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"Seven Ages of Rock" on BBC2
楽しみにしていたロック・ドキュメンタリー番組、 "Seven Ages of Rock"が先週末からBBC2で始まりました。60年代半ばから現代まで連綿と続くロック・ミュージックの足跡を7つの時代・スタイルごとに検証するという、意欲的な新シリーズです。

シリーズ初回は「ロックの誕生」。ブルースをベースとした実験的音楽が胎動し始め、やがて全く新しいジャンルを切り開いていくロック黎明期の1963年から70年までをカバー。母国アメリカでもイギリスでも無名の存在だったギタリスト・ジミ・ヘンドリックスがロンドンの地を始めて踏んだ66年をロック元年に定めて、彼の軌跡を追う形で番組が進行。

時は"Swinging Sixties"真っ只中のロンドン。未曾有の革新的な才能が集結してクリエイティヴで熱い音楽シーンを創っていたこの街にあっても、「ヘンドリックス上陸」の衝撃は並大抵のものではなかったことが当時の映像とまだ生き残っている(!)ミュージシャン達の談話から伝わってくる。

面白すぎる逸話・コメントがゾロゾロ出てきましたが、印象的だったのは・・・

☆そもそもジミが来英することになった時のいきさつ。当時ジミのマネジャーだった人物がイギリス人で、ジミの才能を確信していた彼がロンドンでのギグを提案すると、ジミが交換条件として出したのは一つだけ。「ジェフ・ベックエリック・クラプトンとジャムできるなら、行ってもいい。」

☆一夜にしてジミを時代の寵児に押し上げたのが、ロンドンのクラブで行われたクリームとのジャム・セッション。クラプトンと火花散るギター合戦を繰り広げるも、ジミの特異かつ熱狂的なスタイルにおされてクラプトンは途中で舞台を降りてしまう。「ギター・ゴッドのクラプトンを粉砕した男」としてジミは一躍その名をイギリス・ロック界に知らしめることに。(当時ロンドンの街中には”Clapton is God”というグラフィティがあちこち?にあったようで、その写真も見られた。まぁ、確かにクラプトンは滅茶苦茶カッコよかったものねー若い頃は・・・勿論ギター・サウンドもテクも凄かったし。)

☆そのギグについて語るジンジャー・ベーカー(クリームのベーシスト)の言葉。「楽屋に戻るとエリックが一人座っていた。『ヤツは・・・凄かったか?』と訊きながらタバコに火をつけようとするんだけど、その手が震えてた。」「あの夜の二人は・・・エリックはギタリストだったけど、ジミはまるで、自然の力か何かみたいだった。」

☆ジミについて語るジェフ・ベック。「この国の階級システムのせいだ・・・僕等にはとても、あそこまではできない。」(実はこの発言、どうも腑に落ちなかったのですが・・・だってイギリスといえば階級システムが厳然と残っているがために、凄く乱暴に言えば今も昔も労働者階級の子供はロック・スターかサッカー選手しか成り上がる道はなくて、そこから個性的でオリジナリティに富んだロック・ミュージシャンを輩出してきた・・・と私は見ていたので。この発言を聞くと、ベックはお育ちのいい中流の出で?、あまりに非常識的でケタ外れなことはできない、と言いたいのかなあ?と解釈したのですが、真意はどうだったんだろう?録画してないので確認できない~。)

この番組でジミ・ヘンの音楽を久しぶりに聴いたけど、あの彼独特の破壊的なギター・サウンドの美しさはなんと言ったらいいか・・・ひたすら恍惚としてしまった。舞台のクレイジーさがこれまた、あらゆる常識を破壊せんばかりの、破格の凄さ・・・あんぐり口開けて見ていた観客がいたけど、初めて見たらそれしか反応しようがないショーだ、確かに。

ジミの名声はたったの4年しか続かなかった。なんと、彼は27歳で死んじゃったのだ・・・あまりに壮絶な人生。でも(だからこそ?)、彼の音楽は今も衝撃であり続けている。

この初回がすごく面白かったので、今後の展開が楽しみです。(第2回は明日・5/26(土)午後9時より放送。"White Light, White Heat”と題して、"Art School meets Rock”風のつくりになっているみたい。)


★BBCサイトに非常に充実したページができています。シリーズに登場するアーティストの名前一覧から各放送分の詳細ページに飛べます。関係者のインタビュー・ビデオ(抜粋)も見られます。

http://www.bbc.co.uk/music/sevenages/
2007-05-25 09:29 | 音楽 | Comment(5)
Comment
はじめまして、Naoko Sさん、いつもBlogを愉しんで詠ませていただいています。バレエ関連もそうですが、ロックの話題も懐かしく楽しんでいます。

で、ジェフ・ベックですが数年前来日のとき、お姉さんは出来が良くて、スイスで学校の先生をしている云々と言うのを読んだ記憶があります。彼自身アートスクールにも進学しているし、イギリスの階級制度は(住んだこともないので)良くわかりませんが、そこそこのお家ではないかなと思っていたのですが。

それから、これはずっと疑問に思っているのが、「実はロック・ミュージシャンになるような人は結構恵まれた育ちなのではないか?」ということなのです。ロックかサッカーしか成り上がる道はない、と私も中高時代から雑誌で読んでいたのですが、高校の軽音楽部の子を見ていると、楽器も買わなきゃいけないし、練習場だってスタジオ借りるならお金かかるし、そういえば、アートスクールなんて本当にすぐお金稼がなきゃいけない人が選べる進路ではないような気がして。イギリスに住んでいた人に聞いたら「ミック・ジャガーはロンドン・スクール・オブ・エコノミクス出身だよ」・・・。

