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ボリショイ・バレエ 「パリの炎」初日
昨夜、行ってきました。なーんとなく予想はしていたけど、やはり・・・

最後の最後にこの二人に全部持っていかれたなあ・・・と。過去二週間半のツアーの記憶はぜーんぶ上書きされてしまった感じ。

オーシポワ&ワシーリエフ、いや見事でした。スーパーヒューマンな身体能力と、それ以上に天晴れなショーマンシップに感服いたしました。ボリショイ・バレエを見るスペシャル感・醍醐味をやっと味わえたな、と。ピラミッドの頂点が高ければ高いほどそれを支える土台の堅牢さが光ってくるというか、やはりボリショイの主役ペアは常軌を逸した、とんでもなくスペシャルな存在でないといかんなぁ・・・と。今までの舞台がやや淡白と映っていたのは、準主役クラスのダンサーを主役で見ていたからだろう、と納得。

主役二人はここ数ヶ月間まったく踊ってなかったの?ってぐらいエネルギーが有り余ってて、特にジャンヌ役のオーシポワは登場シーンから先が思いやられる(笑)・・・とひいてしまうほど。でも二人とも2年前にパリで同じ役で見たときよりも大人になっていて、特にワシーリエフは少し男っぽくなってたな(役はマルセイユ軍の兵士・フィリップ)。ただでさえ尋常でないエネルギーを放出しているこの二人が舞台がすすむにつれ更にボルテージ上げていくもんだから、周囲も巻き込まれざるをえず、準主役ペア(x2)、アンサンブルとも踊れば踊るほど調子が上がっていく・・・という必勝パターン。

準主役ペア・その1、ジャンヌの弟・ジェロームにメルクリエフ、彼と恋に落ちる貴族の娘・アデリーヌにスタシュケーヴィチ。メルクリエフはなんかこう、ちょっと他のボリショイ・ダンサー達とは踊りの質が違うというか端整で美しかったなあ。対するスタシュケーヴィチは顔立ちとか風情が貴族のお嬢様には見えないんだけど(汗)ダンス力は申し分ないので見応えありました。

主役ペア・その2、劇中劇の主役(Mireille de Poitiers & Antoine Mistral)を踊ったのはクレトワとオフチャレンコ。やや運動会チックな香り漂う主役ペアのpddと対照的にクラシックの美技とエレガンスを味わえるこの劇中劇のシーン、私だーい好きなんですが、二人のpddには大満足。クレトワは前回も思ったけど安心して見ていられる手堅い踊りと見た目もなかなかグラマラスだったし、オフチャレンコはリフト満載の大変な振付も美しくこなしていました。あれは役作りなのか?このpddの間中彼がもんのすごーくつまんなそうな表情で、これがまた面白かった。(二幕に再登場して革命軍を支持する?ダンスを踊っているときは笑顔を見せていたんだけど。彼も2年前に同じ役で見たときより確実に成長してました~。)

ほか、脇を固めたダンサーは、侯爵にスクワルツォフ(怪我で降板のグダーノフの代役)、マルセイユ軍の統領にビクティミーロフ、劇中劇のキューピッドにアリザーデ・・・皆よかったです。ルイ16世役は元のキャストはスクワルツォフだったのが彼が侯爵にシフトしたので代役だったんだけど、すんごく上手くて面白いダンサーだった。(あの人は誰??)  ← デニス・メドヴェージェフでした。二日目も登場。

二幕のハイライト・主役ペアのpddで最高潮に達した客席の盛り上がりはフィナーレに向け益々暴走、カーテンコールはえらい騒ぎに。ソロイストたちがアプローズを受けるとき客席最善列から花が投げ込まれ、スタオベで延々拍手がやまず。最後は手拍子まで出て何度もダンサーたちを舞台に呼び戻してました。コヴェント・ガーデンでこんな光景を見るのは久しぶり。いやはや、楽しかったです~。
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2013-08-17 23:35 | ボリショイ・バレエ | Comment(5)
ボリショイ・バレエ 眠り(8/9)、白鳥の湖(8/10)
ボリショイ・ロンドン公演続いてます。先週末、金曜に眠りの二回目、土曜に白鳥を今回初めて見てきました。

眠りは満足度が高かったです・・・これはもう、ほぼ一重に主役のザハロワに負ってました。パートナーのボルチコフは相変わらず緊迫感足りないというか存在がぼやけてるというか感心しなかったけど、ザハロワ@オーロラの完成度の高さたるや、あれは、滅多に見られるものではなかったのでは・・・と。

テクニカルには破綻のない磐石の出来で、指先まで神経の行き届いた、丁寧で、役を愛しんで踊っていることがひしひしと伝わってくるパフォーマンス。何よりよかったのが、ザハロワは時々平気で音楽を無視して踊ってると見えることがあるのだけどこの夜はその種のファウル・プレイがまったくなくて、音楽の持つ荘厳さと優美を体現してくれていたこと。優雅に舞うザハロワを見ながら、わぁーペテルブルグのダンサーだわ・・・と強烈に感じることしばしば(上体を倒しながら6オクロックするシーン以外は・・・)。周囲との隔絶感の凄さも、これぞ、ザ・プリマ。彼女は見た目が漫画より漫画っぽいというか仮想現実っぽいのだけど、その非人間的な持ち味(?)を遺憾なく発揮した渾身の舞台でした。

二回目を見ておいてよかった~と思った他の理由が、いかに自分の目(と記憶)があてにならないかをまざまざと思い知らされたので・・・。前記事で絶賛した衣装だけど、一幕冒頭の女性たちのドレスは色とデザインが一人ずつ違うと思っていたのが実はデザインは同じで色が若干違うだけ、二幕の花輪のワルツのドレスも自分の脳内記憶にあるものと違ってずっと普通っぽいデザインだった・・・と、いや~ほんとに何を見てるんだか。あ、それから初日にデジレで見たオフチャレンコはこの夜ブルーバードを踊ったのだけどこちらの方がずっとよかった・・・と思いました。

土曜の夜の白鳥の湖、主役はクリサーノワ&スクワルツォフ(+ラントラートフ@ロットバルト)。クリサーノワは見た目も踊りも十分合格なんだけど印象としては弱い・・・スクワルツォフはラインの美しさにほうっと見とれてしまいました。(立ち姿とか顔の表情とか、ちょっと前までフォーカス定まってない印象の時もあったけど、ずーっとキリッとしてた。)ロットバルト役のラントラートフはソロルのときよりずっとイキイキしてたなあ。(眠り初日のブルーバードを降板した理由は怪我じゃなくて謹慎だったのでは?(笑)という邪念が頭をよぎってしまったわ・・・)二幕の見所の花嫁候補によるキャラダンは、ダンサーの質は高いけどやっぱり全部ポワントで踊るというのはう~ん、ちょっとなあ。個人的にはあまり好みでない。ロシアを踊ったレベツカヤ、スペインを踊ったチホミーロワは(贔屓のせいもあるけど)特に素晴らしかった。

