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シュツットガルト・バレエ団 「ロメオとジュリエット」(3/29S)
振付: ジョン・クランコ
音楽: セルゲイ・プロコフィエフ
セット/衣装: ユルゲン・ローズ
指揮: ジェームス・タグル
演奏: ロイヤル・バレエ・シンフォニア

<キャスト>
ジュリエット: スー・ジン・カン
ロミオ: フィリップ・バランキエヴィッチ

マキューシオ: ステファン・スチュワート
ベンヴォーリオ: アッティラ・バコー
ティボルト: ダミアーノ・ペテネッラ
パリス: ニコライ・ゴドゥノフ
キャピュレット夫人: マリシア・ハイデ

初めて見たクランコ版R&J、全体にライト・タッチで(変な言い方ですが)非常に馴染みやすいプロダクションでした。上演時間は正味ジャスト二時間、これは多分マクミラン版・ヌレエフ版より短い?マイム・演技のみのシーンが少なくてサクサク進行するので他の版よりもスピィーディーに感じられるのかな。(常連の中には昨夜が二度目、三度目という人たちもいたけど、確かにこのプロダクションなら連日見ても胃にもたれなくてすみそう・・・)

このクランコ版R&J初演の3年後に彼の弟子・マクミランのヴァージョンが初演されるわけですが、弟子が師匠を模倣したことがよくわかる振付(と一部演出も)に度々遭遇。ある批評家は"当惑させられるほど似ている部分がある"と形容していましたが、似てるどころか”そのもの”だったり”若干アレンジ”だったりのシーンが結構ありました。(こういうの、著作権とか問題にならないのかな・・・と気になりましたが、師弟関係ということで許されるのかな?で、この二人に等しく影響を与えたのはラブロフスキー版ということですが・・・)

ただ、個々の振付・演出が同じ(または似ている)でも、全体として見るとかなり味わいが違う。最初にも書きましたが、クランコ版には(セットや衣装デザインによるところも大きいけれど)独特の軽やかさがあるんですね 見終わった後に(悲劇にもかかわらず)一種爽やかな清涼感が残るぐらい・・・。どちらかというと、この版では若い二人の恋の高揚感とか多幸感が最も丁寧に描かれている印象があるからかなぁ?あと、プロダクション全体に一種の無邪気さが感じられるんですよね 演出とか。ドロドロした人間ドラマを執拗に描くことはしないし、人物描写もわりとあっさり目だし。マクミラン版では演劇性が加わってヘヴィーになってるんですよね(だから、ドラマ性という意味では当然数段上)。日頃見慣れているのがマクミラン版、次に(頻度はかなり落ちるが)ヌレエフ版なので、このクランコ版のライトな感じもなかなか(かえって)新鮮でいいなぁ・・・と楽しめました。

ユルゲン・ローズ・デザインのセットはシンプルながらも威厳があって、雰囲気のある照明と相まってルネッサンス・イタリーの街の雰囲気が出ていたし、衣装はヴェローナの街の情景をのぞいては一場面であまり多くの色を使わないというポリシーなのか(?)ややエコノミカルに見える部分もあったけれど、これはこれで面白い。

しかし、何と言っても昨夜一番印象に残ったのはダンサーです。正直言ってこんなにレベルの高いカンパニーとは予想だにしていなかったので、嬉しい驚きでした。まず、ビジュアル度がかなり高い。男性は一様に身長が高めで脚が綺麗、女性も(殆ど活躍の場はないけど)ジュリエットの友達を踊ったダンサー達は背が揃っていて、皆スタイルがいい。そして肝心の踊りですが、常連達とも話していたのだけど、ソリストだけでなくアンサンブルにいたるまで、非常にきちんと・整然とした、クリーンなスタイルを身に着けている・・・レベルが高いねーと感心することしきり。

例えば、ロメオ&マキューシオ&ベンヴォーリオのトリオが舞踏会に忍びこむ前に3人で踊るシーン。ここの振付にザン・レールの連続が何度も出てくるのですが、どの回も3人ともきちっと綺麗に回っていて、比較的長身で見栄えのいい人たちが踊ってるものだから、何ともまあ~見応えがあるのです。(私が見たのは3rdキャストのはずなのですが、前の二組もモンタギュー・トリオは充実していたらしい。男性ダンサーが揃ってるんですね~。)パリスを踊ったゴドゥノフという人も長身・なかなかのハンサムでしかもきっちり踊れる人だったし。

で、主役のスー・ジン・カンとフィリップ・バランキエヴィッチですが、鑑賞後"爽やかな清涼感”が残ったのは、やはりこのお二方の功績?バレンキエヴィッチはとってもチャーミングで、時折見せるやんちゃな風情がなかなか魅力的なロメオでした。均整のとれた綺麗な身体つきで白タイツが似合うし、踊りも不満はまったくなし。逆に、かなりテクニシャンなのかな・演技力も相当ありそう・・・ということで、マキューシオでも見てみたかった気も。スー・ジン・カンは登場シーンではやや落ち着きすぎの印象があり、バランキエヴィッチのロメオとの相性はどうかな・・・とやや危ぶまれたのですが、若々しくてチャーミングな彼にひたすら優しくサポートされると彼女も可憐な少女の顔になっていったところが凄い。あと、特筆すべきはこの方の踊りの軽さ!全く重力を感じさせない、軽い、軽い動き。パリスとの踊りのシーンだったか、長身の彼が彼女を肩の上にふわっとリフトするような振付があったのですが、もうそのまま羽が生えて飛んでいってしまいそうな軽さだった。ステップを踏んでいるときでも何か地に足がついていないような、シルフィードのようなジュリエットだったのだけど、三幕最後の10分間ほど・死に至るまでの演技は、ナチュラルなのに大変な説得力があった。(いいペアを見られたと思います・・・)

キャピュレット夫人を演じたマリシア・ハイデ、一幕始まってほどなく舞台上に佇む小柄な婦人が彼女と気づくまでには少し時間がかかりました。まさかこの伝説のダンサーを舞台人として見られるとは思っていなかったので、有難いことでした。(68歳になられるそうですが、意思の強そうなキリッとしたお顔立ちは、昔のままでした・・・)
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2008-03-31 08:37 | その他のバレエ・ダンス公演 | Comment(6)
マーク・ロスコの『シーグラム壁画』
待ちに待った夏時間の到来!昨日・深夜に時計の針を一時間すすめました。今から10月末までの間、英国と日本の時差は8時間になります。

ところで、ちょっと前に「2008年ロンドンの注目の美術展」という記事を書きましたが、さきほど読み直していたら間違いを発見・・・元の文章も訂正しましたが、備忘録も兼ねてあらたに記しておきます。

今秋テート・モダンで開催される"Rothko"展、展覧会の中心となる「シーグラム壁画」について、記事中、「もともとNYのシーグラム・ビルのレストランに飾るはずだった壁画群・15枚(現在は所在がわかれている)が初めて一箇所に集結する」と書きましたが、下線箇所は以下のように読み直していただきたく: 「壁画群のうちの15枚」。

前記事ではテートのサイトに出ていた紹介文のうち、"a group of 15 Seagram murals uniting for the first time"という部分を翻訳したのですが、"a group of 15..." を"壁画は全部で15枚あった"と訳してしまいました。これは誤りで、正確には、"(何枚かあるうちの)15枚の絵画群"という意味でした。

英語版・Wikipediaによると、ロスコは「シーグラム壁画」のための作品を40枚完成させたそうです。結局シーグラム・ビルのレストランには飾らないことになって、自分の手元に置いていたが最終シリーズのうちパブリック・ギャラリーに収蔵されたのが以下18枚。

テート・モダン: 9枚
川村記念美術館: 7枚
ナショナル・ギャラリー(ワシントンDC): 2枚

テートに9枚あるとして、残る6枚を川村、NGAから借りてくる、ということですね。(この壁画群にご興味ある方は川村記念美術館のサイトへどうぞ)

http://kawamura-museum.dic.co.jp/collection/mark_rothko.html

そうそう、テートのロスコ と言えば私以前面白い体験をしたことがあるのです。テート・モダン開館直後にロスコ・ルームを訪問したときのこと。

行ったのが夜で私以外にはお客も殆どいなくて、部屋の中央のベンチに腰掛けて暫しぼーっと絵を眺めていたその時、にわかに異変が・・・

部屋の照明が徐々に落ちていったかと思うと、目の前の絵が刻々と表情を変え始めて・・・しまいには部屋が真っ暗になってロスコも闇の中に完全に埋没してしまったのでした。

で、"ふう~ん これは新手の演出なのかなぁ"と感心していたんですが、何のことはない、一時的に電源が落ちただけだったことがすぐさま判明(笑)。まぁ開館直後だからこんなこともあるか・・・と苦笑もののアクシデントだったのだけど、お陰で"ロスコの絵(色)は照明によってかなりその表情を変える"とよく言われるその変化を、身をもって体験することができたのでした。

最後に・・・前記事でも触れた、95~96年のロスコ回顧展で学芸員をされた方の貴重な裏話を聞けるサイトがあるので、ご紹介。長文テキストですが、ロスコの絵と照明の話も出てくるし、あの展覧会に感動した人なら必読!ですよ:

http://homepage2.nifty.com/tatsutoshi_kawamura/Art/Hayashi/1.html
2008-03-31 03:33 | アート情報 | Comment(2)
ボリショイ・パリ公演の映像
今ロンドン・コロシアムでシュツットガルト・バレエが公演中なのですが、金欠だしパスしようと思ってたんですよねー。そうしたら、初日を見た友人からメールがあり、かなり楽しんだ様子で、"絶対見るべし"と強力推薦の一言が。で、今日会社帰りに劇場に寄って明夜のチケット・一番安いのがまだあったので買ってきました。

主役キャストはスー・ジン・カンとフィリップ・バランキエヴィッチということで、お二人とも名前だけは聞いたことがあるものの実際に見るのはこれが初めて。スー・ジン・カンは確かこのバレエ団を代表するバレリーナの一人?バランキエヴィッチって、確かちょっと前のバレフェスで評判良かった人??・・・という程度の認識しかないのですが、見るのが楽しみです。(バランキエヴィッチは初日にマキューシオを踊って凄く良かったらしい・友人談)

さて、本題。DansomanieのSophiaさんが教えてくれました。YouTubeにボリショイ・パリ公演のニュース映像《総括編?》がアップされています。二部に分かれていてトータルで16分とかなり見応えあります。(ガルニエ宮も沢山出てきます。) あ~あの興奮が甦る!この手の映像があるなら、出し惜しみしないでもっと見せて~~と懇願したくなります・・・

http://uk.youtube.com/watch?v=5td3O23E2CM&fmt=18
2008-03-29 09:56 | ボリショイ・バレエ | Comment(4)
グルベローヴァ・リサイタルのアンコール曲
グルベローヴァがアンコールで歌った曲(一曲目)、タイトルが今日やっと判明しました。タイムズのコンサート評によると、Eva Dell'Aqua の"Villanelle"。ちょっと検索してみたら、グルベローヴァの"Anniversary Concert"というCDにちゃんと収録されていました。USアマゾンでサンプルを聴けるんだけど・・・あ~ほんとだ、これです(No.12):

http://www.amazon.com/Edita-Gruberova-Anniversary-Concert-Haider/dp/B000005I4Y

評の方は既出のクラシック・サイトのもの同様ややテンション低めで、3つ☆。書き出しが、「もし東ヨーロッパに女王が必要だとしたら、グルベローヴァなんてぴったり・適任なんじゃないか」で始まっていて、コンサート自体は"extraordinary"で、「引退の兆しなどまるで感じられない歌唱」(『一体どんなビタミン剤を摂ってるのか?』)としながらも、ぐっと心を掴まれることはなかったみたいで。

