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エミリー・ブロンテの詩(1)
今日(4/15)は私の○○回目の誕生日!なのですが、今年は周囲にやや異変が・・・。

いや、そんなに大それたことじゃないんですが、お天気です。4月に入ってずっと好天続きで、ぽかぽかと春めいた陽気に恵まれ、この国の基準からすると夏といっていいくらいの気候。自分の誕生日の頃はいつも大体天気が不安定でまだ肌寒かった印象があって、こんなに穏やかで日本の春みたいなのは初めてかも・・・。イギリスには、'March winds and April showers bring forth May flowers.' という諺があるんですが、その通り、4月は普段ならわりと雨が多い月なんですよね・・・これも温暖化現象の影響なのでしょうけど、私的にはありがたいことです。

で、せっかくの誕生日だから今熱中していること(?)について書きましょう。エミリー・ブロンテの詩です。私は高1で「嵐が丘」に出会って以来、つかず離れずのブロンテ・ファン。で、数年に一回プチ・リヴァイヴァルが訪れるんですが、今回は昨秋BBCで放送されたコスチューム・ドラマの「ジェーン・エア」を見たのをきっかけに、またまたブロンテものにプチはまり状態が続いています。これまではブロンテ姉妹の作品を読み込むよりも 、わりと伝記とか批評とか”周辺的”読み物を漁ることにかまけていたんですが(なにしろネットだけでも読めるものが山ほどある!)、この機会にやや敬遠していた「詩」に再挑戦してみよう!と、遅まきながら三姉妹の詩作を手にとってみることに。

で、やはり難しいんですよね 詩は・・・学生時代に理解不能で途中で放り出した時に比べれば少しは忍耐力がついたけれど、まあー 難しい。英詩の読み方なんてきちんと勉強したことのない私に、一番すんなり読めるのはアンの作品。ご本人の素直で温和な気質を反映した、描写的なものが多いのだけど、あまり面白いとは思えない・・・。シャーロットのはやや因習的かつ冗長な感じで、こちらも(今のところ)あまりピンとこない。圧倒的に魅かれるのは、やはり、エミリーの詩。

ほかの二人とは、作風も作品の核部分もおよそ似ても似つかず、エミリーならではの独自の世界としか言いようがないのですが・・・。ときに難解で意味不能のものもあるんだけれど、作風はシンプルで荒削りで型破り(形式にとらわれていない)。何よりシャーロットとアンとの最大の違いは、エミリーの詩には「閃き」があること。核心だけを衝く言葉がストレートに投げ出されて、その言葉の響きが鳴り響くかのようで・・・共鳴できたときは、心の一番奥深いところをグイッと摑まれるような、衝撃がある。(要は、<当然ながら>「嵐が丘」から受ける感じと近い。「嵐が丘」を初めて読んだとき、雷に打たれたような、衝撃を受けたものです・・・)

さて、ここで若干一般的な話を・・・

エミリーの詩才を最初に発見したのはシャーロットで、「かつて女性がこの種の詩作をものしたことは一度もない・世に問われるべき才能だ」という確信のもと、抵抗するエミリーを説き伏せて姉妹の自選詩作集の出版にこぎつけたのもシャーロット。この詩集は全く売れなかったものの、発表当初エミリーの作品は一部批評家から高い評価を受け、シャーロットの直感が正しかったことが証明された。(エミリーは、いわゆる真の「詩魂」の持ち主と評価された。)決して多作ではなかったにもかかわらず、彼女の詩は後に続く詩人たちをインスピレーションし続け、英詩の世界で特異な地位を築いている。(ある批評家の形容によると、”she rightly holds one of the first places in the pantheon of English poets.”)

女性という枠を超え、独自の世界観に基づいたエミリーの詩は、あたかもself-made philosopherの手が解き放った、何者にもとらわれない自由な精神の発露・・・。30歳という若さで彼女が世を去ったときに残されたのは、小説一作と詩作、断片的なノートだけ(エミリーが自分自身について語った言葉は日記・手紙のごくごく一部をのぞいては殆ど残されていない)。この事実と作品の特異性が相まって、ブロンテ三姉妹の中でも最もミステリアスな存在のエミリー。

私自身もそのエミリーの謎に魅せられ続けている一人なわけですが、彼女の詩についてもっと知りたいと思っていた矢先、ちょうど探していたタイプの本が最近刊行されたことを知り、買いに走りました。今年2月にOxford University Pressから 出版されたばかりの、"Last Things: Emily Brontë's Poems"。著者はアメリカの英文学者、Janet Gezari。今読んでいるところですが、面白いのですよ これが。

<続く>
2007-04-16 07:52 | | Comment(0)
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