まぁ~それにしても眠りも白鳥も、進行も音楽のテンポも速いこと。音楽をマッシュアップするのはやはりどうしても違和感が拭えず・・・あまりにせわしないからグランド・バレエの有り難味に欠ける、ボリショイ・バレエ団にはもっと直球の、重量感ある演出の方が似つかわしいのでは・・・と思わざるを得ませんでした。

さ~明日からいよいよ最終週に突入、まずは月・火曜のジュエルスを見てきます。
2013-08-12 07:05 | ボリショイ・バレエ | Comment(4)
ボリショイ・バレエ 眠れる森の美女・初日
忘れないうちに、一昨夜見た眠り初日公演(8/5)のざっくりした感想を・・・(グリゴローヴィチ振付のニュー・プロダクション。今回が初見)

Good!
- 美術と衣装・・・とっても豪華、お金かかってる。特に衣装はみもの。幕があくとロココ絵画から抜け出てきたような優雅でシックな衣装を身につけた男女がゆるやかに舞ってる。女性のドレス、一人一人違うデザイン&色で、どれも素敵・・・なんて贅沢。主役と妖精たちの衣装はわりと保守的というかトラディショナルな趣味の延長線上にあったような・・・特筆すべきは(私が好きだったのは)群舞の衣装。特に印象に残ってるのは二幕の花輪のワルツで女性たちが身につけていたドレス。光沢をおさえたマットなゴールドの薄地のボディス(長袖)に長いスカート。なんとも渋くて趣味がいい~まじまじと見つめてしまった。

休憩時間にキャスト・シートでクリエーターが誰か確認して、納得至極。エツィオ・フリジェリオとフランカ・スクァルチャピーノのご夫婦ペア~。そう、パリオペでヌレエフがお金に糸目をつけずグランド・バレエを創作したときに必ず指名されていたお二人。そっか~資金の潤沢な劇場が豪勢なプロダクション創るときにはこの方々が呼ばれるのね~。(そういえば先月トゥールーズ・オペラにゲルハーアーを聴きにいったときのドン・カルロの美術&衣装チームもこのお二方だったのでした・・・あれは、もう少しシンプルだった印象があるけど・・・。)

- 妖精たち: リラの精のシプーリナ。随分女っぽく(色っぽく)なったな~。以前は時として踊りが粗雑になったりしたこともあったけど、今回はとても丁寧。美しく存在感もあって、適役でした。妖精たちのうち目立っていたのはPlayfulness(Twittering Canary)のスタシュケーヴィチとAudacity(Violent)のチホミーロワ。二人ともヴィヴィッドでくっきりした動きが際立っていた。あと、(二人とも)あのおっきな瞳をフル稼動させて顔の表情をめまぐるしく変えてたところがすごい。濃い~妖精たちでした。

- クリサーノワ@オーロラ。とても可愛らしくて若々しいオーロラ。彼女のキャラクターからするともう少し大胆なプリンセスかな~と想像していたんだけど、わりとおとなしめ。まあそもそも彼女は代役で初日を踊ったので安全第一を心がけてたのかも。舞台を最後まで引っ張る求心力にはイマイチ欠けるけど、十分チャーミング。

- プリンセス・フロリナを踊ったクレトワ。この方多分初見だったのだけど(どこかから移籍してきた人ですよね??)安心して見られました。間の取り方がよかったし見せ方も知ってる感じ。ただ、オペグラでお顔をみると・・・チーママっぽいんですよ~びっくりしたぁ。(いや綺麗な方なんですけどねー 着物が似合いそう・・・)

Not good...
- 音楽をカットしたりアレンジ?して先を急いでる・・・で、進行があまりにスピーディーで幕ごと・場面ごとの余韻を楽しむ余裕なし。マイム・シーンもほとんど(まったく?)無し。なにをそんなに急ぐ必要が??と訝りたくなるぐらいのエクスプレス版。(一幕65分、二幕70分。+休憩25分で上演時間2時間40分)

グリゴロ版白鳥を初めて見たときも同様の感想を持ったので、これはこの方の傾向なんでしょう・・・しかしチャイコフスキーのバレエ作品って音楽を聴きにきてる人もいるのではないでしょーか。そういうお客さんには許し難い暴挙ですよー これは。

- 男性陣。デジレ王子のオフチャレンコ、ブルーバードのローチキン(怪我で降板のラントラートフの代役)、求婚者=王子たち・・・揃いも揃ってどうもピリッとしない、貧血気味の踊りと立ち居振る舞い。パートナーとの間の取り方みたいな基本的なところで粗さが目につくシーンが何度もあって、ハラハラ。まずは全員もっと身体を鍛えて女性をきっちりリフトできるようになってください!

・・・とりあえず、本日はここまで~。
2013-08-08 08:21 | ボリショイ・バレエ | Comment(4)
ボリショイ・バレエ ラ・バヤデール初日
ああ、なんと・・・。2013年はボリショイ・バレエ団の大厄年か??呪われてるとしか思えない・・・昨夜のバヤデール初日、信じられないアクシデントが起きてしまいました。

二幕の婚約披露宴のパ・ダクションのイントロ。ガムザッティ役のアレクサンドロワとソロル役のラントラートフがジャンプで交差したときに二人の脚がバッティングしてしまい、アレクサンドロワが脚?足?をしたたか打って退場してしまったのです。

問題は、ここから。舞台上に緊張が走り動揺を隠せないながらもコール・ドは踊り続けてたんだけど、音楽を止めない以上舞台は続行するものと思ってステージを凝視すること数分間。しかしいつまでたってもマーシャは戻ってこないし、代役の投入もなし。重苦しい空気のままコール・ドが踊り終わるとラントラートフが登場してソロ。ソロルのVがあるってことはこのあとガムザッティのVね、とちょっとほっとしたのも束の間、ラントラートフが踊り終わったらそのままフィナーレに突入!!最後のグラン・フェッテはコール・ドの女の子の一人がなんとかかんとか代わりに回って大変な歓声を集めていたけど私はどっちらけ・・・。ボリショイのダンサーだったらこれぐらい、いやこれ以上に踊れて当然だもんね。(こういう場面でコール・ドが天晴れのパフォーマンスを見せて一夜にしてスター誕生!ってなことになってたらバレエ漫画みたいで面白かったんだけどねえ・・・特に感心する出来でもなく。)