(面白いのは、この評者もシュトラウスがお気に召さなかったようで、ドヴォルザークがよかったと。私は断然シュトラウスが凄かったと思ったんだけど・・・)

http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/music/live_reviews/article3619183.ece

しかし、このタイムズの評者が「東欧の女王」という言い方をしていたのは興味深い。グルベローヴァのややいかめしく・威厳に満ちた舞台姿から自然に出てきた言葉かもしれないけど、この人は彼女の芸術にある一定の「地方性」を感じているのかもしれない・・・とも読めて。"メインストリームの"女王ではない、という認識をされてるってことでしょうかね・・・そういう見方があったとしても、何となくわからなくはないけど。グルベローヴァは独語圏&日本では殆ど神格化(?)された存在だけど、ラテン語圏(特にイタリア、フランス)での評価はそこまで高くないという話を聞いたことがあって、それも何となく頷けるなぁ・・・と思っていたんですが。イギリス人もどちらかというと後者に属するのかなあ・・・。(これじゃあもうロンドンには戻ってきて下さらないかも・・・嘆息)
2008-03-28 10:42 | オペラ | Comment(5)
ウィルフリード・ロモリ引退公演 with イレール!!
ダンソマニ発のビッグ・ニュースです!

5/6に予定されているロモリさんの引退公演の特別プロは、なんと、イレールとの"Un Trait d'Union"!!

・・・いや~~驚きですよ・・・引退したエトワールがこの特別公演に華を添えるとは・・・。エクスでの熱い舞台の再演なるのでしょうか もう、これは、お二人には何としてもベスト・コンディションで最高の舞台を見せていただくしかな~い!!

「バランシン/ヌレエフ/フォーサイス」プロの日毎のキャストもようやくパリオペ・サイトで発表になっていますが、珍しくダンソマニのプレキャストと若干齟齬が生じております。4Tのメランコリーク・デビューか?と予想されていたマロリーとマティアスの名前が・・・ありませんね。(アレッシオの名前はしっかりあったので一安心・・・)

http://www.operadeparis.fr/Saison-2007-2008/Distribution.asp?IdS=401

ダンソマニによると、どうやら一旦リリースされてからすぐに編集が入ったとのことで、まだこれから先も変わる可能性大有りのようですが。不思議なことに、このサイトの情報だとロモリさんは5/8が最終日(4Tのフレグマティーク)ということになってるのよね アデューはその2日前なのに??ちなみにダンソマニに出ていた、「引退公演=5/6」という情報の出所は、AFP。まだ情報が錯綜しているとみるべきか・・・。
2008-03-26 09:13 | パリ・オペラ座バレエ | Comment(3)
ロイヤル・オペラの2008/09シーズン
ロイヤル・オペラ・ハウスの来シーズン、バレエに続いてオペラのラインナップをメモしておこうと思っていたら、タイミングよく今日公式サイトに情報がアップされていました。オペラは演目も多いので以下サイトからコピペしちゃいます:

<Autumn 2008/09>
- Don Giovanni, La fanciulla del West, La Calisto, La bohème, Matilde di Shabran, Hansel und Gretel

<Winter 2008/09>
- Elektra, War Requiem, Les Contes d'Hoffmann, Turandot, Die Tote Stadt, Rigoletto, Der Fliegende Hollander, The Beggar's Opera

<Spring 2008/09>
- I Capuletti e I Montecchi, Verdi Requiem, Dido and Aeneas/Acis and Galatea, Il Trovatore, Lohengrin, L'Elisir d'Amore

<Summer 2008/09>
- Lulu, La traviata, Un ballo in maschera, Il barbiere di Siviglia, Tosca


↓のページで各ピリオドの概観をみられます:

http://info.royaloperahouse.org/season/index.cfm?ccs=1203

全キャスト他詳細はこちら(pdfファイル):

http://info.royaloperahouse.org/News/Index.cfm?ccs=1200

プレス・リリースで目を惹いたスター歌手はこちら:

- ファン・ディエゴ・フローレス(マティルデ・ディ・シャブラン・・・ヴェッセリーナ・カサロヴァも出る、セヴィリヤの理髪師)、ロランド・ヴィヤゾン(ホフマン物語)、ブリン・ターフェル(彷徨えるオランダ人、トスカ)、ルネ・フレミング、トマス・ハンプソン(ラ・トラヴィアータ)、デボラ・ヴォイト(トスカ)、et al....

新作8本でそのうち一本(ダブル・ビル~Dido and Aeneas/Acis and Galatea)はロイヤル・バレエとのコラボレーション作品。ウェイン・マグレガーが演出を手がけ、2キャスト用意されるということで、これは楽しみ。歌手の陣容はなかなかだし演目もバラエティに富んでいて、これを見てたら今シーズンはやはりリソースのかなりの部分がリング・サイクルに費やされていたのね・・・としみじみ実感。

え~それと最後におまけ。ロイヤル・オペラではなくて"パリ・オペラ座オペラ"の来シーズンなんですが、リッカルド・ムーティがオペラ座デビューを果たすそうです。・・・ええーっムーティってパリでは振ってなかったの??と驚きましたが、この記事のタイトルからすると、そうですよね??

http://www.lefigaro.fr/musique/2008/03/20/03006-20080320ARTFIG00356-riccardo-mutipremiere-a-l-opera-de-paris.php

ムーティが振るのは18世紀ナポリの音楽家・ニッコロ・ヨンメッリ作曲の「デモフォーンテ」ということですが・・・作曲家の名前もタイトルも初めて聞きました。めったに上演されないコレクター・アイテム的作品なのかな?(さすがパリオペ、太っ腹ですねえ・・・)
2008-03-26 08:18 | オペラ | Comment(7)
マリインスキー・ワジーエフ芸監 留任決定
ballet.coとcriticaldanceのキーロフ・フォーラム発。マリインスキー・バレエのワジーエフ芸術監督の留任が決定した模様です。

バレエ・フェスティヴァル最終日の昨夜、ガラ公演直後に行われたプレス・コンファレンスの席上で芸監ご本人の口から発表があったとか。この発表に、一部ダンサーの間から拍手がわいた、とのレポも。

うーんなにかすっきりしないものがあるけど、取敢えず、これでロパートキナが現役を退くおそれはなくなったということで、一安心。ワジーエフは本心辞めたいのだとしたらかなり気の毒だけど、是非あと数年は踏ん張っていただきたい!(←急に応援モード)
2008-03-24 23:21 | マリインスキー・バレエ | Comment(5)
NYCBロンドン公演・プログラム4 (3/22M)
イギリスはただいまイースター四連休の真っ只中。昨日はこの冬一番冷たい風が吹荒れる中、NYCBロンドン公演の最終日・マチネ公演を見に行ってきました。

* Ballet and Boadway: A Musical Celebration *
22nd March 2008 (Matinee)

THOU SWELL (Peter Martins)

Faye Arthurs/Charles Askegard, Darci Kistler/Jared Angle, Sara Mearns/Tyler Angle, Janie Taylor/Nilas Martins
& ensemble

Conductor: Faycal Karoui
Piano: alan Moverman, Bass: Ron Wasserman, Drums: James Saporito
Singers: Betsy Wolfe and Mike McGowan


TARANTELLA (G. Balanchine)

Sterling Hyltin, Gonzalo Garcia

Conductor: Maurice Kaplow
Piano Solo: Susan Walters


WESTERN SYMPHONY (G. Balanchine)

ALLEGRO: Jennifer Tinsley-Williams, Jonathan Stafford
ADAGIO: Megan Fairchild, Adam Hendrickson
RONDO: Teresa Reichlen, Damian Woetzel
& ensemble

Conductor: Maurice Kaplow


WEST SIDE STORY SUITE (J. Robbins)

Tony: Robert Fairchild
Riff (Leader of the Jets): Andrew Veyette
Bernardo (Leader of the Sharks): Amar Ramasar
Anita (Bernardo's GF): Georgina Pazcoguin
Maria (Bernardo's sister): Faye Arthurs
Rosalia (a friend): Gretchen Smith
& ensemble

Conductor: Faycal Karoui
Singers: Rob Lorey, Lara Marie Hirner, Leslie Becker, Julie Price, Whitney Webster



このバレエ団でなければ見られない作品ばかりを集めたプログラム、ということでブックしたプログラム4。どれも初見でいずれもなかなか楽しめましたが、圧巻はやはり、トリの『ウエスト・サイド・ストーリー組曲』でしたね。

オープニングの"Thou Swell"はカンパニーの芸術監督・マーティンス振付作品。2003年に作曲家・リチャード・ロジャースの生誕100周年を記念して、ロジャースに捧げる作品としてNYCBが初演したもの。ロジャース&ハーツのソングライティング・チームが活躍した30年代のナイトクラブを舞台に再現。セット・衣装はアールデコ調、舞台の上にはトリオ編成のジャズ・バンドとシンガー。(全ての曲で歌手が歌うわけではなくて、インストゥルメンタルのもあり。)

ロジャース&ハーツの耳慣れたポピュラーソング(一曲だけロジャース&ハマースタイン)にのって、冒頭四組のペアが全員登場して踊るところは社交ダンス風の振付。この後この四組のペアが代わる代わるダンスを披露するのだけど、ここは女性はポワントシューズ着用で殆どクラシックの振付で、音楽との微妙なソリ具合に馴れるまではやや違和感があった。四組がそれぞれ3回ずつ踊るのも私にはちょっと長すぎる気がしたんだけど、社交ダンスやブロードウェイが好きな人ならきっと楽しめたのでは。

ダンサーの中で印象的だったのは、過日セレナードで魅惑的なダーク・エンジェルを踊っていたサラ・マーンズと、今回初めて見たジェイニー・テイラー。(テイラーと彼女のパートナー、ニラス・マーティンスが四組の中でも一番目立つパートを踊っていたように見えたのだけど、気のせいだろうか・・・。)テイラーが長い脚を素早く6時の位置にあげてすっと振り下ろす時のスピード感と、NYCB特有の?アティチュード(上げた脚が背中につきそうなほど凄い勢いで蹴り上げる)を見ていたら、ああこれがニューヨークらしいダンサーなのかな、とNYCBのスタイルの片鱗を垣間見られた気が・・・。

(ところで、ちょっと前に拙ブログでロジャース&ハーツ・コンビの名作"Bewitched,
bothered & bewildered"
の歌詞を紹介しましたが、この曲にのってキスラー/アングルのペアが踊っていました!シンガーの女性の声があまり好みでなかったのが残念だったけど・・・)

