ閲覧できます
- 2007/07/13(金) 08:01:08) 編集

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