その後も幕を降ろすでもなく舞台は続行。ザハロワ@ニキヤが登場して嘆きのソロを踊るシーン、ガムザッティは相変わらず舞台に戻ってきてなくて、これじゃあプロットが破綻するんですけど・・・とハラハラしてたら途中からやっとマーシャが戻ってきて、でも椅子に腰掛けるのでなく、やっと、っていう感じで立ったまま。ザハロワが毒蛇に咬まれるやお父さん(ラジャ)にエスコートされて舞台から去っていきました・・・。

いやはやショッキング。生の舞台にアクシデントはつきものだけど、事後処理がお粗末すぎ。ガムザッティのVのないバヤデールなんて・・・一部返金してほしいぐらいだわよ まったく。負傷したマーシャが舞台袖に消え去っていったとき、彼女が戻って来られないなら(私の好きな)アンナ・チホミーロワはいないのかしら、いるなら出してほしいなあと一瞬脳裏をよぎったのよね。(彼女は今日のマチネでガムザッティを踊る予定になってる。)そのチホミーロワ、3幕の影の王国のシーンでシェードの一人で登場してました。なぜ彼女を代役に立てなかったのか?いや彼女がムリでも他にアンダーはいなかったのか??不可解至極。

ああ、今も負傷直後にびっこをひいて舞台袖に消えていくマーシャの後姿が脳裏に・・・。昨夜は彼女の怪我がどの程度のものなのかまったく見当がつかなかったけど、さきほど友人からきいた情報では、かなり酷い様子で残るロンドン・シーズンは絶望的とか・・(号泣)。かわいそうなマーシャ 一日も早い回復を心からお祈りしています・・・
2013-08-03 21:44 | ボリショイ・バレエ | Comment(17)
ボリショイ・バヤデール@シネマ (1/27)
本日午後のライブ・リレー、見てきました。バレエ・シネマを見るのは実は今回が初めて。チケット代がわりと高いのと(15ポンド。日頃生の舞台を見るのとたいして変わらないかむしろ映画の方が高い!)、ボリショイの場合は主役が大抵ザハロワのことが多いので・・・今回はマーシャが準主役で登場したのでついに重い腰を上げて行ってきたわけですが、よかったです。やっぱりボリショイはレベルが高い。

家から一番近いウィンブルドンの映画館で見たんだけど、席数少ないのに2/3埋まってるかどうか、というところ。しかもお客さんはシニアばかり。私と同世代の人たちすら殆どいなかったような・・・まあ普段オペラハウスでもこんな感じだから驚くには値しないけど、つくづく、クラシック・バレエって若い人にはアピールしないのね(この国では)既に"終わっちゃった"芸術ジャンルなのかなあ・・・と嘆息。

ボリショイのバヤデールはグリゴローヴィチ版だけど、これってニュー・プロダクションだったのね・・・と始まって暫くしてから気づいた。一部セットと衣装が変わってるし、マイム・シーンも前と若干違う所があるような。驚くべきは、最後の場面。なななんと、寺院崩壊シーンがなくなってる~~!!

・・・あれまーなんてこった・・・最後は、影の王国の夢から醒めたソロルがニキヤの幻影を求めて嘆いている?ソロルのモノローグで終わり(ちょっとジゼルの終わり方に似てる)。これじゃーマリインスキー、パリオペ版と大差ないじゃない・・・寺院崩壊した方がドラマティックでボリショイ・バレエ団の気質に合ってると思うけどなあ。どうしてまた改訂しちゃったんだろう・・・(ブツブツ)。

さて本題。本日の私のお目当てマリーヤ・アレクサンドロワですが、

すっばらしかった!!

です。まずもって、スター・オーラが別格。きっらきらに輝いてて、そのあまりのゴージャスさに終始どぎまぎ、他には何も目に入りません~状態。シネマ仕様の顔の表情、マイムの身振りはいつにも増してメリハリたっぷり、彼女の周りには常にドラマが起きている・・・二幕の婚約式のシーン、あんなにおおらかであでやかで包容力に満ちたガムザッティのヴァリエーションは見たことがありません。私の大好きな、マーシャ・アレクサンドロワの"big ballet"を堪能させて頂きました。

主役のザハロワ@ニキヤも磐石の出来でしたが、古典作品を踊るザハロワに不感症の私は、影の王国では眠気に襲われてしまった・・・あと気になったのは、あまりに痩せすぎていること・・・腿の太さが膝から下と同じぐらいに見えたのにはひいてしまった。(バレ友いわく、"emaciated"--いくらなんでも痩せすぎで見ていて辛い、と。)三幕のクラシック・チュチュを着ているときはそれほどでもないんだけど、一・二幕の衣装だとどうしても気になってしまう。ソロル役は若手のホープ・ウラジスラフ・ラントラートフ。二人の鉄板プリマを相手に大健闘してたけど、いかんせん線が細いのよね・・・顔立ちもまだ幼い感じだし早くもうちょっと逞しくなってほしいな~(バレ友いわく、「戦士っていうよりパブリック・スクール・ボーイ」)。まぁまだ若いからこれからですね。

サポート・キャストもいい仕事してました。特筆すべきはマグダヴェーヤ役のアントン・サヴィーチェフ、二幕の壷の踊りのアンナ・レベツカヤ(当初予定キャストのフィーリン夫人マリーヤ・プロヴィチから変更)、太鼓の踊りのトリオ。シェードの三人娘はスタシュケーヴィチ、チホミロワ、アリザーデ。皆しっかり踊っていたけど長い手足を活かしてのびのび踊っていた第二ヴァリエーションのチホミロワが特に目をひきました。

うん、やっぱりボリショイのバヤデールはいいな。この夏のオペラハウスでのバヤ初日はいつもよりフンパツしてちょっといい席買おうかしら。

http://www.bolshoi.ru/en/performances/1/roles/#20130127190000

【1/28付記】友人がこんなナイスなリンクを送ってくれました。昨日ロシアのTV局で放送された舞台、全編見られます:

http://kaban.tv/archive/rossiya-k/2013-01-27/574926

いつまで閲覧可能なのか、日本でも再生可能かわかりませんが、是非一度お試しあれ。二幕を中心にざっと見たけど、あらためて、ファキール役のアントン・サヴィーチェフ、太鼓トリオの一人のイゴール・ツヴィルコ、マヌーのアンナ・レベツカヤ(かっわいい~~~)が良いわ~~。マーシャは、画面からはみ出そうなぐらい勢いがあるよ~~。
2013-01-28 07:34 | ボリショイ・バレエ | Comment(10)
ボリショイ・バレエ ロンドン公演2013
たいへん遅ればせながら、皆様あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくおつきあいくださいませ。