『タランテラ』 ニュー・オリンズ出身の作曲家ルイス=モロー・ゴッチョーク(?Gottschalk)の音楽にバランシンが振付。男女ペアがタンバリン片手に超絶技巧を披露しあう短いピース。ダンサー二人は元気に踊っていたけど、特に"Wow!"という瞬間はなかったな・・・

『ウエスタン・シンフォニー』 序曲でいきなり驚きが・・・なんと、かのアメリカ民謡(?)『赤い河の谷間』をアレンジしてるのである!・・・いや~懐かしいというかなごむというか・・・アメリカ人ならまずこの序曲でほろりときちゃうのだろうか?(この曲は、本編でアダージョのペアが踊る時にも再度登場します。)

幕があくと、目に飛び込んできた・なんとも安っぽい(というかたんにヘタクソな)背景画にひるむ。(西部の町の一シーンをテキトーに描いてあるって感じで・・・あまりにしょぼくれてるんで、これは早晩撤去するのが正解でしょう・・・)荒っぽいカウボーイ達と彼等がたむろする酒場の女たちによるダンス・・・という設定のはずなのですが、バレエ・ダンサーたちが踊るんですから、もとより西部劇のノリはありません。男性はカウボーイ・ハット&シャツ姿、女性はビスチュエ風トップにハリのあるミニ・スカート姿(&黒ストッキングに黒のポワントシューズ)と衣装はそれっぽいのだけど、このいでたちにバレエのパ・・・目が馴れるまではやや微妙かな~という感じだったけど、最初の二組のプリンシパル・ペアはなかなかチャーミングな踊りを見せてくれたし、最後のペア・テレサ・ライクレンとダミアン・ウーツェルの登場で一気にボルテージup!ライクレンはアゴンでも一際目立つダンサーだったけれど、この演目では長い脚がセクシーでなんともグラマラスな雰囲気を振り撒いていた。途中ちょっと面白い形のフェッテをしていたんだけど、クールな佇まいできちっと綺麗に決めてくるところがニクい。彼女のパートナーをつとめたウーツェル、ベテランの彼をこの種の超絶技巧満載&エネルギッシュな演目で見られるとは思っていなかっただけに、すんごい回転技を見せてくれて大感激。 

フィニッシュは、イン・Cのような大団円。舞台上にずらりと勢揃いしたダンサーたちが全員で回転、興奮が最高潮に達するシーンで幕が下りる。(一瞬、ロイヤルの『パティヌール』みたいに、幕が一旦おりてからまたするする上がって・ダンサーがまだ回ってる!・・・あの手の演出かな、と期待してしまったんだけど、残念ながら幕は上がらなかった・笑)

ウエスト・サイド・ストーリー、私は映画でしか見たことがないんだけれど、映画の出演者達と比べるとバレエ・ダンサー達はどうしても綺麗すぎる・スマートすぎる、という印象は拭えないものの、この名作の音楽と振付の素晴らしさを再認識させてくれただけでも十分だった。バレエ版『ウエスト・サイド・ストーリー組曲』は基本的には映画(ミュージカル)のダイジェスト版で、以下のダンスシーンから成ってます: 

- Prologue/Something's Coming/Dance at the Gym/Cool/America/Rumble/Somewhere

基本的にフル・ヴァージョンを短縮したものなんだから当たり前なんでしょうけれど、振付は殆ど映画で見たのと同じだったような。ソロの見せ場が一番長いのがJetsのリーダーRiffのダンス・シーンなんだけど、Riff役のアンドリュー・ヴィエットは私的好みとしてはイマイチだったなー。逆にSharksのリーダー・Bernardo役のアマール・ラマサーは細身&ハンサムなダンサーでアゴンの時にも目を惹いたのだけど、カッコよかった~~。Bernardoの衣装は映画でジョージ・チャキリスが着てたのと同じ・赤シャツに黒ズボン姿なんだけど、これが凄くお似合い。マリアとトニーは影が薄くて殆どアンサンブルの中に埋没してる演出(?)にはちょっと疑問府、でしたが・・・。(で、なんとこのヴァージョンではトニーは死なないのである!最後はマリアとトニーをアンサンブルが囲んで両派が和解することを示唆するシーンで幕。)

まあしかし、この作品の主役は、断然アニータを踊ったジョルジーナ・パスコガン(?Pazcoguin)でした。映画でも一番魅力的な(&美味しい)役なだけに、"アニータにハンパなダンサーがきたらどうしよう・・・"なんて見る前はやや危惧してたんですが、もう、見てびっくり→有頂天!! この方はひょっとして、アニータ役のスペシャリスト?映画に負けないぐらいのパッションと逞しい生命力を発散させる、素晴らしいダンスを見せてくれました。この方のお陰で、《大好きな》体育館でのマンボ・シーンとAmericaが最高に楽しかった。

それから、この演目ではオケの演奏が特によかった気がしました・・・特にリズム・セクション。(Cool!!)
2008-03-24 08:06 | その他のバレエ・ダンス公演 | Comment(2)
テリョーシキナがプリンシパル昇進?
ダンソマニにソフィアさんが書き込んでくださった情報なのですが、マリインスキー・バレエのヴィクトリア・テリョーシキナがプリンシパルに昇進したそうです!

マリインスキーの公式サイト・英語版ではまだ何も変わっていないのですが、おそらく確かな情報でしょう。まだプリンシパルでないことが不可解極まりない彼女だったので・・・《おめでとう!!》 この昇進を機に積極的に海外のカンパニーでの客演などが増えるとよいのですが・・・ロンドンにも来てくださらないかなあ。

そのテリョーシキナがアンヘル・コレーラと踊ったマリインスキー・フェスの「白鳥の湖」、YouTubeに映像がアップされていました。ややカメラが遠いのですが、彼女の美しいラインはしっかり拝むことができますよ~。

(劇場サイトのテリョーシキナのバイオ・ページ↓)

http://www.mariinsky.ru/en/ballet/soloist/terioshkina

そのほかの昇進者の皆さんは・・・

☆プリンシパル: エフゲニーイワンチェンコ

・・・えっ!(ぎょぎょ・・・)

うーむ。マリンスキーって今そんなに男性の人材が枯渇してるのか?と反応してしまった・・・(スミマセン・・・)

☆ファースト・ソロイスト:

オレーシャ・ノーヴィコワ
エフゲーニャ・オブラスツォーワ
アリーナ・ソーモワ
イリーナ・ゴールブ

ウラジーミル・シクリャローフ
ニキータ・シュケグロフ(?Scheglov)

☆セカンド・ソロイスト:

ユーリャ・ボリシャコーワ

マキシム・ジュージン
アントン・ピモノフ
アレクサンドル・セルゲーエフ


ファースト・ソリストに昇進した女性達は近年主役をガンガン踊っているお馴染みの顔ぶれで、まぁ順当かな。シクリャローフ君は・・・最近《急速に》成長した、ということでしょーか??もう一人の男性、ニキータ・シュケグロフという方は私は全く存じ上げず・・・サイトを見に行ったら、91年入団のベテラン・ダンサーでした。(海外ツアーには殆ど参加されてないのかなぁ??それともどこかで見てるはず??)

セカンド・ソロイストに昇進した4人はコール・ド・メンバーの中ではよく登用されている方々ばかり。ボリシャコーワやセルゲーエフは主役も踊っているし、こちらもごく順当ですね。
2008-03-22 09:28 | マリインスキー・バレエ | Comment(0)
エディタ・グルベローヴァ ウィグモア・リサイタル (3/20)
行って来ました。まだ3月だけど、多分今年のマイ・ベスト公演になるんじゃないだろうか・・・という予感がします。(私の貧しい想像力では、これ以上のパフォーマンスに出会えるとは到底思えないので。出会えることを祈りたいけど・・・)

私、グル様ことグルベローヴァを崇拝してやまない数多くの音楽ファンの端くれではありますが、今まで彼女の生の舞台に接した機会はたった一度だけ(ウィーンの『ロベルト・デヴルー』)。あれからもう6年近い月日が流れ、今なお第一線でご活躍とはいえ還暦を過ぎた彼女の歌唱に多少の翳りがあっても不思議はない・・・などと、聴く前はやや不安があったのですが。まったく失礼千万な杞憂に過ぎませんでした。ひょっとして"衝撃度"ではウィーン以上だったかもしれない・・・61歳のソプラノ、ウィグモア・ホール"デビュー"リサイタルのメニューはこちらです:

"Wigmore Hall Song Recital Series - Edita Gruberova"

☆Wolfgang Amadeus Mozart
Als Luise die Briefe; Das Veilchen; Oiseaux, si tous les ans;
Dans un bois solitaire; Ridente la calma; Un moto di gioia

☆Franz Schubert
Der Jungling an der Quelle; Der Fluss; Im Haine; Lied der Mignon
Nos. 2-4; An Silvia; Gretchen am Spinnrade; Der Hirt auf dem
Felsen

☆Anton Dvorák'
Love Songs, Op.83

☆Richard Strauss
Die Nacht; Allerseelen; In goldener Fülle; Zueignung

☆アンコール
??(フランス語のオペラ?)
シャモニーのリンダよりアリア

Piano: Stephan Matthias Lademann
Clarinet: Andrew Marriner (in "Der Hirt auf dem Felsen")


ウィグモアは座席数617のこじんまりとしたコンサート・ホール。このインティメートな空間にふさわしい、"小さな"歌曲を中心としたプログラム構成で、まるでプリマ・ドンナが自宅サロンで友人達を集めて催すミニ・コンサートに招かれたような、贅沢な気分を味わいました。(・・・実は、終盤一気にこのムードは急旋回を遂げるのですが・・・)

私はこのホール、過去に二回か三回来たことがあるだけで、いつもピアノのリサイタル・かつストールズ(平土間)の席に座っていたのですが、実はアコースティックがちょっと気になっていて。座った位置のせいか?どうもうっすらビブラートみたいな残響音が若干残る印象があってそれがあまり好きじゃなかったんですよね。昨夜は一段上の階・バルコニーに座ったのだけど、オープニングのモーツァルトではこれがやはり少し気になりました。どうも"ビブラート"がグルベローヴァの歌の輪郭をぼやけさせてるような気がして・・・ただ、二曲目からはあまり気にならなくなって、夜がすすむにつれ全く気にならなくなったのですが・・・(慣れただけ?)。

"本編"では(私にもわかるような)難技を披露する場面はそれほど多くなかったように見えたけれど、その分純粋に彼女の声の美しさ、歌唱(発音)の明瞭さ、完璧なコントロール・・・等々をじっくり味わうことができて、なんて贅沢な時間だったことか・・・。(バルコニーだけど列の中央寄りに座っていたせいもあり、まるで彼女が私一人のために歌ってくれているような錯覚に陥るほど、舞台が近く感じられた。)女王というよりはむしろ王(者)の風格が漂う、堂々たる舞台姿にも感激(威厳のかたまり!)。第一部の最後のシューベルトの曲だけクラリネット奏者がジョインして華やいだ雰囲気になるのだけど、ここでのグルベローヴァとクラリネットの丁々発止の掛け合いがすごく楽しかった。まるで鳥が歌うように何の力みもなく、自由自在に跳ね回る・輝かしい声!(人間の声に勝る楽器はなし!)この空間を完全に掌握して余裕綽々で妙技をさらりと披露する彼女の姿に、客席は大喜び。

