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金子扶生さんのキトリ・デビュー (10/25)
ロイヤル・バレエの新作・ドン・キホーテ、昨夜やっと見てきました。実は9月下旬から体調を崩して数週間仕事を休む状態に陥り、ファースト・キャスト(ヌニエス&アコスタ)のチケットをムダにしてしまい・・・マックレー&高田さんの公演も見たかったけど叶わず、なんとか金子さんのデビューには間に合ったという次第。

さてその昨夜、金子&ソアレス組の初日ですが、金子さんはまずまず立派なキトリ・デビューだったと思います。これは昨シーズン彼女の金平糖の精のデビューを観たときにも感じたことだけど、大抜擢の公演初日にもかかわらず物怖じとか全然してなくて堂々としてる。まあ彼女はロイヤルでのキャリアこそまだ浅いですが日本では既にプロとして踊っていたわけで、そう驚くことでもないかもしれないけど、真ん中を踊って当然、って雰囲気を醸しだしてるんですよね・・・これはいいこと。あと、私のようなロートル・バレエファンの目には、彼女はいまや貴重な古風なバレリーナの美質を持つダンサーにみえるのですよね。華もあるし・・・昨夜の舞台上でもまずまず"特別の存在"に見えましたから。

金平糖を踊ったときは、妖精というより貴婦人って感じだなあ・・・と印象に残ったけど、キトリを踊ってもエレガント。一幕のバルセロナの街の情景では快活な町娘だったけど、欲を言えば、若いダンサーならではの大胆さがもっとあってもよかったかも。(慎重を期していたのかも。なぜか最近ROHの舞台は滑りやすいと噂で、この日もメルセデス役のダンサーが登場シーンで派手に転倒してました・・・)

パートナーはティアゴ・ソアレス、二人の並びはなかなかよかったです。高身長同士で(今のロイヤルでは珍しい)ハンサム・カップル、金子さんは大人っぽい雰囲気があるので年上のティアゴとも違和感なくマッチしていてアダルトなペアでした。ティアゴ、パートナリングはまあよかったし(奥方に鍛えられてるせいか)、いい身体してるし、キャラはばっちりなんだけど、単体でみると、君の踊りは・・・

ちょ~っと、レイドバックしすぎじゃあありませんかぁ・・・というか、あんなヌルいバジルのソロってありなのか??正直彼にtechnical brillianceは期待してなかったけど、その低い期待値すら下回る出来。この方、この夜舞台上唯一のプリンシパルだったんですけど・・・これでいいのか・・・。(あ、でも繰り返しますが、彼はラテンの雰囲気はばっちり出ててキャラクター的には申し分ないのですよ。なだけにあのヌラクラなダンスが惜しい。最終的にはなんか憎めなくて、まっいいかーって許しちゃいましたが。笑)

最終幕のgpddは音楽が自分には耳慣れないアレンジかつスロー・テンポ、振付も見慣れたものと若干違っているせいかすぐには入り込めず。二人の踊りも細部に粗さが目につきちょっとハラハラしながら見てました。ティアゴがそんななんで、金子さんの方が完成度が高く見えましたが、彼女もグランフェッテはもう少し精度を上げられるのでは。あと、(これまた金平糖の時も感じましたが)優雅さを追求するためか?時々動きの区切りが流れてしまって小気味よさが失われてるような。振りによるけど素早く動くべき所とか特に、メリハリつけるともっといいんだけどなあ、なんて感じながら見ていました。(偉そうですみません~都さんのことが脳裏にあったのかも・・・)

この二人が踊るシーンで私的に一番よかったのは、二幕冒頭のジプシーの野営地でのデュエット。確かバヤデール一幕の逢引のシーンの音楽が使われていてしっとりした雰囲気、大人な二人に似合っていました。あと、二幕後半の酒場のシーンで、キトリとメルセデスがテーブルの上で踊るところがあるんだけど(これって珍しい趣向では?)、このスパニッシュ風のキャラダン、金子さんの動きは柔軟かつメリハリがあって決まってました。アコスタ版ドン・キのキトリには随所に大人な雰囲気の振付が与えられているので、なるほど彼女を配役したのは当りだな、と頷けました。

そのアコスタ制作の今回の新版について・・・ボリショイ版がデフォルトの人間には(いやそれ以外と比較しても)、ともかくスロー。おとなしい。全体の印象がなんともまったりしていて、舞台上アクションは起きてるんだけど、不思議と静かというか。舞台進行、音楽ともに慌てず騒がす、おっとりしてる・・・これはロイヤルのカラーという以上に、アコスタのテイストかな。来週もう一度同じキャストで見る予定なので、できればプロダクションももちょっとじっくり観察してきたいと思います~。(ティアゴよ、精進してくれ~~。)

〔10/28追記〕 ブログ友達のロンドンの椿姫さんがカテコの写真をアップしてくださっているので、リンクを貼っておきます。是非ご覧くださいませ:

http://ameblo.jp/peraperaopera/entry-11654164460.html

そうそう、カーテンコールで立派な花束を沢山もらっていた金子さん。その中から花を一輪抜こうとしたんだけど(多分パートナーに捧げるつもりで)なかなか抜けず、思いっきり引っぱったら、そのままびょ~んと後ろに飛んでいった・・・という初々しいエピソードがあったことを思い出しました。
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2013-10-27 08:35 | ロイヤル・バレエ | Comment(4)
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