この夏のボリショイ@オペラハウスでの公演情報が入ってきたのでアップしようと思ったら、同じタイミングでモスクワからショッキングなニュースが・・・フィーリン襲撃事件。昨夜知って以来気がかりであちこちのサイトを覗いてるけど、さきほどアメリカのフォーラムで、失明という事態は免れそう・・・との情報を発見。少しほっとしたけど、全治までに最低6ヶ月はかかる、との情報も。夏のロンドン公演に間に合うかしら 医師団のみなさんの健闘を祈るばかりです。一日も早く、回復されますように・・・

以下、夏の公演のスケジュールです。キャスト情報は(当然ながら)まだ出てません:

- 白鳥の湖: 7/29, 30, 31, 8/1, 10*, 14, 15
- ラ・バヤデール: 8/2,3*
- 眠れる森の美女: 8/5, 6, 7, 8, 9
- シンフォニー・クラシック(ポーソホフ)/春の祭典(マクレガー)/ダイヤモンド: 8/12, 13
- パリの炎: 8/16, 17*

* 昼夜二回公演

ああ残念、ライモンダが入ってなかった・・・。しかし、白鳥8回は過去最多(悪)記録ではなかろうか。三週間のレジデンスのうち丸一週間白鳥がかかってるってことだもんね~。一方で眠りの5回はちょっと多すぎるような気がする・・・グリゴロの新版だから売り込みたいのかもしれないけど、バヤとパリの炎が3回ずつしかないのと比べるとねえ、どうなんでしょ。チケットの価格帯はこのニ演目・白鳥と眠りが8~120ポンド、他の演目は8~110ポンド。一般向け発売日は・・・と探してみたけど見つからなかった。判明次第、また情報アップします。
2013-01-20 12:35 | ボリショイ・バレエ | Comment(19)
ボリショイ・バレエ「パリの炎」(5/5,6,7)
本題の前に、今晩のウラーノワ・ガラ、ロパートキナは出演ほぼ確定の模様です。ballet.coに5分インタビューが載っていて、マラト・シェミウノフと、ウラーノワがレパートリーにしていたバレエ作品から二つ踊る、とのこと。

http://www.ballet.co.uk/magazines/yr_11/jun11/interview-take5-ulyana-lopatkina.htm

そうか~じゃあ病める薔薇とか現代作品はないわけね。昨夏ヴェルサイユで披露してくれたレ・シルフィードあたりかなあ?ま、蓋を開けてのお楽しみですね。

さて、ボリショイ@ガルニエ。今週はドン・キも始まっていよいよ盛況の様子ですが(ダンソマニにエキサイトした書き込みが沢山)、先週観たパリの炎、忘れないうちに雑感を認めておきます。

パリから戻って来た直後、"こんなに元気なバレエカンパニーが世の中に存在してくれて嬉しい"みたいな感想を書き込みましたが、もう、ほんとこれに尽きるような。演目のせいもあったでしょうけど、これほどエネルギッシュで、かつクラシック・バレエの面白さを存分に味わわせてくれるバレエ団、ほかにはないでしょう 今。

なにしろ、ダンサーたちが動いている姿・それ自体に心を揺すぶられるパワーがある。"ただ踊ってる"(振付をなぞってる)だけのダンサーは皆無、一人一人が舞台の上でしっかり自己主張してるように見えて、でもアンサンブルとしての統一感は損なわれてない。(もっとも、いつもというわけではなくてこれが崩れる場面もあったのだけど・・・後述。)プリンシパルはもちろん、ドゥミ・ソロイスト、コール・ド、すべてのランクで(ココが肝心)ダンサーのレベル、舞台へのコミット度ともに高いのだから公演の出来は保証されたようなもの。

(しかしまあ、ボリショイ・バレエ団の最高峰ってどんだけ大変な存在なんだか・・・と、特にプリマ・バレリーナの耐えなければならないプレッシャーと孤独についつい思いを馳せてしまいました。だって"この"ダンサー集団の頂点に立って完璧な上に完璧を重ねたパフォーマンスを披露しなきゃいけないんですよ!?)

「パリの炎」は今回初見であらすじも人物の相関関係も何も知らずに見ていたのだけど、前知識なくても全く問題はなかった。アンシャン・レジーム打倒を標榜する民衆のエネルギーに二組のカップルの恋模様をからめて描き、クライマックス(革命)にむけて怒涛のダンスシーンで突き進む・・・。で、最後は革命達成のユーフォリアの中で終わるのかと思いきやさにあらず、ちょっとブラックな仕掛けが待っている。(大団円を期待する観客に向かってラトマンスキーがそうはいかないもんね~とちょろっと舌を出してる図が頭をよぎった。)

二組のカップル<ジャンヌxフィリップ、ジェロームxアデリーヌ>は、初日がアレクサンドロワxラントラートフ、レベツカヤxサーヴィン。二日目がオーシポワxワシーリエフ、カプツォーワxロパーチン。三日目がアレクサンドロワxボロチコフ、ニクーリナxメルクーリエフ。それぞれ異なる個性で面白かったけど、私が好きだったのは初日の4人の組み合わせ。マーシャは別枠として(笑)、初日のフィリップ役、ウラジスラフ・ラントラートフは昨夏ロンドンで見たときにルックス◎で踊りもなかなかに端正で目を惹いたけど、今回はそれに加えて逞しくなっていて嬉しい驚き。若々しさが漲るハツラツとした踊りとチャーミングな演技でとてもよかった。(私と同様イギリスから来ていた友人がラントラートフはフィーリンを彷彿とさせる・・・・とさかんに言ってましたが。エレガントな足捌きとヘアスタイル(!)がそう思わせるのだとか。)