休憩後第二部はドボルザークの自然描写的?かつやや内省的な歌が続く。この空気が一変したのが、"本編"最後のシュトラウス。それまでの素朴でやや私小説的な色合いを持った作品群に比べると、こちらは奥行きのある・オペラティックな音楽。特に好きだったのが、"Allerseelen"(All Souls)で、ヴィジュアル・イメージを喚起する音楽のせいでふと脳裏に浮かんだのは、冷たく光る・研ぎ澄まされた剣。・・・そう、この種の音楽を表現するときのグルベローヴァは、最も高貴な刀剣のように切れ味鋭く・”力"を誇示する、大変にマスキュリンなパフォーマーになる。(女性に相似形をさがすとなると、ジャンヌ・ダルク?一切の不純を許さない・おそろしく潔癖な聖処女。)

最後の"Zueignung"が終わると客席から真に尊敬のこもった熱烈な拍手が贈られ、グルベローヴァは余裕の優雅な微笑みで応えると、ピアニストのラーデマンの健闘を称えて彼をハグしていた。一旦袖に引っ込むもすぐに舞台に戻ってきてくれて、アンコール一曲目。これが、なんという曲だったのかわかりません・・・(すみません!!)歌詞はフランス語だったような気がするんですが・・・。わりと軽妙・洒脱な雰囲気のアリアで・・・出た!このときまでセーヴしていたのか?この夜誰もが期待していた、コロラトゥーラの難技が炸裂!!強弱・緩急つけて自由自在にコロラトゥーラを駆使して、途中ちょっとじらすようなところもあって、観客(私)は彼女の掌中でじっと堪えるのみ、というか・・生かすも殺すも彼女の一存次第。人間の声にはこんなことが可能なのだ、そして、ここまで自分の声を思うままに操ることのできる人がいるのだ・・ただただ驚異的、の一言。勿論客席のボルテージも一気にヒートアップ。

再び熱烈な拍手に応えて、アンコール二曲目は『シャモニーのリンダ』からアリア。自家薬籠中のものとしたレパートリーで、こちらも余裕でコロラトゥーラを連発。それだけでも震えがくるというのに、フィニッシュのフォルテッシモで完膚なきまでに打ちのめされる。デモーニッシュで凄まじい破壊力をもった歌唱で、小さなホールの壁が崩れ・天井が落ちてくるんじゃないかと一瞬怖れを抱いてしまうほどだった。(ただボリュームがあるだけの歌唱とは違う、耐え難いほどの緊迫感と重さに、押し潰されそうになる・・・)

シュトラウスからアンコールの二曲にかけての性急かつドラマティックな展開は真に劇的な良質のオペラ作品を見て味わう・ゾクゾクするような興奮とめくるめく陶酔にも似て・・・。終わって心身ともにぐったりしてしまい、フラフラしながらホールの外に出ると、来た時には降っていた雨も上がり、夜空には雲が流れて月が白々と輝いていて・・・グルベローヴァの威光が雨風も振り払って月を呼び戻したのか・・・と一瞬身震いしてしまった・・・。
2008-03-22 00:37 | オペラ | Comment(8)
ロイヤル・バレエの2008/09シーズン
パリオペに続きロイヤル・バレエの来シーズン詳細も発表されました。(例年になく随分両者のプレスリリース時期が近かったな~と前回の拙記事をチェックしたら、ロイヤルの発表は昨年は4/4でした。今年はかなり早かったのね・・・)

まずは、最重要情報から・・・

☆ 吉田都さんの出演予定公演: 『くるみ割り人形』 2008年12月15、19日

・・・・ああ~~よかった・・・(ホッ)

今日午後ballet.coで速報を読んで『くるみ』が入ってることはわかったんだけど、キャストまでは書いてなくて、どきどきしながらROHのサイトをチェックしたら・・・初日に都さんの名前が!《感涙》

今年も都さんの金平糖の精を見られるのね・・・ほんとうに有難いことです。《都さん&ロイヤルに心からの感謝を・・・!》

キャスト情報については、現時点でわかるのはブッキング・ピリオド1の演目分のみなので、都さんが『くるみ』以外にも来シーズンロイヤル公演にご出演されるのかどうか、まだわからないんですよね~。11~12月と5~6月に『オンディーヌ』が再演されるので、もしかして??と期待したのですが、プレスコンファレンスに出た方が先ほどballet.coに投稿してくださった記事によると、キャストはロッホ&ワトソンとアンサネッリ&フリストフ・・・と発表されたとか。(でも、2回も上演するのに2キャストで乗り切れるのか?まだどうなるかわかりませんよね・・・)

以下、ラインナップと《一部》キャスト情報です:

☆ 『白鳥の湖』 (2008 10/4~25、2009 2/27~28、3/9~28、4/1~4)

予定キャスト: ヌニェス&ソアレス(10/4、25)、ロッホ&アコスタ(10/6、9)、コジョカル&コボー(10/7、21)、アンサネッリ*&マッカテッリ(10/8、20)

☆ 『マノン』 (2008 10/11~11/27)

予定キャスト: コジョカル/コボー/サモドゥーロフ(10/11、22、11/22)、ベンジャミン/ワトソン*/ソアレス(10/13、17)、ラム/ボネッリ/セルヴェーラ(10/15)、ラム/ボネッリ/ソアレス(11/1)、ガレアッツィ/マッカテッリ/ハーヴェイ(10/22、30)、ロッホ/アコスタ/マーティン(10/24、11/1)、マルケス*/プトロフ*/マローニー(11/4、27)、モレーラ*/ペンファーザー*/マックレー*(11/17)

☆ 『セレナーデ/l'invitation au voyage/テーマ&ヴァリエーションズ』(2008 10/28~11/10)

☆ 『トリプル・ビル~ザ・レッスン/ヴォランタリーズ/マグレガー新作』 (2008 11/13~26)

☆ 『オンディーヌ』(2008 11/29~12/6、2009 5/27~6/6)

☆ 『くるみ割り人形』(2008 12/15~2009 1/10)


予定キャスト: 吉田&ボネッリ(12/15、19)、マルケス&プトロフ(12/17、20E)、崔*&マックレー*(12/20M)、ラム&ポルーニン*(12/21)、モレーラ&佐々木(12/23M、1/7)、カスバートソン&マッカテッリ(12/23、27)、ヌニェス&ソアレス(12/26、31)、アンサネッリ&フリストフ(12/28M、1/9)、ラム&サモドゥーロフ(12/31M、1/3)、コジョカル&コボー(1/3M、1/10)、ヌニェス&ペンファーザー(1/6、10M)

☆ 『ラ・バヤデール』(2009 1/13~2/7)

☆ 『トリプル・ビル~七つの大罪/カルメン/DGV』 (2009 1/31~2/21)

☆ 『ダブル・ビル~イサドラ/ダンシズ・アット・ア・ギャザリング』 (2009 3/11~21)

☆ 『ジゼル』 (2009 4/6~5/26)

☆ 『トリプル・ビル~レ・シルフィード/マリオット新作/火の鳥』 (2009 5/4~29)

☆ 『ジュエルズ』 (2009 6/9~19)


* London debut in role with Royal Ballet at ROH

※公演日詳細はROH公式サイトをご参照ください(pdfファイル):

http://info.royaloperahouse.org/News/Index.cfm?ccs=1200

目を惹くキャストは、なんといっても『くるみ』で主役デビューを果たす崔&マックレーのペア!二人は12/20(土)のマチネ公演で一回だけ踊ることになっていて、すごく見たいんだけど、都さん公演の翌日なのよね・・・(どうしよう~~)。あとは、マノンの《全員》主役デビューでこちらも一回だけ踊る予定になっているモレーラ/ペンファーザー/マックレーのトリオ。(スティーヴンはレスコーなのね・・・)

演目でやや面食らったのが『レ・シルフィード』。私はロイヤルがこの作品を踊るのを見た記憶がまるでないのですが、最後に上演されたのはいつだったのでしょう・・・??

オペラの方はざっと目を通しただけで書く時間がないのですが、ヤッタ~~~!!

・・・ファン・ディエゴ・フローレスが戻ってきます。しかも、彼の大大大のお得意演目(ですよね??)『マティルデ・ディ・シャブラン』と『セヴィリヤの理髪師』で!!

いや、1シーズンにフローレスが二回も来てくれるなんて信じられなくて、オペラハウスのプレス・リリースを何度も目をこすりながら見ましたが、確かに彼の名前が・・・《感涙》!しかもですね、『マティルデ~』の方には、なななんと、ヴェッセリーナ・カサロヴァ様のお名前も・・・(役:エドアルド) 信じられない!!

果たしてこんなウマい話が世の中にあっていいのだろーか??も~~アタマが爆発しそう・・・来シーズンのコヴェント・ガーデン、一番盛り上がるのは間違いなくこのニ演目でしょう!!(あっ、マティルデは10~11月、セヴィリヤは来年7月です・・・詳細はのちほど。)
2008-03-20 09:33 | ロイヤル・バレエ | Comment(4)
マリインスキー・バレエ ワジーエフ芸監辞任
criticaldance.comのキーロフ・フォーラム発のニュース。フォーラムのSt.P常駐特派員(?)の方が紹介して下さったコメルサントの記事によると、去る3月12日、マリインスキー・バレエの芸術監督・ワジーエフ氏が劇場にあてて辞職届を提出したそうです。

(過日ボリショイの新芸術監督選出に関する記事の中で、英紙デイリー・テレグラフのダンス評論家がこの件に言及してることに触れてましたが、ほんとだったんですね~。)

http://www.kommersant.ru/doc.aspx?docsid=868119

記事を翻訳機にかけて大意だけでもわからないか解読を試みたところ、何となくこんなことが書いてあるような・・・

- ワジーエフは現在開催中のバレエ・フェスティヴァル終了後の辞職を希望している

- 昨シーズン劇場総監督のゲルギエフがバレエ団の新しいヘッドを探しているという噂が頻繁に出て、ワジーエフとゲルギエフの確執が深まっていた

- 劇場のダンサー有志がゲルギエフ宛にワジーエフをサポートする主旨の手紙を送る、という計画があったが結局未遂に終わった

- ワジーエフの後任候補に上がっているのは: ロパートキナ、ゼレンスキー、アスィルムラートワ、エレナ・チェルニショワ

フォーラムに投稿された方が補足として書いているところでは、辞職届は劇場の総監督であるゲルギエフが署名して正式に受理される、ということで、今はまだその段階に至っていないようですが・・・。

ゲルギエフとワジーエフの不和は以前から伝えられるところで、このニュース自体には特に驚きませんが・・・後継者候補の一人にロパートキナの名前があがってるんですよね。あああ、もう、これだけはカンペンして~~!

・・・と思いつつ今度はballettalkを覗いてみたら、なんと同じ投稿者と思われる方が、「ロパートキナには芸術監督になりたいという願望がある」と書き込みされてるんですよ・・・。(嗚呼・・・芸術監督になるのは結構ですので、少なくともあと5年は現役でいてください!)