もちろんお金と階級はイコールではないでしょうけど、ロック・ミュージック=ワーキングクラスヒーローというのはイメージのような気がするのですが、どうでしょうか?
shushu 2007/05/28(月) 00:21:46) 編集


shushuさん はじめまして。ロックねたに反応して頂き嬉しいですわ~。

ジェフ・ベックのこと教えて頂き有難うございました。番組が終わった後にちょっとネットでサーチしてみたんですが、彼の公式HPにもWikipediaにも生い立ちについてはあまり触れられてなくて、疑問符状態でした。お話を聞くと、少なくともバリバリの労働者階級という感じではなさそうですね。(それにしても、あのコメントの真意がホントに気になってます・・・番組が再放送されたら、今度こそ録画して分析したいと思います!)

>>それから、これはずっと疑問に思っているのが、「実はロック・ミュージシャンになるような人は結構恵まれた育ちなのではないか?」ということなのです。

うーん・・・イギリスのクラス・システムの定義を理解し・かつ実態を把握することは私の手には余ることなので、下手なことは申し上げられないんですが。「恵まれた育ち」が具体的にどういうことを指すかは話者の主観でいくらでも変わりますしねえ・・・。何をもってして中流・労働者階級とみなすか、切り口は幾つかあるけれど、厳正な判断基準が存在するわけではないし。ただ、私が記事の中で書いたのは(断り書きしましたけど)、本当に、「凄く乱暴な言い方」でのある種のステレオタイプです。ただ、ステレオタイプではあるけれど、(私自身は)決して実情からかけ離れているとは思っていません。

ミックの名前が出てきたのはちょっと象徴的でした・・・彼は(私の認識では)例外的に中流出身で大成功したロック・ミュージシャンの一人なので。(彼以外にはあまり中流の出のロッカーって思いつかないんですが・・・大学卒だとちょっとそういう風に見えますけどね。家人いわく、当時は大学進学率が10%程度だったらしいので、大学に行ったというだけで<バックグラウンドはどうあれ>その人自身は"中流"を名乗れたでしょうね。)

>>もちろんお金と階級はイコールではないでしょうけど

「お金と階級はイコールではない」って、これほんとなんですよね。この国では、年収6桁の高給取り(日本円で約2,400万円以上)であっても、不労所得でなく給与収入に頼っていることや生い立ちを理由に自らを労働者階級と認識している人がかなりいるらしいです。で、その逆パターンもあって・・・ホントに難しいんですよね どこで線引きするのかが。ま、イギリスの階級制度に関わる話は今後追い追いさせて頂きますので・・・(ホントか~?)

さて、シリーズ第3回の次回は(早くも)パンクが登場します。見て面白かったら、また何か書くと思いますので~。
Naoko S 2007/05/28(月) 08:53:40) 編集

Naoko Sさん、色々教えていただいてありがとうございます。なるほどー、ミックが例外なんですね。他の人たちも表には出してないけど実は、ではないの?と疑っていたのは、疑いすぎでしたか。でも、やっぱり「アートスクール」にこだわってしまう私です。

10万ポンド以上稼いでも労働者階級ですか、それはビックリです。「出身」ならわかりますが。でも、
>>不労所得でなく給与収入に頼っていること
という感覚は、以前、日本で一億総中流、という言葉が流行したとき、「働かなくても生活していけるだけの恒産がなきゃ、中流とは言わない」と一部の人が否定していたことを思い出しました。

これからの放送も面白そうですね。NHKあたりで日本でも放送してくれるといいのに。レポ楽しみに待ってます。
shushu 2007/05/28(月) 23:57:00) 編集


shushuさん 「アートスクール」について、これまたごく私見なのですが・・・

私より遥かにイギリスの教育制度に詳しくて世代的にもベックやクラプトンにより近い家人に言わせますと、当時は「アートスクールには誰でも入れた」(!)。イギリスは16歳で義務教育終了しますが、その後学業成績が優秀なら大学に行き、アカデミックにまるで関心がなければ職業訓練を受けるか働くか・・・。どちらにもあてはまらずアート系に興味がある若者は相当数アートスクールに流れたのではないか、と。アートスクールと一口にいってもかなり幅があって、学位を取れるコースからもっと簡単なものまであるのですが、よほどレベルが高いコースでなければほぼ無試験で入学できるし、勿論学費は無料でした。(当時。勿論大学も授業料無料でした。イギリスの大学が学費制度を導入したのは現<ブレア>政権下でです。)

つまり、私自身の印象としては、この国でアートスクールに行くというのは必ずしも特別なこと(限られた層にのみ開かれた進路)ではない・・・ということなんですが。実態はよく知らないので、あくまでイメージなんですけどね。
Naoko S 2007/05/29(火) 02:06:08) 編集

Naoko Sさん、「アートスクール」についても教えて下さってありがとうございます。ふむふむ、ある種のモラトリアム(死語?)の場でもあったようなのですね。日本にあてはめると、文系で大学に進学して演劇、バンド活動をやる、のに近いのかしら・・(完全にあてはめるのは無理にしても)。とにかく、アートスクール進学=おぼっちゃまではないか?という積年の疑問が解けました。ありがとうございます。
shushu 2007/05/29(火) 23:43:15) 編集

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