フィリップはマルセイユ義勇軍の兵士で、彼の上官が脇役で登場するのだけど、なんと初日この役を踊ったのがプリンシパルのルスラン・スクワルツォフ。二幕に挿入された民衆の勇壮なダンス・シーンで、ジャンヌxフィリップとフィリップの上官が三人でリードを踊るのだけど、長身の三人が並んでダイナミックなダンスを披露するこのシーンがそりゃーもうカッコよくて、目に焼きついてます。(スクワルツォフは芸域が広い。なんと3日目にはルイ16世で登場!終始おちょぼ口の表情を崩さず、しっかり顔芸してました。)3日目のマーシャのパートナー、ボロチコフ@フィリップも元気で気合の入ったパフォーマンスで、私的に今まで見た彼の舞台では一番良かったかも。例のpddではコーダで力尽きてしまったのかヘロっとなってしまったのが残念だったけど。

ジャンヌの弟・ジェロームは、初日のサーヴィンがよかったな。ダンス力だけならロパーチンやメルクーリエフの方が上だけど、サーヴィンは演技と舞台姿になんともいえない味があって。ジェロームが恋する貴族の娘・アデリーヌは久々に見る、お気に入りのアンナ・レベツカヤ(初日)がやっぱり好きだった。演技が多いパートなので、女優系のレベツカヤにぴったり。

さて肝心のマーシャ。二日ともよかったけど、初日が特にノってました。おそろしく溜めのきいた余裕綽綽のダンス、そして、形の美しいこと。どのポーズを切り取ってみてもくっきり・明瞭で潔いラインの美しさに溜息。ジャンヌが男勝りに旗を振り回して民衆を扇動する?場面が何度かあるのだけど、マーシャでこのシーンを見ていると当然のごとくドラクロワのあの絵を思い出す。(男性群舞を先導して/従えて踊る姿がほんとにまあサマになること。)ジャンヌはポワント・シューズで踊る場面よりむしろキャラクター・ダンスの方が多いぐらいなんだけど、前述の"トリオ"で踊るシーンでは、三角帽子の粉屋の女房風の振付が出てくる。スパニッシュ風のこのダンスもマーシャにはお手のもの。迫力があって、ダンス・シーンの白眉だった。あと印象に残ってるのが3日目のpddのソロvのとき、即興で、とっても派手な音をたてて投げキッスしたこと。一瞬びっくりしたけど、マーシャったら・・・と思わずにんまり。(しかし、この可愛いジェスチャーに周りのお客はほとんど反応する気配もなくて・・・不感症??)

二日目の主役ペア、オーシポワ&ワシーリエフ。俺達に明日はない、とばかり命がけで踊ってる若い人たちにケチつけるようなことはしたくないのですが、何度も同じパターンのものを見せられると最早驚きがないというか・・・。多分こんな感じだろうな~と想像していたらほぼその通りだった。あと、この二人が大テクニック大会を繰り広げ始めるとそこだけ見せ物として舞台から浮いちゃってるように見えるのも気になるのよね。ただ、このカップルが今もっとも人を興奮させるパフォーマーであることは確かで、観客の反応は凄くよかったです。特にワシーリエフは大ヒットでした。

最後に、もう一組の準主役級ペアについて。一幕に挿入された劇中劇に登場する、ミレイユ・ドゥ・ポワティエ(女優)と彼女のパートナーによるダンス・シーンは純クラシックの振付で踊られる、見所たっぷりのシーン。ミレイユ~は後半にも女神的な役どころで登場してかなり美味しい役なのですが、このパートを踊った三人のダンサーがいずれ劣らず素晴らしかった。主役も踊れるダンサーを準主役に惜しげなく投入できるところがボリショイの強み。初日のカプツォーワはお人形さんが動いてるような、現実味薄いことおびただしい風情がよかったし、二日目のクリサーノワは大層魅力的な、温かみのある雰囲気で女神のごとく、三日目のシプーリナはまさに女優・ディーバ風。三者三様で楽しませてもらったけれど、私的に一番好きだったのはクリサーノワかな・・・(観客の反応もよかった)。初日と二日目にミレイユ~のパートナーを務めたのはアルチョム・オフチャレンコ。男性的技巧を披露するシーンではしっかりみせてくれたし、パートナリングもまずまず。一方、三日目に登場したデニス・ロドキンは初めて見る、ひょっとしてバレエ学校卒業したばかりでは??と思わせるめちゃめちゃ若いダンサーで、パートナリングはかなり危なかったけれど、ソロでは伸び伸び踊っていてラインがとても美しく、好印象。今後に要注目かな。
2011-05-15 10:09 | ボリショイ・バレエ | Comment(0)
ボリショイ・バレエ 「パリの炎」@ガルニエ
いや~暑かったです パリ。まだ5月初旬だっていうのに夏のような陽気。どれぐらい暑かったかというと、到着した木曜に買ったパック入りの苺、いっぺんには消費できずちょっとずつ食べていたら土曜には残ってた分がダメになってしまった・・・。(勿体無かったなームリしてでもさっさと食べちゃえばよかった。南仏産のやつでおいしかったのに~~。)

この熱波に負けず、いやそれ以上にメラメラと燃え盛っていたのがボリショイ・バレエ団の熱気とパワー。当初二回だけ鑑賞するつもりだったのが思いがけず三日目のチケットも転がりこんできたので、ええい・ままよ、と旅程を一日延長して三連荘、見てきました 「パリの炎」。観終わったあとの素朴な感想は、"ああ~世の中にこんな元気なバレエ・カンパニーが存在するなんて、なんと素晴らしい!!"。

マーシャにも無事再会できました。このタフな役(ジャンヌ)を3日間に2回も踊ってくれて・・・ほんとうにご苦労様でした(いやまだまだツアーは続くのですが)。調整がバッチリうまくいったようで、見事としかいいようがない、余裕の舞台姿。特に初日・AROPガラ公演は気合入りまくりで、見てるこちらも思わず力が入っちゃいました。

今日はとりあえず3日分の主要キャストだけあげておきます。ballet.coで紹介されていた最新情報と実際の出演者同じだったので、以下コピペ。(Thanks ballet.co!後で加筆します)


"The Flames of Paris"

The Bolshoi Ballet @ Palais Garnier, Paris

May 5
Jeanne - Maria Alexandrova
Philippe - Vladislav Lantratov
Adeline - Anna Rebetskaya
Jerome - Denis Savin
Mireille de Poitiers - Nina Kaptsova
Antoine Mistral - Artem Ovcharenko

May 6
Jeanne - Natalia Osipova
Philippe - Ivan Vasiliev
Adeline - Nina Kaptsova
Jerome - Vyacheslav Lopatin
Mireille d! e Poitiers - Yekaterina Krysanova
Antoine Mistral - Artem Ovcharenko