コメルサントの記事の最後の方は、新しい芸術監督はゲルギエフが選ぶことになるのだろうと書かれてるように読めるのですが、どうなるんでしょうねー 気が気でありません・・・

ところで、そのロパートキナですが、来月のNY公演、当初全演目をコズロフと踊る予定になっていましたが、ここにきてメイン・パートナーがコルスンツェフに替わったようです。(コズロフは古典作品での評判があまりよくないからかなあ・・・まだシェヘラザードと海賊は一回ずつ踊ることになっていますが。)

http://www.ardani.com/april08.htm

さて、現在開催中のマリインスキー・バレエ・フェスティバルですが、注目の"競演!白鳥の湖"の初日と二日目の公演映像がYouTubeに上がっています!ヴィシニョーワ&コルプとマーフィー&ファデーエフですが、ヴィシとコルプがめちゃめちゃ素晴らしい~~。白鳥湖のシーンのコーダと黒鳥のpddのコーダ部分のみで短いし・映像ブレてるにもかかわらず、見てたら泣いちゃったよ・・・。ああ、ヴィシ見たいなあ バーミンガムなんて絶対来てくれないんだろうなあ・・・と、思わずヴィシの公式サイトにスケジュールを確認しに走りましたが、やはり・・・ブリテン島は完璧見放されてる。NYでは来月から7月にかけて、なんと19回も踊る予定になってるというのに・・・はぁ。この分じゃ一体いつ彼女の舞台を見られることか・・・(NYのバレエ・ファンがうらやましい!)
2008-03-19 06:51 | マリインスキー・バレエ | Comment(0)
パリ・オペラ座バレエの2008/09シーズン
パリオペ来シーズンのラインナップが発表されました。(情報元: ダンソマニ、Danser-en-France)

☆ 2008 9/20-30: ロビンス・プロ (『イン・ザ・ナイト』、"En Sol"、『コンサート』、"Triadz"B.ミルピエ振付)

☆ 2008 10/21-11/8: 天井桟敷の人々(ジョゼ・マルティネス)

☆ 2008 12/9-12/31: ベジャール・プロ (『これが死か?』、『火の鳥』、『春の祭典』)

☆ 2008 12/1-12/31: ライモンダ (プティパ/ヌレエフ)

☆ 2009 1/31-2/14: ミックス・プロ (『白の組曲』、『アルルの女』、『ボレロ』)

☆ 2009 3/6-3/19: ル・パルク (プレルジョカージョ)

☆ 2009 3/13-4/11: マーラーの「交響曲第3番」 (ノイマイヤー)

☆ 2009 4/16-5/20: オネーギン (クランコ)

☆ 2009 4/29-5/17: ミックス・プロ("Hark", "MC 14/22", "White Darkness")

☆ 2009 5/27-6/8: プルースト (プティ)

☆ 2009 6/26-7/15: ラ・フィーユ・マル・ガルデ (アシュトン)

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☆ 2009 3/26-3/28: 「若手ダンサーの夕べ」

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エコール公演

★ 2008 11/30, 12/7, 12/20: Démonstrations

★ 2009 4/2-4/9: Spectacle - Péchés de Jeunesse (Bart), La Somnambule (Balanchine) Yondering (Neumeier)

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ゲスト・カンパニー: 中国国立バレエ団 (2009 1/5, 6, 7, 9, 10)

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ざっと見た印象は、20世紀の巨匠振付家の作品を並べた・ネオクラシック一辺倒のプログラミングというところ?隙間をコンテンポラリー作品が埋めてますが、う~んどうでしょう やや新味に欠けるかなあ 過去数シーズンかかっている演目の再演が多いし・・・。(ロビンスもの二本の上演は久々ですけどね。"En Sol"って新たにレパートリー入りなのかな?←既に上演ずみでした。付記参照) まあでも今のパリオペのダンサー達にはネオクラシックが一番合っているかも・・・という気がしないでもないので、まずまず妥当な作品選択と言えるのだろうか。

世界初演はジョゼの振付家デビュー作(POBの本公演で)とコンテンポラリーの"Hark"という作品二本?(←付記: ミルピエの"Triadz"もそうでした) 新たにパリオペのレパートリー入りするのが「オネーギン」ですね 「マーラー第3交響曲」と「これが死か」もそうなのかな?

いよいよ古典全幕は来シーズン一本だけ(!)「ライモンダ」ですが(「ラ・フィーユ」は準古典?)、みんなちゃんと踊れるかな~と不安になったりして。これとベジャール・プロをぶつけた12月は、ダンサーの皆さんにとっては想像するだに恐ろしい・集中強化月間になりそうです・・・。

D-e-Fのキャシーさんによれば、ベジャール・バレエ・ローザンヌのガルニエ客演公演はなくなったのではないか、ということなのですが、詳細は明後日の正式発表で明らかになるでしょうか。

【付記】 ジェローム・ロビンスの"En Sol"という作品、パリオペは過去既に上演していました↓。NYCB初演で、本家でのタイトルは"In G Major"。)

http://www.nycballet.com/company/rep.html?rep=85

【追記】 今またダンソマニを覗いたら関連情報が更新されていました。海外ツアーですが、来年春、またオーストラリア(今度はメルボルン)に行くみたいです。

【3/19追記】 公式サイトにもリリースされました:

http://www.operadeparis.fr/Saison-2008-2009/Ballets.asp
2008-03-18 06:36 | パリ・オペラ座バレエ | Comment(5)
2008年注目の美術展(in ロンドン)
今年ロンドンで見られる面白そうな美術展について書きたいと年が明けて以来ずっと思ってたんですが、ノロノロしてたらなんともう3月も半ば・・・(汗)

そろそろ会期が終盤にさしかかっている展覧会もありますが(大汗)、取敢えず、ご紹介。

☆ "From Russia"

於: ロイヤル・アカデミー
会期: 1/26~4/18


間違いなく今年最大のブロック・バスターでしょう。19世紀末~20世紀初頭の美術の"変革期"の重要なコレクションがロシアの主要美術・博物館からRAに集結。イギリス初公開のマティスの大作「ダンス」が展覧会の"顔"です。

現在イギリスとロシアの外交関係は冷戦終結以来"最悪"と(メディアが伝えるところでは)言われてまして・・・政治的背景に加え、貴重な国家の宝が外国で差押さえられる可能性を危惧したロシア側が作品の搬出にゴーサインを出さず、昨年末・クリスマスの頃には開催が真剣に危ぶまれたこともあったのですが。そんないわくつきの展覧会です。

RAのサイトに詳細が出ていますが、注目はこのページ↓。RAが出している雑誌・RA Magazineの内容を一部オンラインで読むことができます。結構興味深い内容だったので、お時間のある方には一読をおススメします:

http://www.royalacademy.org.uk/ra-magazine/winter-2007/

《ああ早く行かなくちゃ あと一ヶ月しかない!》


☆ "The agony and the ecstasy: Guido Reni's Saint Sebastians"

於: ダリッチ・ピクチャー・ギャラリー
会期: 2/5~5/11


何やら面白そうな企画をやってるな~といつも横目で見つつも未訪のダリッチ・ピクチャー・ギャラリー。今回は、17世紀イタリア・バロック絵画を代表する画家グイド・レーニの描いた「聖セバスチャン像」の特集。レーニは全部で七枚のセバスチャン像を残していて、うち一枚はギャラリーが所有。ほか五枚を世界中から集めたそうで、この作品をまとめて見られる千載一遇のチャンスとのことです。(注:七枚のうち残る一枚はルーヴルにあるのだがコンディションが悪くて外に出せないらしい。)

聖セバスチャンといえば何といってもゲイ・アイコンとして有名なわけですが(えっ違う??)、ギャラリー・サイトで見られる画像は相当なまめかしい。私は多分行かないと思うけれど、セバスチャン・コレクター(?)の方にはきわめて貴重な機会なのではないでしょうか。(例の、「三島のセバスチャン」の実物も見られるそうな。)

http://www.dulwichpicturegallery.org.uk/exhibitions/default.aspx


ここから先は今後開催が予定されている展覧会です。

☆ "Radical Light"

於: ナショナル・ギャラリー
会期: 6/18~9/7


今年のNGは何をやるのかな~とサイトをチェックしてやや驚いたのがこの展覧会。20世紀初頭のイタリア分離派と未来派の関係を探る試みということなのですが、かなりレアなテーマ。実際イタリア以外の国でこの種の企画展を催すのは初めてなのだとか。

http://www.nationalgallery.org.uk/exhibitions/radicallight/default.htm

NGのサイトで展示予定作品を若干数見られますが、ほとんど見覚えのない絵・作家ばかりで、これは楽しみ。NGにしては(まさに)ラディカルな企画だなぁ~と感心していたら、最近このギャラリーのディレクターが変わったのだそうで。この展覧会の企画自体は数年前から準備されているわけで彼のアイデアではないけれど、新ディレクターはアンチ・ブロックバスター派?今後はこの種のレアな企画物を推進してゆきたいそうです。(期待してます!)

http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/visual_arts/article3441658.ece

・・・とはいえ、年末年始の時期はより穏便というか、トラディショナルなテーマの特別展が予定されています。("Renaissance Faces: Van Eyck to Titian")

☆ "Rothko"

於: テート・モダン
会期: 9/26~2/1/09


今年いっちばん・断然楽しみなのがこれです マーク・ロスコ展!(Yeah~~!!)

画家の回顧展ではなく、「シーグラム壁画」の再現を中心としたテーマ展のようです。もともとNYのシーグラム・ビルのレストランに飾るはずだった壁画群のうちの15枚(現在は所在がわかれている)が初めて一箇所に集結するということで、ロスコ・ファンは見逃せないでしょう!(注: 9枚はもともとテートが持ってるんだけど、あとの6枚は川村記念美術館、ワシントンDCのナショナル・ギャラリーからのレンタル)

http://www.tate.org.uk/modern/exhibitions/markrothko/default.shtm

ロスコの絵をまとめて見るのは96年以来・・・川村記念美術館を皮切りに日本で初のロスコ大回顧展があって私は東京で見たんだけど、あれはすごい展覧会だった・・・。このときのカタログがまた良く出来ていて、ロンドンにも抱えて持ってきましたよ。いやがうえにも高まる期待!(9月まで待てない~~)

さて、最後に、これはロンドンではないのですが・・・

・・・fellow Kandinsky followerの皆様、ビッグ・ニュースです。今年10月から2010年にかけて、カンディンスキーの大回顧展が開催される模様です!

画家の最も重要な作品を多数収蔵している3つの美術館--レンバッハハウス(ミュンヘン)、グッゲンハイム(NY)、ポンピドゥーセンター(パリ)--共催ということで、質量ともに期待できそうですよ~。展覧会のスタートはミュンヘンで、10/25から来年2/22まで。その後はNYとパリ、どちらに移動するのかな?グッゲンハイムとポンピドゥーのサイトにはまだ情報が出てないようでした。(パリに来るのを待ってたら1年以上先になっちゃうかな・・・) ご興味ある方はサイトのチェックをマメになさってくださいませ~。

http://www.lenbachhaus.de/cms/index.php?id=58&L=1&tx_ttnews[tt_news]=55&tx_ttnews[backPid]=30&cHash=d76a7cfeff
2008-03-17 10:09 | アート情報 | Comment(4)
パリオペ《バランシン・ヌレエフ・フォーサイス》プレキャスト情報
ダンソマニにようやくプレ・キャスト情報が出ました:

http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=3381&start=15

特に目に留まったのは・・・ わ~アレッシオが帰ってくるんだ!(嬉しい~~☆) 4TのSanguinとArtifact Suiteをドロテと踊ることになってます。見たいなあ・・・

あと、4TのMelancoliqueに、マロリー(・ゴディオン)が入っているのに驚き。マティアス(・エイマン)もこのパートを初めて踊ることになるようです。(パリオペ公式サイトにはどちらの名前も出てないですが・・・)

記事の最後の方には、ウィルフリード・ロモリの公式アデュー公演が5/85/6に行われる模様・・・とあります。この日の公演は特別に"ボーナス演目"を上演するかもしれないのですね。

ライモンダは来シーズン全幕がかかるかもしれないと噂があるし、今回はパスするつもりだったミックス・プロだけど、やっぱり見たいなあ・・・という気になってきました。
2008-03-16 22:41 | パリ・オペラ座バレエ | Comment(1)
NYCBロンドン公演・プログラム1 (3/14)
ニュー・ヨーク・シティ・バレエ四半世紀ぶりのロンドン公演、開幕プログラムの"Essential Balanchine"を見てきました。

"SERENADE"
Yvonne Borree, Darci Kistler, Sara Mearns, Charles Askegard, Stephen Hanna & ensemble

"AGON"
1st pdt: Sean Suozzi, Rebecca Krohn, Ashley Laracey
2nd pdt: Teresa Reichlen, Tyler Angle, Amar Ramasar
pdd: Wendy Whealan, Albert Evans
& ensemble

"SYMPHONY IN C"
1st Movement: Ana Sophia Scheller, Jared Angle
2nd Movement: Wendy Whelan, Philip Neal
3rd Movement: Sterling Hyltin, Antonio Carmena
4th Movement: Tiler Peck, Arch Higgins
& ensemble

Conductor: Faycal Karoui
NYCB Orchestra


バランシンの代表作 の中でも特にポピュラーで、ロンドンの観客にもお馴染みの作品ばかりを並べたプログラム。3つの中でダントツ好きだったのは、「アゴン」でした。

オープニングの「セレナーデ」は前半なかなかエンジンがかからず・入り込めなかったのだけど(女性リード二人&アンサンブルの踊りとたたずまいに今ひとつ心動かされず・・・)、中盤から徐々に盛り上がってきた。これは一重にダーク・エンジェルを踊ったサラ・マーンズ?(Mearns)嬢のお陰。とても雰囲気のあるダンサーで、動き・ポーズの一つ一つが際立った美しさ。なんとも言えない"余韻"を残す彼女の踊りが、エモーショナルでメランコリックな音楽と作品のムードに心地よくはまっていた。("最後のバランシン・バレリーナ”、ダーシー・キスラーを見られたことは嬉しかったけれど、もう少し前に見られていたら・・・と感じざるを得ず。残念ながら彼女の踊ったワルツは特に心に響くものがなくて・・・)あ、それから感嘆したのは、女性達のポワント・シューズの音が殆どしなかったこと。聴こえてくる音はチャイコフスキーだけ・・・という有難くも極めて珍しい事態に、ついまじまじと彼女達の足元に注目してしまいました。

この夜はプログラム1の二日目だったせいかポツポツと空席があったので、休憩の時バルコニーから階下のアッパー・サークルに移動してここの最前列(視界良好!)で鑑賞。そのせいもあったかもしれないけれど、次の「アゴン」は凄く楽しくて大いに満足。(オケもこれが一番良かったような・・・)

この作品を踊ったダンサーは皆よかったけれど、後でプログラムを見てびっくり。プリンシパルはpddを踊った二人(ウィーランとエヴァンス)だけ、あとは皆ソリストだった。(プリンシパルでなくてもこんなにクオリティの高いものを見せてくれるんだから、1stキャストはさぞかし凄かったんだろうなあ・・・)

4人の男性ダンサーが横一列に並んで踊るオープニングのシーン、早速のキレのいい・大胆な動きに、おっいい感じ、と思わず身を乗り出す。

第一pdtで大いに楽しませてくれたのは、ショーン・スオッジ。女性二人も良かったけれど、彼は断然キャラクター勝ち。振付の面白さをとことん楽しんじゃおうとばかり?剽軽な表情たっぷりに、この短いパートを完全に自分のものにして、余裕で見せてくれた。続く第二pdtでは脚長・クール・ビューティのテレサ・ライクレンが妙技を涼しい顔でこなし、男性の一人、アマール・ラマサーは褐色の肌の・スリムで美しい肢体が目を惹く。

白眉はしかし、やはりこの方、ベテランのウェンディ・ウィーラン。実は、彼女はこのパートの1stキャストで、当初はこの日踊る予定じゃなかったのだけど、踊ってくれて本当に感謝感激(ラッキーだった!)。

いやはやもう、マスター・クラスというか、至芸というべきか・・・スリリングかつ優雅な彼女の動き'そのもの'に、ただただ見入っておりました。ウィーランは映像や写真では筋骨隆々のややゴツい印象があって、見る前はサイボーグ型のダンサー(失礼・・・)を想像していたんだけど、全然そんなことはなかった。筋肉美ではあるけれど、表情がとってもフェミニンで、それに小柄とはいわないまでも中背なんですね 長身なのかと思い込んでたのですが。このパート、以前見たときは面白い振付だなあ・・・という程度の感慨しかなかったのだけど、ウィーランが踊ると、パの一つ一つがくっきりした美しさで立ち上ってきて、それがごくスムーズに次へとつながって・・・ある大きな全体を形作っていたというか、一個のプロジェクトとして完成されていたというか。どの一瞬を切り取っても隙のない美しさだったと思う。(当然、ウィーランへの拍手喝采は大変盛大でありました。)

最後の「シンフォニー・イン・C」。幕が開いた瞬間、ややぎょっとしてしまった。ステージにずらりと並んだ女性達の衣装が・・・かなり微妙。

クリーム/オフホワイトのチュチュは短めで、わりと大きめの花か何か?がぺたぺたと付いていて、かなりアンバランス。頭にはこれまた大きめの白い花(?小さめの帽子にも見える)をつけている。プリンシパルはティアラなのでそれほど違和感なかったけれど、この衣装と髪飾りが似合うダンサーってなかなかいないと思われるのだけど・・・。

肝心のダンスは、想像していたほどスピード感やシャープさというのは感じられなかった(それでも勿論、マリインスキーやボリショイと比べたらかなり速いけれど。もっと速くてパキパキしてるのかという偏見があったので・・・)。逆に言うと、このチュチュ・バレエでは私が想像していたほどNYCBのダンサー達はアスレチックなわけではなくて、ごく"普通の"クラシック・バレエ・カンパニーに見えた。

ここでも登場のウィーラン(第二楽章)はステージ・プレゼンスでは他をよせつけず、時に陶酔した表情でなかなか美しい踊りを披露してくれたのだけど、嗚呼・・・このパートは誰が踊っても、どうしてもロパートキナの影がちらついてしまうのであった・・・。ロパートキナの、音をなが~く引き伸ばした、あの特異かつミステリアスな第二楽章の印象があまりにも深く記憶に根を下ろしていて、どうも他の誰で見ても物足りなく感じられてしまう・・・(嘆息)。

さて、続いて大好きな第三楽章、このパートを踊ったプリンシパル・ペアはとてもよかった。女性はプリンシパルのスターリング・ヒルティン、男性はソリストのアントニオ・カルメーナ

このパートはマーシャが踊っているものだから、豪放なジュテで舞台に跳びこんできた彼女の鮮烈な姿がついつい眼前にちらついてしまったけど、ヒルティンもなかなか大胆かつ小気味良い踊りっぷり。カルメーナは、素早いピルエットのサポートのところが大変そうだったけれど、終始スムースでソフトな踊りとひたすら明るい表情が、この楽章にぴったりはまっていた。(ずっと嬉しそうにニコニコしながら踊っているところがgood。彼、ちょっと顔がコレーラに似てる?)コール・ドもこのパートが一番熱っぽさと活気が感じられたような。

今のNYCBはかなり若いカンパニーなのかな?フィナーレでダンサー全員がステージを埋め尽くすシーンでは若々しい華やぎが舞台に横溢していて、圧倒される。バレエ賛歌!の高揚感をしっかり感じられたのも嬉しかった。
2008-03-16 09:46 | その他のバレエ・ダンス公演 | Comment(0)
シルヴィ・ギエム インタビュー
昨日のThe Observerにシルヴィのロング・インタビューが出ていました。

・・・"ロング"とは言っても、イギリスの新聞ではいつものことながら、彼女の経歴や数々の逸話を紹介する記事の部分が長いので、ご本人自身の言葉はそう多くはないのですが。今迄あまり聞いた記憶がないなあ・・・と思われる&興味深いコメントをちょっとご紹介しようかな、と。

あ、その前に、シルヴィと言えば先週仏プレスで報道されてたんですが、数年前にフィンランド国立バレエに振付けた「ジゼル」の台本(シナリオ)をめぐって一騒動あったようです。

このギエム版ジゼルをフィンランド国立で舞台化する前に、シルヴィは"映像版"・「ジゼル」の制作を企画していて、そのプロジェクトは結局おハコになってしまったのだがこの時のシナリオをフィンランドで使ったらしいんですね。で、このシナリオの共著者の女性がロイヤリティ?を求めて訴訟を起こしていたらしいんですが、2月末にシルヴィとフィンランド国立に10万ユーロの賠償金を払うよう裁判所が命じたとか。

http://fr.news.yahoo.com/afp/20080305/tcu-proces-danse-droits-auteur-contrefac-0b4785e.html

ギエム版ジゼル、私はコヴェント・ガーデンでスカラ座バレエ団&シルヴィーの共演で見ましたが、なかなか個性的で面白いヴァージョンだったけれど、その後上演されたという話をあまり聞きませんでした。ひょっとしたら、この件がひっかかっていたのかな?