May 7
Jeanne - Maria Alexandrova
Philippe - Alexander Volchkov
Adeline - Anna Nikulina
Jerome - Andrei Merkuriev
Mireille de Poitiers - Yekaterina Shipulina
Antoine Mistral - Denis Rodkin
2011-05-09 09:01 | ボリショイ・バレエ | Comment(4)
ボリショイ・バレエ パリ公演(@ガルニエ)
相変わらず頭の中はsoul musicが渦巻いていてあまり気分じゃなかったのだけど、先週ロンドン・コロシアムで開催されていた「ディアギレフ・フェスティバル」、行ってきました。「青鬼」「アルミードの館」等永らく忘れられていたバレエ・リュス作品を復刻上演する特別公演で、出演者につられてチケット買ったのだけど、マーシャ(・アレクサンドロワ)は来なかった・・・。廃れて久しいのも故あってのことだなぁ、とつい納得してしまう、見ていて辛い(で、爆睡してしまった・・・)作品もあったけれど、まあ珍しいものを見せてもらえてよかったかな、と。クレムリン・バレエ団という二流のバレエ団の中にあって異星人そのものとしか形容しようのないリエパとツィスカリーゼの二人を見ることができたし。特にリエパのかけ離れっぷりたるや、すごいものがあった。彼女の踊った「ボレロ」(ニジンスカ振付)が一番面白かったなあ これは今も十分鑑賞に堪えると思えたけれど。

で、ボリショイですが、ちょっとフォローを怠っていたらいつの間にか芸監が変わっちゃってるし(フィーーリーン!)、来月のオペラ座公演の初日のキャストがオーシポワからマーシャに変わってるし。このボリショイ引越公演は前からチケット金輪際手に入らないとさんざん騒ぎになっていて、はなから諦めて行く気はなかったのだけど・・・。来年・オリンピックイヤーのロンドンは文化面にも影響が出ていて、オペラハウス夏期恒例の外国バレエ団による引越公演はナシらしいのです。じゃあボリショイは来ないのね・・・とがっくりしていたところに、"パリ公演の初日のチケットがネットに出てる!"と知って、思わずポチっとしてしまいました。

初日の「パリの炎」の公演はAROPガラなので、チケット代が他の日に比べて相当高いのです。(トッププライスは400ユーロ!通常は89ユーロ。)そのせいか、数週間前にAROPのサイトを見に行った時、まだかなり残席がありそうな感じで、"これ、売れなかったらどうするんだろう?"と気になってたんですよ。そうしたら、先週売れ残りの一部をネットで放出したのか?パリオペ本家のサイトに定価350ユーロのカテゴリー1の席が109ユーロで出ていたんで、思わず買っちゃったのよね・・・。この放出枠はごくごく限られていたのか、あっという間になくなってしまいましたが。今またAROPのサイトに行ってみましたが、まだありますね チケット(カテゴリー1と2)。

http://www.arop-opera.com/fr/Saison/AchatSpectacle.asp?From=Particuliers&Saison=Par1011&Theme=2&NumCal=2822&Galas=yes

これも近々値引価格で放出する可能性ないかなー?是非そうしていただいて、チケットを狙ってる方がゲットできるようになるとよいですが・・・。(みんな見たいよね~ボリショイ。マーシャ、ぜったいに、来てね~~!!)
2011-04-19 08:23 | ボリショイ・バレエ | Comment(2)
ボリショイ・バレエ 「セレナーデ/ジゼル」 (7/26・27)
Bolshoi Ballet in "Serenade","Giselle"

26th & 27th July 2010

CAST

"Serenade"
Valse: Ekaterina Krysanova, Egor Khromushin
Russian: Anastasia Yatsenko (26), Anastasia Stashkevich (27)
Elegy: Anna Leonova (26), Victoria Oshipova (27), Karim Abdullin

"Giselle" (Production: Y. Grigorovich)

Giselle: Natalia Osipova (26), Anna Nikulina (27)
Albrecht: Ruslan Skvortsov (26), Alexander Volchkov (27)
Hilarion: Ruslan Pronin
Bathilde: Kristina Karaseva
Wilfred: Vladislav Lantratov
Peasant pdd: Anastasia Stashkevich, Viacheslav Lopatin (26),
Daria Khokholova, Andrei Bolotin (27)
Myrtha: Maria Allash
Two Wilis: Victoria Osipova, Olga Stebletsova (26), Anna Leonova (27)

オーシポワのジゼル・デビューがネット上大旋風を巻き起こしたダブル・ビルですが、私的には両日ともセレナーデの方がぐっときたかも。何ら雑念がわくことなく、舞台を見ながらただただ綺麗だなあ・・・と陶酔させられたのは、この作品ではすごく久しぶりのことだったような。もともと好きなんだけれど、今回つくづくと、あーバランシンってすごい、バレエの本来的な美をこれだけ引き出すことのできる振付家が他にいるだろうか・・・と感嘆。一つ一つの動きはごくシンプルに見えるのに、それが彼の手にかかると、ごくごく自然に音楽を紡ぎ出す夢のようなムーヴメントの連鎖に。バレエを知り尽くしたマスター・コレオグラファーならではの傑作、であるが故に踊る人を選ぶきわめて差別的なバレエでもあるけれど、見た目も技量も粒揃いのボリショイwomen、魅せてくれました・・・。

ダンサー達は皆すばらしかったけれど、この作品ではどちらかというと個人が突出しすぎることなく匿名性を保ってほしいので、例えばヤツェーンコはそのべテランならではの持ち味・カラーが強く出すぎていて(表現力過多というか・・・)私的にはあまり好みでなかった。両日のリードを踊ったクリィサーノワはこの点透明度の高い、フレッシュなダンスをみせてくれて、大層魅力的だった。

で、メイン・ディッシュの「ジゼル」ですが。まずは初日のオーシポワ&スクワルツォフ。

オーシポワについて、「コッペリア」の感想で彼女の才能の凄さに舌を巻いた云々書きましたが、ジゼルに関しては、「才能(並外れた身体能力)がアダになることもあるんだなあ・・・」と。

彼女の身体能力の凄さは前回・前々回のツアーでいやというほど見せつけられているので重々承知しているつもりでしたが、今回更にまたレベルを上げてきたか?と驚嘆させられる、未だかつて見たことがないハイパー・テクニック。超人的な浮力、鉄壁のバランス・・・多分オーシポワは技術的には現在世界最高レベルのダンサーでしょう それは間違いなし。

でも、バレエ、特にジゼルのようなバレエはそれだけではないので・・・。私的には技術もさることながら(それがなければそもそも話にならない)バレリーナのマインド・パワーこそ見せてほしいので(だからベテラン・ダンサーの踊るジゼルの方が心の琴線に触れることが多い)。そういう意味で、彼女のジゼルはエモーショナルな部分では訴えるものがほとんどなかった。

一幕の村娘では技術を披露する場面はあまりなくてキャラクター造りが命だけど、私的にはあまり好みにあわず。冒頭、家から飛び出してきたジゼルに、一瞬ぎょっとする。ちょっと変わった髪形で・・・ウエービーな黒髪が額(の片側)に若干かかっているのだけど、オーシポワはただでさえ額があまり広くないので、なんというか、うーむ。(個性を出そうとしたのかなあ・・・)で、その表情は私の苦手な"泣き顔"なのであった(ご本人としては微笑んでいたのでしょうけど・・・)。演技は最初はやや抑え目、だんだん大きくなっていって、アルブレヒトの裏切りを知ってバチルドに貰ったネックレスを衝動的に外すシーンでは、なんとネックレスをひきちぎって後には玉が散乱・・・これにはひいた。狂乱のシーンでの表情は大きめだったけれど、特に印象に残っていない。

二幕でウィリとなったジゼル、技術的には圧巻。舞台を移動するときのスピード、天まで届くかという浮力、etc。何かとてつもないもの・この世のものでないものを見ている、という興奮はひしひしと感じられるのだけど(客席の反応はとても熱っぽかった)、何というか、世界最速の男が記録を新たに更新するのを目撃する興奮とかそういうものに近いような。バレエ的な感動とはちょっと違ったよなあ・・・と。

初日のジゼルでは主役のオーシポワよりもアルブレヒトのスクワルツォフの方が私ははるかに好きでした。ここのところ一皮向けたなーと感じていたスク君、今回さらにスリム・ダウンして?まぁいつの間にこんなに洗練されたダンサーに・・・と登場シーンでは嬉しい驚き。踊りは端正だし、何より演技面で以前は見られなかった(と思う)sympatheticで真摯な表情をみせてくれて、感激。アルブレヒトは年上のプレーボーイってことでオーシポワとのコンビネーションもコッペリアほどの違和感はなかった(でも、三日目を見た友人のレポでは、スク君にはカプツォーワのジゼルの方が合っていたとか・・・)。

二日目の主役・ニクーリナは、charmという点ではオーシポワよりも勝っていたような。二幕の技術的要請もしっかりこなしていて、今後が楽しみなジゼル。アルブレヒトのボロチコフは、クラッススよりはこっちの方が合ってるだろうと予想してたのだけど、うーん、特筆事項なし・・・(彼とは相性が悪いみたい)。

両日ミルタを踊ったのはアラシュ、細長のエレガントなラインと威厳のあるダンスがウィリの女王にぴったり(無表情だけど目力が強いところが、コワかった)。ミルタのお付きの二人のウィリ、アンサンブルとも、個々人の力量の確かさがあってこそ集団としてこれだけのパワーを発揮できるんだなあ・・・という当り前の事実に気づかせてくれたパフォーマンスx2でした。(Bolshoi ladies、素晴らしすぎます・・・)
2010-08-01 10:14 | ボリショイ・バレエ | Comment(12)
ボリショイ・バレエ 「コッペリア」 (7/22,23)
ふう~夜が明けたら早くもボリショイweeks・二週目に突入してしまいます。その前に、ささっとコッペリアのメモを。

Bolshoi Ballet "Coppelia"

22nd & 23rd July 2010 @ Royal Opera House

Choreography by Marius Petipa and Enrico Ceccheti
Revival and new choreographic version by Sergei Vikharev

Set design by Boris Kaminsky
Costume designs by Tatiana Noginova
Lighting Design by Damir Ismagilov

Premiere: 25th May 1870, Theatre Imperial de l'Opera
Premiere of this version: 12 March 2009, Bolshoi Theatre

Orchestra of the Bolshoi Theatre
Conductor: Igor Dronov

Cast

Swanilda: Natalia Osipova (22), Anastasia Stashkevich (23)
Franz: Ruslan Skvortsov (22), Viacheslav Lopatin (23)
Coppelius: Gennady Yanin
L'Aurore (Dawn): Ekaterina Krysanova
La Priere (Prayer): Anna Nikulina (22), Victoria Osipova (23)
Le Travail (Work): Anastasia Yatsenko
La Folie (Folly): Anna Leonova

いまや19世紀のバレエ作品<復刻>請負人?セルゲイ・ヴィハレフの手になるコッペリアのロンドン・プレミエ。大変大雑把な印象としては、ロイヤルのドゥ・ヴァロワ版もそうだけど踊りに語らせるスタイルというか、変に凝った心理劇風の味付けなどはなし。コッペリウスはやや変わり者のアウトサイダーとして描かれているけれど、ミステリアスな存在ではなくて、わりとフツーのおじいさん。(そう見えたのは、ヤーニンのナチュラルな演技のせいもあるかも・・・。)あと、マイム・シーンがとても丁寧に語られていたような印象が。全体に軽やかで、イノセントな気分に満ちたプロダクションで、踊りを楽しむにはうってつけ。

初日の主役ペアはオーシポワ&スクワルツォフ。オーシポワはともかく元気一杯、磐石すぎるテクニックには、もう笑うしかない状態。演技は、というか表情にメリハリがあるのはいいんだけど、勝気でcheekyな表情がまさりすぎていて、私的にはチャームに欠けるなあ・・・と感じてしまった。(勿論舞台を見ながら都さんのコッペリアを思い出してましたよ・・・)

まあしかし、そういう部分は置いといて、純粋に動いているオーシポワを見ることはバレエ・ファンとしては喜び以外の何物でもないですね。才能の塊り、というか、バレエってほんとに才能が全てだなあ こういう風に生まれつかなきゃいけないのか・・・と、彼女を見ながらそんなことばかり頭をよぎっていた。(相変わらずポワントシューズの音をさせない技術にも痛く感心。ジュテの着地でも靴音がまったくしない・・・!)

やや痩せて?大人っぽくなったスクワルツォフにはこの役柄はちょっと厳しかったかな。彼はユーモラスな表情なんかとても上手いので、コミカルな演技も悪くはなかったけど、雰囲気合ってない。で、やや落ち着いちゃってる風の彼と、ちゃきちゃき・コッペリアというよりはキトリみたいなオーシポワとの組み合わせは、見事なまでに、まったく合ってませんでした。(誰だ~配役したの~!)