えーここから本題です。オブザーバー紙のギエム・インタビュー、記事のURLはこちら:

http://lifeandhealth.guardian.co.uk/women/story/0,,2262349,00.html

☆ギエムはバレリーナには珍しく、バレエを始めたのが11、2才と遅かった
『ダンスは私の視野には全く入ってなくて、むしろ挑戦みたいなものだった・・・自分の身体がどこまでやれるか・限界に挑戦したい、という感じ。で、今もその限界を探っている・・・』
『子供の頃のアイドルは、プリマ・バレリーナではなくて、ナディア・コマネチ。オペラ座スクール入学当初は全く馴染めなかった。皆で「コッペリア」公演を見に行った時のことをよく憶えてる・・・同級生の女の子達はすごく興奮してたけど、ダンス以上にチュチュや見た目に感激してるようにみえた。私はそういうことには全く興味がなかった・・・』

☆古典バレエからコンテンポラリー・ダンスにスイッチしたことについて
『ラッセル・マリファントの作品を一目見て気に入り、自分も挑戦したいと思ったんだけど、それは彼の舞踊言語(マーシャル・アーツやブラジルのカポエイラの影響を受けている)が自分にとって全く未知のものだったから。例えば"シンデレラ"とか(何でもいいんだけれど)同じ作品を何度も何度も繰り返し踊って、そこから得られることが何かあるかしら?どんなレパートリーにも良い点と悪い点があるものだけど、何度も同じものを踊ることで大体悪い部分が引き出されてしまうものなのよ。もしダンス作品にいのちを与えたかったら、新鮮な食べ物を補給してあげなきゃいけないでしょ?(こことゴミ箱を行ったり来たりして食べ残しをあさってくるんじゃなくてね!)』

☆ヌレエフに才能を見出され若干19歳でエトワールに任命された後は、パリオペ・カンパニー内での風当たりがとたんに強くなる
『入団した当初はまわりは皆いい人ばっかりで、"団結してる"と思っていたけど、徐々に、そんな甘いものじゃないと気づいた。自分にできる防御策は、他人を完全にシャットアウトすることだった。ヌレエフの信頼にこたえるには、結果を出すこと・いい舞台を見せることしかない。居心地がいいとは到底言い難い状況だったけど、自分にできることはそれ以外何もなかった。自分の首を絞めようとする人間を止めきれるものじゃない。私に出来ることは、踊ることだけだった。』

-貴女の首を絞めたいと思ってる人間は沢山いた? "Oui."
-誰?名前をあげていただけますか? "Non."

☆自分の舞台を映像撮りされるのが嫌いな理由
『フィルムになるなら自己ベストの舞台で残したい。でも、前もって"この公演がベストになる"なんて、絶対にわからないでしょ?バレエ映像ってどうも面白みに欠けるのよ・・・フィルムにはヴァイヴレーションも香りもない。』
『自分の最盛期の映像を残しておかなかったことに悔いはない。例えばルドルフ(・ヌレエフ)の映像、幾つか残ってるけど、あれで彼の全貌が伝わるわけじゃない。ダンスははかない芸術・・・その場にいて、瞬間を捉えなきゃ意味がないのよ・・・あとは、消えていくだけ・・・』

☆子供を持たない人生・・・と決めたのはいつ?
『若い頃、コールで踊っていた一時期子供がほしいと思ったことがあるけど・・・結局、そうしなかった。”幸いにも。”』
なぜ、"幸いにも"なの?
『それは・・・もし子供がいたら自分がこれまで成し遂げたことは多分できてなかっただろうと思うから・・・決して犠牲じゃないのよ そういう人生を選んだだけ。』

☆仮にギエムが後悔することがあるとしたら、それは踊りにかかわることだけ。たとえば、これまで数多くの作品を踊り・批評家から最大級の賛辞をうけているにも関わらず、彼女自身は一度として「白鳥の湖」の舞台で真に成功した、と感じられたことがない。
(白鳥の湖について)『失敗するのがいとも簡単なバレエで、成功させるのはほとほと難しい・・・そのレベルに近づけたことすらないと思うわ・・・。何度もトライしたけど、まるで拷問のようだった。ステージに上がることが怖くなって、目を開けられなくなって・・・19歳の時に初めて踊って以来ずっとこのプレッシャーに耐えてきたけど、ある時、"もう限界・十分やったわ”って自分に言い聞かせたの。』

☆ギエムはかつてロイヤル・バレエの将来の芸術監督候補にあげられたことがあるが、本人は全く興味がないようだ。

☆最後の一言・・・
『色んな人から、"君がバレエの在り方を変えた"って言われる。で、バレエ公演に行くでしょ、舞台を見て感じるのは・・・あんな(ひどい)方向への変化に、自分が貢献してなきゃいいんだけど・・・ってこと!だって、私をコピーするなら彼女達はもっとずっと上手くやるべきでしょ?』
『それでも・・・ピカソが24人いる状況なんてありえないわよね。ピカソ(=オリジナル)は所詮一人だけ・・・』

<終>
2008-03-11 09:35 | 情報系(ニュース、公演) | Comment(11)
ロイヤル・バレエ 「ミックス・ビル」 (3/5)
昨夜Radio3のMET中継放送を流しながらこの記事を書いてたんですが、ナタリー・デッセイ主演の「ランメルモールのルチア」、期待に違わず素晴らしい出来!"鈴を転がすような"・・・とはあまりに陳腐な表現だけど、こんなにも澄んだ・透明度の高い声の持ち主はそうそういないでしょうね。その美声たるやあまりに非現実的な美しさで、時として人間臭いドラマ性がやや希薄かなと感じられてしまうほど・・・というのは贅沢というものでしょうね。男声も充実していました(Giuseppe Filianoti、Mariusz Kwiecien)。

さて本題、去る水曜に見たロイヤルのミックス・プロのレポートです。時代もスタイルも異なる四人の振付家の作品を並べたプログラムで、まずまず楽しめました。

☆"Electric Counterpoint"
振付: クリストファー・ウィールドン
音楽: バッハ、スティーヴ・ライヒ
デザイン: ジャン=マルク・ピュイサン
ビデオ・アーティスト: マイケル・ナン、ウィリアム・トレヴィット
サウンド・デザイン: ムクル・パーテル
ギター独奏: ジェームス・ウッドロー
ピアノ独奏: ロバート・クラーク

キャスト: エドワード・ワトソン、サラ・ラム、ゼナイダ・ヤノウスキー、エリック・アンダーウッド

☆「牧神の午後」
振付: ジェローム・ロビンス
音楽: ドビュッシー
衣装: アイリーン・シャラフ
セット/照明(原版): ジャン・ローゼンタール
ステージング: ジョック・ソト

キャスト: カルロス・アコスタ、サラ・ラム

☆「ツィガーネ」
振付: ジョージ・バランシン
音楽: モーリス・ラヴェル
衣装: ホリー・ハインズ
ステージング: スザンヌ・ファレル

キャスト: マリアネラ・ヌニェス、ティアゴ・ソアレス 他アンサンブル

☆「田園の出来事」
振付: フレデリック・アシュトン
音楽: ショパン(編曲: ジョン・ランチベリー)
デザイン: ジュリア・トレヴリャン・オマーン
ステージング: アントニー・ダウエル、グラント・コイル
ピアノ独奏: フィリップ・ギャモン

キャスト
ナタリヤ・ペトロヴナ: アレッサンドラ・アンサネッリ
ベリヤエフ: イヴァン・プトロフ

イスラエフ: ジョナサン・ハウエルズ
コーリャ: ポール・ケイ
ヴェラ: アイオナ・ルーツ
ラキティン: デヴィッド・ピッカリング
カーチャ: ヴィクトリア・ヒューイット

指揮: バリー・ワーズワース
演奏: ロイヤル・オペラ管


ミックス・ビルの幕開けは、今回初演のウィールドン振付作「エレクトリック・カウンターポイント」。従来この劇場ではみられない・新しいタイプのダンス作品で、アイデアはまずまずじゃないかと思ったけれど、繰り返しの鑑賞に堪えるかどうかは・・・物珍しさがなくなった後に尚アピールを保てるだけのクオリティがあったかどうかは、疑問。

前半は4人のダンサーが一人ずつ短いソロを踊る(音楽はバッハ)。このとき彼ら自身の言葉による(おそらく)語りが入るのだけど、"ダンサーの独白"的コメントで特に深い意味はなさそうだった。踊るダンサーの背後にはスクリーンがあって、ここに鏡のように彼等の分身?が映し出される。トップバッターのラムの時は舞台上の彼女の動きが正確に投影されているように見えて鏡みたいなものかと思ったのだけど、徐々にここには全く別の映像が映し出されていることが判明。ヤノウスキーの時にはこの映像部分が面白くて、舞台上の彼女はレオタードにワイドパンツ風の衣装で踊っているのだけど、映像の中の彼女はとってもゴージャスなフルボリュームの・裾のなが~いドレス姿でマダム風。このドレスを思いっきり下半身に撒きつけてから"ばさっ"と裾を翻すシーンがあって、まるでファッション・ショーを見ているよう。最後は映像にもう一人の女性(分身)が登場するのだけど、なかなか美しいイメージだった。

ソロで最も印象に残ったダンサーは、踊り・語りともに(4人の中で唯一プリンシパルでない)エリック・アンダーウッド。ウィールドンのムーヴメントを最も魅力的に見せていたのは彼だったんじゃないかなあ・・・見事な筋肉美も圧倒的なものがあったけれど、一番驚いたのは(ぐぐっときたのは)、彼の声!!いやはや、なんていい声してるんでしょう この方・・・!モルガン・フリーマンをもっと低音にした感じ、といったら言い過ぎか?深みのあるバリトンのセクシーな声にクラクラ・・・(やられました。まさかバレエの舞台にこういう驚きが待っているとは・・・あまりに動揺してしまって、彼が何を語っていたのかはまるでキャッチできず!)

後半はペア、アンサンブルになって踊るのだけど、うーん私はどうもウィールドンのpddの振付(男女の)が好きじゃないみたい。リフトが多くて身体を離さず踊ることが多い印象があるのだけど、どうも退屈で・・・音楽は後半のライヒの方が作品によく馴染んでいたような。カーテンコールでは、ヤノウスキーは映像で着用していたドレス姿で、ラムはポンポンみたいにキラキラ光る銀色のチュチュを身に着けて登場。観客の反応は上々でした(この夜一番ウケていた演目だったかも)。

ウィールドンが自身のカンパニー・Morphosesを立ち上げた時のマニフェストに、「バレエはもっとセクシーになれるはず・現代の観客にアピールする作品を創りたい」というような内容が入っていた記憶があるんですが、彼のターゲットは2・30代の"cool"なお客なのでしょうね。(で、これはオペラハウスが開拓したい観客層ともぴたりと合致。)バレエ・ボーイズの手になる視覚効果にお洒落な衣装・・・とイメージ重視の戦略はまずまず奏功していたと思われ、一部(ひょっとして多数派?)の観客には確実にヒットしていた模様。

続いてロビンスの「牧神」。

・・・実は私、この作品を面白いと思ったことがついぞなく・・・ 今回もまた。

多分自分には縁のない作品・・・ということで、言わぬが花、でしょうね。しかし、それにしても、主演のアコスタとラムはあまりに健全な良い子ちゃんに見えて、ほんとにつまらなかった・・・男性ダンサーがナルシスト系だともう少し面白く見られるんじゃないか、と想像するのですが・・・。

バランシンの「ツィガーネ」はこの夜初めて見ました。ツィガーネ=ジプシーの意味らしいのだけど、激情的かつ哀愁をおびたヴァイオリン・ソロが印象的なラヴェルの音楽、フォークロア・ダンスをベースにしたような振付と、なかなか面白かった。冒頭の女性ダンサーのソロでは、いわゆる古典のキャラダンでよく見られる動きに素早く複雑なパを組み合わせていたように見えました(ポワントシューズ着用)。かなり難しそうだったけどヌニェスは果敢にこなしていたし、ラテンの血が騒ぐのか?熱っぽい表現も見られてよかった。しかし、彼女以上にこの作品が嵌っていたのは、パートナーのソアレス!こんなに楽しそうに、情熱的に踊る彼を見たのは初めてかも・・・見得の切り方も普段よりずっと"過剰感"があって痛快だったなー。それに男性ダンサーの着用していたフォークロア調な衣装、これが彼に激・似合ってたのよね~。(ま、ともかくこの二人は今何を踊っても楽しそうで・ハッピーに見えて、いいですね~。)

ミックス・ビル、トリはアシュトンの「田園の出来事」。最初のウィールドンの作品が若いお客さん向けとすると、こちらはオペラハウス常連のシニア層向け?隅々まで制作者の美意識が行き届いた凝ったセットの中で、帝政ロシアのブルジョワ家庭に起きる一夏の"事件"を描いた、演劇的で古風なロマンティシズムを感じさせる作品。

今回の再演で注目を集めていた初役でファースト・キャストのアンサネッリ、冒頭表情も動きも硬くて、どうなることかとハラハラ。物語がすすむにつれて感情の昂ぶりのままに、演技はかなり良くなっていきましたが、振りの方は・・・課題多し。女主人・ナタリヤが束の間の恋に落ちる家庭教師・ベリヤエフ役のプトロフも、演技面の物足りなさはともかく、振付がまったくものになっていなくて動きがぎこちないのがショックだった。(つくづく、アシュトンの振りは馴れるまでは大変なのね・・・)

この二人の組み合わせは「アポロ」で見て以来二度目?かなり期待していたのですが、うん、やっぱり悪くなかったです。「アポロ」では昔取った杵柄?余裕綽綽のディーヴァぶりでプトロフ君を翻弄したアンサネッリでしたが、この演目では今の彼女の年齢相応の未熟さが出ていて、彼も何となくもさっと垢抜けない雰囲気なのでどことなく微笑ましいというか、可愛いペアでした。(プトロフ君ってほんと大根なのよね・・・でも、いつまでたっても演技面で洗練されないという彼のこの個性?が上手く作用することもあるので・・・2月に見た「ディファレント・ドラマー」なんて凄く良かったし・・・。)何せこの演目というと私が一番回数見ているのはギエム&コープの大人のペアだったので、今回のペアはかなり(色んな意味で)新鮮でした。ヴィジュアル的にもなかなか見た目麗しく・お似合いの二人なので、今後も是非組んで踊っていただきたいわ~。

☆舞台写真はこちら・ballet.coのギャラリーからどうぞ:

http://www.ballet.co.uk/gallery/jr_rb_wheeldon_quad_roh_0208?page=1

2008-03-09 23:22 | ロイヤル・バレエ | Comment(8)
パルトABT退団&エルヴェ、St.Pデビュー?
あああ 何という一日・・・

フィーリン・ショックでただでさえ呆然としているところに、さらに追い討ち。ダンソマニ経由で見たオペラ座のサイト、団員名簿からジャン=ギーの名前が消えている・・・。

いや、彼の引退については既に決定事項で粛々と事実を受け止めるしかない、と諦めていたつもりだけど、やっぱりショックですよ 名前がないのを見ちゃうと・・・。これまたダンソマニによれば、ジャン=ギーは来シーズンからエコールの教師職に就くそうです。ぜひとも、彼のスタイルと志を継ぐダンサーを育てていただきたいです・・・。(でも、フィジカルな理由で引退したジャン=ギーはともかく、フィーリンは・・・諦めきれません・・・)

さて、話題はがらっと変わりますが、ballet.coマガジンの3月号にちょっと目を惹く記事がありました。ABTのソリスト、ヴェロニカ・パルトのインタビューなのですが、イギリスのバレエ界には殆ど縁がなさそうな彼女、今この時期になぜ??と読んでみたら、意外な話が・・・

パルトはABTを今期限りで退団するのだそうです。そして、できればロンドンで踊りたいと考えているのだとか。はっきりロイヤル・バレエとは書いてないけど、マクミラン作品を踊りたいのだそうで、ロイヤルをターゲットにしている・・・と読めないこともない内容。(インタビューは最近パルトがロンドンに来た際に行われたもので、彼女はロイヤルのミックス・ビルを鑑賞したらしいのだけど、バレエ団に接触はしたのかしら?)

http://www.ballet.co.uk/magazines/yr_08/mar08/interview_veronika_part.htm

彼女がマリインスキーからABTに移籍して、なんともう6年たつのですね。(その間私は全く彼女の舞台を見ていないわけだ・・・)インタビューの中で、NYでは人間として成長することを学んだ・強くなった、と語る一方で、仕事面・ダンサーとしての達成感は低かったようで・・・潮時だったようです。

果たして、"マクミラン作品を踊りたい"という彼女の希望は叶うでしょうか??(注視していきたいと思います~。)

続いて、マリインスキー・バレエ・フェスティヴァルの「白鳥キャスト」続報です。今日ballet.coに現状のキャスト情報がポストされていたのですが、驚きのペアが誕生!?

なんと、3/15(土)の公演、エルヴェ・モローとディアナ・ヴィシニョーワとなってるんですけど・・・!これ、ほんとでしょうか ほんとだとしたら、超・レアものですね。(見てみたいような、ちょっと見るのがコワいような・・・)エルヴェはマリインスキー劇場デビューを果たすことになりますね!

そうそう、昨夜オペラハウスで香港のダンス・ライター、ケヴィン(Ng)にバッタリ遭遇したのですが、彼は今年もフェスティヴァルを鑑賞するようで、「公演評をシンショカンの雑誌に寄稿することになってる」と言ってました。ケヴィンのレポを日本語で読めるわけですね 皆さんどうぞお楽しみに~。(ただし、彼はフェスの後半のみご覧になるようなので、残念ながらこのレア・コンビのレポはカバーされないでしょうけど・・・)
2008-03-07 10:48 | 情報系(ニュース、公演) | Comment(3)
ボリショイ・バレエ団の次期芸監はユーリ・ブルラーカ氏
このブログでも何かと話題にしていましたが、注目の、ポスト・ラトマンスキーのボリショイADが今日発表されました。

ボリショイ・バレエの次期芸術監督はユーリ・ブルラーカ氏!(・・・実は、この方のお名前の日本語表記がわからず・・・Burlakaさんなんですが、ブルラーカでいいのか、それともブーラカ??)こんな方です↓

http://www.bolshoi.ru/ru/theatre/people/detail.php?act26=info&id26=1007

いや結構、意外な人選ではないですか?それとも至極順当だったのかしら。意外に感じたのは、ひとえに自分がこの方を殆ど存じ上げてないせいでしょうけれど、先週だったかロシアの新聞でトロイカ体制への移行が報じられたとき、「第三の男はダンサーの中から選ばれる」って書いてあったので、てっきりそうなのかと思ってたんですけど。

ユーリ・ブルラーカ氏、私はボリショイの新版「海賊」の共同振付・演出家としてしか知らないのですが、当然、グリゴローヴィチとラトマンスキー・元芸監の二人を操縦する才覚と200人超のダンサー達を率いるリーダーシップを有する人物、と判断されての決定なのでしょうね。

実は私はこの方のお顔とお名前が一致したのは1月のパリ公演の時、とごく最近のこと。昨夏のロンドン公演のプログラムには特にバイオの紹介もなく、劇場でお見かけした記憶もなく・・・パリ公演の時はプログラムに写真付きバイオがちゃんと出ていて、かつかなりインパクトのあるルックスの持ち主なので、すぐわかりました。ひょろっと背が高くて神経質そうで、学者風というかマッド・サイエンティスト風(失礼!)というか。いつもラトマンスキーと一緒にいましたね。

今日早々とこの決定を報じたノーボスチ通信の記事を翻訳機にかけてみたところ、ボリショイ総裁のイクサーノフ氏のコメントが出ていました。新監督にはラトマンスキー氏の敷いた路線を踏襲して、さらに発展させてほしい。また、引き続き若手スター・ダンサーの発掘に尽力してほしい・・・と読めたような・・・。

http://rian.ru/culture/20080303/100486497.html

このノーボスチ通信の記事と、パリ公演のプログラムから氏の経歴をひろってみたのですが・・・こんな感じです:

-1968年 モスクワ生まれ
-1986年 モスクワ舞踊アカデミー卒*、同年ヴィヤチェスラフ・ゴルデーエフ主宰の"Russian Ballet"に入団(リーディング・ソロイスト)
-1993-96年 ロシア舞台芸術アカデミー(RATI)に学ぶ
-1999年 モスクワ舞踊アカデミーの振付教授・ディプロマ取得
-2003年 モスクワ舞踊アカデミー教授に任命される
-2007年 "The Classical Legacy and the Ballet Repertoire of the 18th-20th centuries"出版
-2007年4月より "Russian Ballet"芸術監督

<演出・上演を手がけた作品>
ショピニアーナ、パキータ(グラン・パ)、白鳥の湖、コッペリア、くるみ割り人形(東京で、らしい!)、ドン・キホーテ、海賊、フローラのめざめ(抜粋)、魔法の鏡(?Miroir enchante)、せむしの仔馬

*スクール時代の恩師はペストフ氏、同級生にラトマンスキー、ヤーニン、マラーホフがいる (ballet.co情報)

この経歴からは、非常にコンサバな古典主義者で学者肌、という印象を受けますが・・・。今年11月にはボリショイのステージで、パキータのグラン・パ上演を手がけられるそうです。
2008-03-04 07:55 | ボリショイ・バレエ | Comment(6)
アリーナ・コジョカルのチャリティ公演
アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボーがチャリティ公演に出演するそうです。

5月7日(水)、サウス・バンク・センターのQueen Elizabeth Hallで開催。ルーマニアの医療活動をサポートする英国のチャリティ団体・Hospices of Hopeのイベントで、ティム・ラシュトンの「牧神の午後」、キム・ブランドストラップの新作(世界初演)等を上演予定。

http://www.southbankcentre.co.uk/dance-performance/productions/hospices-of-hope-39225

興味はあるものの、一番安いチケットが25ポンドもするのでパスだなあ・・・今週来週水曜から始まるNYCBの引越し公演のチケット代が痛かった。コロシアムで一番安い、手すりで視界が遮られるバルコニーの席でも20ポンドするんですよ!新聞報道によると、NYCBを呼ぶのはマリインスキーやボリショイよりもはるかにお金がかかるそうなんだけど・・・(まだグル様のウィグモア・リサイタルもチケット取れてないしね・・・はあ。)
2008-03-02 11:40 | 情報系(ニュース、公演) | Comment(9)
ロパートキナとザハロワのドキュメンタリー
ダンソマニ発!本日MEZZO(大陸欧州のTV局)で放送されたロパートキナとザハロワのドキュメンタリー番組、さわりを見られます↓

☆ ロパートキナ: http://www.justaucoeur.com/ulyana.html

☆ ザハロワ: http://www.justaucoeur.com/svetlana.html

(Sophiaさん、ありがとう~~!)
2008-03-01 22:21 | 情報系(ニュース、公演) | Comment(0)
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