二日目のペアの方がカップルとしてはより自然だった。明るい小川の女学生・ガーリャ役でおなじみのスタシュケヴィッチは、ランクはまだソロイストだけど、技術的にはまったく危なげなく、見事。(踊りの鮮烈さという点ではオーシポワに遠く及ばないけど・・・)彼女は特に二幕の人形振りのシーンがよかった。パートナーのロパーチンは、フランツ役の唯一の見せ場・三幕のpddのVで度肝を抜いてくれた。ちょっとブルノンヴィル版ジェームスの振付を彷彿とさせるパが出てくるVなんだけど、若々しくもソリッドで力強い踊りを披露してくれて、場内沸きに沸いた。(彼もランクはまだソロイスト??)

最後に、両日のベスト&ワースト・パフォーマーの発表~。まずは悪い方から。

・・・オケ。許し難い。私的にあれをドリーブとは呼びたくないです 絶対に。特に酷かったのが序曲とマズルカ。やかましく・けたたましく鳴ってるだけの荒くれた演奏で、音のニュアンスも色もあったもんじゃない(軍艦マーチかと思ったよ・・・。ニ、三幕は慣れたせいか?あまり気にならなくなっていたが)。以前も書いた気がするけど、コッペリアの音楽ってどこを切り取って聴いても(なぜか)血が燃え滾るという体質の人間なので、オケの演奏が好みでないと、ほんと、がっくりくるわ・・・。(休憩時間に会った常連に愚痴ったら、オケはミハイロフスキーの方がいいね、って・・・。)

さて、ベストはこちら、キャラクター・ダンス軍団と、三幕の時の踊りに登場した女性コール・ド。一幕のキャラクター・ダンス、マズルカは(オケのせいで)あまりノれなかったんだけど、チャルダッシュはも~大満足。見た目も動きもバシッときまった集団の、規律よくエネルギッシュなダンスに、鳥肌がたった。時の踊りのお嬢さんたちも、まーほんとにどなたも綺麗で美しく揃った踊りをみせてくれて、感涙もの。(皆さん 来てくれてありがとう~。スパルタクスで男性コール・ドのヘタレぶりにひるんだけど、憂うに及ばず・・・大丈夫そうだわ。)
2010-07-26 08:35 | ボリショイ・バレエ | Comment(3)
ボリショイ・バレエ「スパルタクス」(7/19)
ボリショイ・ロンドン公演2010の一週目が終わりましたが、私は初日のスパルタクスとコッペリア(x2)を鑑賞。簡単なメモを、まずはスパルタクス。

Bolshoi Ballet "Spartacus"

19th July 2010 @ ROH

Spartacus: Ivan Vasiliev
Crassus: Alexander Volchkov
Phrygia: Nina Kaptsova
Aegina: Maria Allash

Orchestra of the Bolshoi Theatre
Conductor: Pavel Sorokin

イワン・ワシーリエフのスパルタクス・ロンドン・デビュー。21歳の今の彼にしか出来ない、持てる力を120%舞台にぶつけるエネルギッシュなパフォーマンスで、立派な役デビューだったと思います(若いって素晴らしい~)。観客の反応も凄くよくて、カーテンコールでは、"スター誕生"?と思わせるほどの興奮をひきおこしていた。

・・・でも、本音ベースで書いちゃうと、彼のエネルギーと身体能力の凄さには感心したけど、心を動かされることはなかったな。まぁこれは、私がスパルタクスというバレエ作品を苦手としてるせいもあるんだけど。今回も、ああマンガだなあ どう見ても・・・とか、この作品って改訂しないのかなあ いらないシーン沢山あるじゃん・・・とか呟きながら見ていたのであります。

まあでも、やはり別の役者を得れば少しは違った感慨がもてたかもしれない、とも思ったり。ワシーリエフは私の目にはまだ少年というか男の子なのよね・・・これは(大人の)男に演じてほしい役なので。

この点はクラッスス役のボルチコフも同じ。私は過去にあまり彼のいい舞台に遭遇してなくて偏見があるのかもしれないけど、今回もな~んか貧血気味というか迫力に欠けるパフォーマンスだったな、と。彼も not man enoughだったなあ。(注:この二人についてこういう不満をたれているのは超・少数派みたいですので、ファンの方はご安心を。私の周囲のバレエファンのワシーリエフ@スパルタクスに対する評価はめちゃめちゃ高いです。ボルチコフも軒並み好評。)

小さからぬショックをうけたのが男性群舞。まーるで元気なくて、勇壮・・・なはずのダンス・シーンが間延びして見える。こんな情けないボリショイのコール・ド見たことない!三軍連れて来たんだろうか この先どうなることか・・・ああ心配。

女性陣。フリーギヤのカプツォーワは容姿端麗・長~い美脚にしなやかで柔軟な肢体の持ち主なので、この役にうってつけ。なのだけど、どこが悪いわけではないけど、ほとんど強い印象が残ってない。まあこの役柄自体が弱弱しい女、という設定ではあるけど。

エギナのアラシュも、どこが悪いと言うのではないが、うーん華に欠けるというのか・・・あと、ビッチ度が圧倒的に足りない(笑)のが不満だった。エギナは女っぷりがよければよいほど・ビッチ度が高ければ高いほど見応えありますからねえ(趣味悪い?)。

と、たらたら不満ばかり書いてますが、実際の舞台は結構楽しんで見てたんですよ。まぁボリショイに関しては期待値が高い分辛口になってしまうということで。

【おまけ: これは珍しい2ショット!ワシーリエフと'マンディー'】

ワシーリエフは今回のロンドン・ツアーの顔(カバー・ボーイ)として開幕前からパブリシティに登場してましたが、これは異色の2ショット。英政界のメインプレイヤーでレイバーの闇将軍・ならぬ闇王子(Prince of Darkness)の異名をとるピーター・マンデルソンと共にbbcの政治解説番組に出演していました。ワシーリエフは最後の2-3分だけ登場して慣れない英語でちょこっとだけ語っています。最後に彼が海賊のVを踊る映像(スタジオ収録)が流れます。

マンデルソンは大のバレエ好きらしく(実際ハウスで何度か見かけたことあり)、今回ワシーリエフが踊る回には駆けつけると語っていますが、ひょっとして彼のたってのリクエストでワシーリエフはこの番組に呼ばれたんだろうか?オフのワシーリエフ、チャーミングで可愛いわ~(オバサン発言ご容赦)。

http://www.bbc.co.uk/iplayer/episode/b00t6q6j/b00t6pv8/The_Andrew_Marr_Show_18_07_2010/
2010-07-25 08:46 | ボリショイ・バレエ | Comment(2)
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